公開舞台稽古&ヒロインお披露目・小説発売発表会
2014.07.29(TUE) at 都内某所
(※画像65点)
GACKTが原作・脚本・主演・演出・音楽のすべてを担当し、2012年に延べ5万人を動員、大喝采のうちに全国4大都市公演を完結させた舞台『MOON SAGA -義経秘伝-』。多くのファンの期待に応え、その続編となる舞台『MOON SAGA -義経秘伝-第二章』が8月8日(金)東京・明治座より開幕。
舞台の本番を10日後に控えたGACKTは、「ドラマの部分に関しては、かなりいい感じだと思いますが、アクションに関しては……どうでしょうねぇ…。ここから深夜練(習)が続くんだろうなあ…(笑)。せっかく記者会見をやったのに、本番までに何人が怪我して消えるのかなぁと、ちょっと心配しています(笑)。ボクも消えないようにしなきゃと思っています(笑)」とコメント。
その言葉通り、連日厳しい稽古が行なわれているようで、GACKTを以前から知っているという平知盛役の川崎麻世はGACKTを「“物ノ怪”みたいな人。隙がない。人間って誰でも長けている部分と弱い部分とあると思うんですけど、GACKTはあれもできるし、これもできる…じゃあできないのはいったい何なの?っていう」と、その完璧主義な人柄について評価した。そして、「今回の舞台に関しても、GACKTは命を賭けてやっている。彼がリーダーになってトレーニングしているんですけど、毎日何かしらの達成感を得られているし、そこからチームのコミュニケーションが生まれています。とはいえ稽古は厳しく、役者として良い刺激を毎日もらっていて。自分も客席から一度観てみたいと思うような作品になると確信しています」と、自信をうかがわせた。
「国籍、年齢、性別不問」でオーディションを実施し、100人以上の応募者の中からヒロインの陽和役に選ばれたのは、『シューイチ』(NTV)、『高校講座』(NHK)、『MUSIC x iD』(スペースシャワーTVプラス)などに出演中の黒田有彩と、『Nicky』(セブン&アイ出版)、『Betty』(笠倉出版社)などでモデルとして活躍中の初音の二人。自分がヒロインに選ばれた理由を聞かれた初音が「自分は黒田有彩ちゃんと真逆のタイプなので、そこかなと…」と答えると、GACKTがすぐさま「…どこ!!?」と突っ込むなど、川崎の言うところのチームワークの良さが見てとれる場面も見受けられた。
また、2人をヒロインに選んだ理由を聞かれると、「セリフがない分、体だけでどこまで表現できるか。どれだけの表現力と、どれだけのポテンシャルを持っているかを前提に選びました」と2人の素質を高く評価。その一方、「どこまでできるか未知数なので、やらせてみて、ダメなほうは外せばいいかなっていう。残酷なんです、ボクは…」と一喝(笑)。続けて、「え! まだ(2人に)決まってないんですか!?」と声をあげるヒロイン達に、「安心されるより、緊張感がある中でやってもらうのがいいと思うので、顔晴って最後まで競争してほしい」とエールを送った。
今回の舞台は、日本舞台史上最大規模のプロジェクションマッピングでの演出も話題となっている。GACKTが構想するのは「舞台そのものが飛び出す絵本」。
「今回の舞台でプロジェクションマッピングを使うというのは以前から決めていたんですけれど、思った以上に舞台との融合性という面で難しい。プロジェクションマッピングだけを見せたいのであればできるんですが、そこに人を乗せるわけで、人には照明が当たりますから、その照明が当たったタイミングでプロジェクションマッピングが抜けてしまうというデメリットが存在していて。プロジェクションマッピングと人を混ぜてうまく作り上げていくにはどうしたらいいのかということが、ずっと課題になっていました。
記者会見のあとにはフォトセッションをはさみ、公開稽古が行なわれた。並べられていいた椅子が片付けられると、技術スタッフが道具を手に、先ほどまで取材が行なわれていたスペースに傾斜のついた舞台を作り上げていく。GACKTが「セットは、フラット部分がほとんどない状態にしています。傾斜があるのはプロジェクションマッピングがわかりやすいというメリットもあるんですけど、外にスロープを作ることで、今まで見たことのないアクションシーンを演出しようと思っています」と、演出の意図について語った。
ここで、4対1によるアクションシーンが実演される。演者は舞台を転げ落ちるように傾斜を下りたかと思うと、すぐさま駆け上がり、手に汗握るような激しい闘いを繰り広げる。傾斜を作ることによって、演者がアクションシーンを演じるうえで怪我をしにくいという側面もあるとGACKTが説明する。
「今回ご覧いただいたのは5人という少人数でのアクションシーンですが、大掛かりなシーンでは、20人以上が上からどんどん降ってくるという誰もまだ見たことのないような舞台演出を手掛けます。ぜひ楽しみにしていてください」
GACKTのライフワーク「MOON SAGA」。彼が2002年以降から描き始めたこの物語が今年もまた、舞台で繰り広げられる。そのスケールは、我々の想像をはるかに超えるものとなることだろう。
(取材・文/田上知枝)
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