ボートレースのイメージって、どんなもの? 「おじさんが多そう」とか、「難しそう」「気楽に行ける競馬などに比べて、ハードルが高そう」なんて声も多いかも。「ボートレースはギャンブルの中でも最もディープ」と聞くこともあるけど……。その魅力って何?

多数のギャンブル雑誌・書籍・ムック等の編集を手がけてきた“ギャンブル通”であり、「ボートレース界のクロちゃん」と呼ばれる、『BOATBoy』の黒須田守編集長に聞いた。
「競馬や競輪、いろんなギャンブルをやってきたなかで、僕にとって、ボートレースのいちばんの魅力は、なんといっても“人”。ボートレースは“人間”がいちばん見えるんです」
数々のギャンブルにハマった“ボートレース界のクロちゃん”が、ボートレースの魅力を語る!

競馬の仕事にも長く携わってきた黒須田さん。最終的には、馬よりもジョッキーのほうに興味がいったそう。また、競輪はそもそも「動力」が人の足だが、勝負を左右する大きな要素は、「人」そのものよりも「人間関係」だと言う。

「そんななかで、ボートレースは、ひとりひとりの人間の個性が、見えるんですね。たとえば、『まくり(2~6コースの選手が、スピードを落とさずに、1周第1ターンマークで先に外側からターンして勝つ)』と『さし(2~6コースの選手が、第1ターンで、自分より内のコースの選手の内側に入って勝つ)』っていう戦法があるんですが、ここ一番のときに『まくる』選手と、ここ一番で『さす』選手がいる。そうした戦い方にも、性格が見えて、それが舟券を買う際の推理にも結びついてくるので面白いんですよ」

また、ボートレースは、100円から舟券が買えて、しかも6艇で競われる競技のため、競馬や競輪に比べて出走数が少なく、「当てやすい」ことも魅力だそう。さらに、ボートレース場の立地的魅力も大きいと言う。
「ボートレースは水辺で見られるので、非常に気持ちが良いんですよ。特にこれからの季節は、ナイターで風も浴びられるのが、非常に心地よいです」

競馬や競輪に比べて、選手との距離が近いのも、大きな特徴のひとつ。ボートのモーター音の迫力を間近で感じられることに加え、距離感の近さから、選手に声をかけやすいということも楽しみになるそう。
「場所によっては、まぁヤジがすごい(笑)。負けた選手にはかなりのヤジが飛ぶんですよね。でも、そういった人たちが、勝った選手にもやっぱり声援を送るんです。『公開勝利者インタビュー』というのがあるんですが、そこにはみんなが集まってきて、大きな声援を飛ばすんですよね。そういう人間臭い雰囲気がまた、憎めないところです」

数々のギャンブルにハマった“ボートレース界のクロちゃん”が、ボートレースの魅力を語る!


ちなみに、ボートレース場は、瀬戸内海、下関、九州などにあり、海が近いため魚介類などの食べ物が美味しく、良い飲み屋がたくさんあることも魅力的だそう。熱く、涼しく、そして美味しいボートレースに、足を運んでみる?
(田幸和歌子)