■テレビ朝日 ドリームフェスティバル 2014
3rd day
2014.10.13(MON)at 国立代々木第一体育館
(※画像48点)

THE King ALL STARS、ゴールデンボンバー、コブクロ、渋谷すばる、Spitz、miwa…最終日はバラエティに富んだ6組のステージ

“ドリフェス”3日目の10月13日(祝・月)は、台風の影響で開催が危ぶまれるくらいの状況だったが、会場の代々木第一体育館には1万1000人が集まり、無事に満員での開催となった。出演アーティストは、THE King ALL STARS、ゴールデンボンバー、コブクロ、渋谷すばる、Spitz、miwaとバラエティに富んだ6組。


トップバッターはmiwa。ロングヘアをツインテールにし、ふんわりとした茶色のワンピース姿で登場。「ミラクル」「It's you!」などを立て続けに歌う。タオルを頭上で回しながら、花道をスキップしたり、ステージをまんべんなく走る場面も。MCでは、「男子!」「女子!」「アリーナ!」「スタンド!」「全員!」とコール&レスポンスを繰り返して盛り上げる。最後は、「君に出会えたから」を歌い、次の出演者にバトンを渡した。

2組目はゴールデンボンバー。1曲目「元カレ殺ス」から、メンバーは演奏(?)しながらも、踊るなどのパフォーマンスをし、オーディエンスはヘッドバンキングするなど、会場はさっそくお祭り騒ぎに。MCでは、鬼龍院翔(Vo.)が「出させていただき、ありがとうございます!」と土下座をし、笑いを誘った。そのほか「いろんな振付があるのですが、無視していただいて結構です。無理せず楽しんでください」と、初見のオーディエンスにも配慮をする場面も。その後も、彼らの世界観が全開となったパフォーマンスが続く。
3曲目「抱きしめてシュヴァルツ」を歌っている最中には、喜矢武豊(Gt.)が、高下駄を履き、コブクロの黒田俊介の物まねをして登場。途中からコブクロの「桜」を熱唱するというパフォーマンスに「コブクロのファンの皆様、本当にすみません」と、再び、鬼龍院翔(Vo.)が土下座をすることに。彼らの代表曲「女々しくて」では、お祭り騒ぎは最高潮。オーディエンスからは、この曲を待っていましたー!という雰囲気が感じ取れた。メンバーも歌って踊って、楽器を演奏し(?)、ボケて、走って、着替えて。“全力でやる”とは、まさにこのこと。カオスなパフォーマンスも盛りこんだ演出は、彼らにしかできないステージだった。

3組目は、加山雄三(Vo.)率いるTHE King ALL STARS。2013年、仙台で行われた野外ロックフェスで“東北を元気に!”を掲げて結成されたバンド。「SEE SEE RIDER」「Sweetest Of All」などを披露。MCでは、加山が「ノリでいっちゃえよー!」と煽る姿に、オーディエンスから「かっこいい!」との声援があがった。ゲストにモンゴル800のキヨサクが登場。
ラストに歌った「君といつまでも」では、オーディエンスは頭の上で手を左右にゆっくり振るなど、その光景は、感動のフィナーレのようだった。

後半戦は、関ジャニ∞の渋谷すばるのソロステージから始まる。登場時には、オーディエンスから「きゃー!!」という黄色い声援がとんだ。しかし普段の関ジャニ∞のステージとは違い、今回はバックバンドがいる。しかもギター、ベース、ドラム、さらに金管楽器とコーラスの豪華な面々。オープニングで、渋谷はハーモニカを吹くなど、音楽家としての一面もみせた。その後、関ジャニ∞の代表曲「ずっこけ男道」「あおっぱな」などを立て続けに歌う。関ジャニ∞のライヴでは派手な衣装を着ていることが多いが、今回のステージでは、革のジャケットに、Tシャツ、ジーパン、スニーカーと、私服のようなスタイル。そして血管が切れてしまうのではないか、と思うほど力強く歌っている。いつもの姿とはまた一味違う、男らしさが感じられた。途中、汗でびっしょりとなった渋谷は、上半身裸のスタイルになったが、オーディエンスからは、最初にあった黄色い声援は聞こえてこなかった。それよりもあまりのギャップに、見入っているようだった。
なにより、一切MCがない。全8曲を歌い、最後に「関ジャニ∞っていうアイドルグループやっていますんで、よろしく!」とだけ言って、ステージを去った。圧倒的な存在感で、オーディエンスは、いい意味で期待を裏切られたに違いない。

続く5組目はSpitz。1曲目から、誰もが知るヒット曲「チェリー」を歌う。これにはオーディエンスも大喜びし、オールスタンディング状態となった。18年前に発売された楽曲とは思えないほど、今聴いても、古さを感じない。音楽ももちろんだが、聴きなれた、草野マサムネ(Vo.)の声が気持ちいい。その後「スパイダー」「シロクマ」などを歌い、PUFFYの「アジアの純真」のカバーも披露した。MCでは「ツアーではカバー曲を演奏するんですが、一番盛り上がった曲は…」と前置きしたあと、ゴールデンボンバーの女々しくてのイントロを演奏! 会場がざわつくと、草野は「みんな、この歌好きだよねー。俺も好き。今まで断りなく演奏してきたけど、さっきやっと会えて挨拶しました」と述べ、観客の笑いを誘った。
全9曲歌い、最後は観客にピックをなげ、ステージを去った。

そして、“ドリフェス”のトリを締めくくるのはコブクロだ。真面目なイメージの彼らだが、なんとゴールデンボンバーがコブクロのパロディとして使った高下駄を、黒田俊介(Vo.)本人が履いて登場。「誰が進撃の巨人や!」とツッコんだ。黒田曰く、ゴールデンボンバーのリハをみて「ぜひ貸してほしい」と彼らにお願いしたという。「心よく許可してくださいました!なんて、いい人たちなんでしょう!」とも。ときおり関西弁が混じるMCは、まるで漫才のよう。「轍 -わだち-」「今、咲き誇る花たちよ」や、新曲「Twilight」を初披露するなど、会場を盛り上げた。アンコールでは、15年ほど前に小渕健太郎(Vo.&G.)が姉から手紙をもらった、感動の涙を誘うようなエピソードを紹介し「YELL 〜エール〜」を熱唱。こうして3日間に及び、3万3000人を魅了したドリフェスは幕を閉じた。
(取材・文/名久井梨香)

≪セットリスト≫
●miwa
1. ミラクル
2. It's you!
3. Faith
4. chAngE
5. ヒカリヘ
6. 君に出会えたから
●ゴールデンボンバー
1. 元カレ殺ス
2. Dance My Generation
3. 抱きしめてシュヴァルツ
4. トラウマキャバ嬢
5. また君に番号を聞けなかった
6. ローラの傷だらけ
7. 女々しくて
●THE king ALL STARS
1. SEE SEE RIDER
2. Sweetest Of All
3. I Feel So Fine
4. Boomerang Baby
5. Blue suede shoes
6. Rip It Up
7. Hound Dog
8. Crazy Driving
9. ミザルー
10. 未来の水平線
11. 夜空の星
12. 君といつまでも
●渋谷すばる
1. ずっこけ男道
2. あおっぱな
3. 記憶
4. 宇宙に行ったライオン
5. 愚か者
6. スローバラード
7. 大阪レイニーブルース
8. オモイダマ
●Spitz
1. チェリー
2. スパイダー
3. シロクマ
4. 迷子の兵隊
5. アジアの純真
6. 涙がキラリ☆
7. 8823
8. メモリーズ・カスタム
9. 野生のポルカ
●コブクロ
1. 君という名の翼
2. 轍 -わだち-
3. Million Filmes
4. 風
5. 今、咲き誇る花たちよ
6. Twilight
7. 蕾
8. YELL ~エール~

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