遊助×RED RICE(湘南乃風)対談!男くさいラブソングの相手は“お前しかいねぇ”/インタビュー

■遊助/New Single『お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)』インタビュー(1/2)

亭主関白タイプの遊助と尻に敷かれちゃうタイプのRED RICEによる、武骨な漢の一途なラブソング

アーティストとコラボする際、フィーチャリングならぬ「遊turing」と呼び、デビュー以来、アルバムで数々のコラボナンバーを披露してきた遊助。彼の記念すべき20枚目のシングルは、初めてその「遊turing」ナンバーが表題曲となった意欲作だ。
今回の「お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)」は、テレビ番組『musicる TV』とのコラボから生まれた、武骨な漢の一途なラブソング。今回は、コラボ相手であり旧友でもあるRED RICE(湘南乃風)との対談が実現。新曲制作の舞台裏とお互いの交流についてたっぷり語ってもらった。
(取材・文/猪又 孝[Do The Monkey])

「本当にオファーが来たから有言実行するヤツだなと」(RED RICE)

――今回の曲は、もともと「遊助が歌う冬のラブソング」というテーマで番組を通じて若手音楽作家に楽曲提供を呼びかけたんですよね。

遊助:そう。番組に応募があったたくさんの曲の中から、俺が今回のkobasoroくんの曲を選んだんです。で、男臭いラブソングをつくりたかったから、れっくん(RED RICEの愛称)とやろうと。れっくんとはもともとプライベートでも仲良くて、いつか一緒にやりたいという話をしてたから。

RED RICE:飲んでる席で「やりたいね」「やろう、やろう」と言ってたんですよ。そしたら前のアルバム(『あの‥出会っちゃってるんですケド。』)でSHOCK-EYEとやってたから「あれー?」みたいな(笑)。

――湘南乃風から2番手になってるじゃないかと。


RED RICE:「あー、そう?」「意外とそろばん弾くタイプ?」みたいな(笑)。

遊助:順番なんか別にどうでもいいでしょ! つか、そんなこと思ってるなんて初めて聞いたわ!(笑)

RED RICE:……と思ってたら、本当にオファーが来たから有言実行するヤツだなと思って。でも、SHOCKとはアップテンポなものをやっていて、俺にラブソングを頼んでくるんだ、逆じゃないかな?と思って。そこは予想を裏切られたし、どうなるんだろ?って思っていたんです。

――僕もそこが意外でした。こういうスロウナンバーにRED RICEっていう。

遊助:湘南乃風の4人とは全員仲良くさせてもらってるんだけど、4人の中でれっくんが男として、俺といちばん真逆だから。

RED RICE:そうだね。遊助は亭主関白タイプ、俺はどっちかというと尻に敷かれちゃうタイプなんで(笑)。

遊助:たぶん周囲から見たイメージは逆だと思うんだけど。俺が「オラオラオラー」っていうところを、れっくんがいい意味で「まあまあ、遊助さ」みたいな。れっくんは男としての懐の深さもすごいから、こういう曲を一緒にやったら面白いんじゃないかなと思ったんだよね。
実際、今回の曲作りも俺がオラオラといきそうになるところで、れっくんが「こうじゃない?」「こうしてみたら?」って軌道修正してくれて。

――実際、お互いの呼吸が合っていることが伝わってくる歌詞でした。遊助さんが歌う1番には「マフラー」、REDさんが歌う2番には「スノボ」と出てきますが、その言葉選びにお互いのキャラが出ていると思ったし。

RED RICE:俺も「マフラー」は遊助っぽいと思った。しかも、たしかに「ずっとそのマフラーでいい」って大切にする女性を遊助は選ぶだろうなと思ったし(笑)。

遊助:まず俺が「マフラー」を出して、れっくんは途中で「スノボ」っていうのを持って来たんだよね。

RED RICE:俺は実体験でこういうような思い出があったからそれを書いたんです。ゲレンデの坂を登っていく感じと人生の坂を登っていく感じが重なったから。で、「俺のパーソナルな話だけどいいかな?」と思いながら、遊助の出方を見てダメだったら変えようと思っていて。そしたら遊助が「ここは変えないで!」って、見て1発目に言ってくれて。

遊助×RED RICE(湘南乃風)対談!男くさいラブソングの相手は“お前しかいねぇ”/インタビュー
お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)【初回生産限定盤A】

――お互いに掛け合うDメロ部分の歌詞もお見事でした。遊助さんが書いた「マフラー」を、今度はREDさんが歌って、2番で遊助さんが「未来(さき)」と書いた歌詞をREDさんが「未来(みらい)」と歌っていて。


RED RICE:でも俺が苦労したのは、そのDメロの返しの部分。まさにその「マフラー」と「登っていく未来へ」っていうところだったんです。そのあとの落ちサビで遊助が歌っているところが、曲作りの最初に2人で話し合っていたメッセージで。俺の仕事はそこをいちばんよく聞かせるためのDメロの返しだって、結構プレッシャーを感じてたんですよ。

遊助:俺はそのDメロのところが好きなの。「登っていく」という言葉からは山とかスノボを連想できるし、人生にもリンクするし、「登っていく未来」と歌うことで先を見てる歌詞になってるし。この曲は、自分が死んだらどうする?っていう話じゃん。「登っていく未来」は天国にも繋がるから好きなの。

――落ちサビに出てくる<俺が先に星になる日が来たら>っていう歌詞のことですね。

RED RICE:その言葉を2人で出し合ったときに、遊助と「自分が若くして死んだらどうする?」っていう話をすごくして。難しいですよね。パートナーより先に死んだら「もう一生、他の男に行くな」なのか、それとも「お前を幸せにしてくれる人がいるんだったら幸せになってほしい」なのか。


遊助:そっか。自分が先に死んだら一緒の墓に入れないのか。

RED RICE:他の人のところに行かれたら、そうなる。なので、その答えは聴き手に考えてもらうことにして。でも、だからこそ、1日でも長く生きて、お前をずっと笑わせたい、ひとつでも多くの思い出を作りたいっていう気持ちを相手に伝える曲にしたんです。

「(遊助の第一印象は)気取ってなくて、いいヤツだなと思いましたね」(RED RICE)

――今回はプロレスラーの鈴木みのるさんを起用したミュージックビデオも話題ですね。

遊助:みのるさんは俺の高校の先輩なんです。で、「男臭い曲」っていうそのキーワードから、男らしくて、顔面だけでそれがわかるような人は誰かなって考えて(笑)。最初は3人でリングに上がってる姿も面白いかなと思ったんですよ。だけど、想像以上にれっくんがデカくて。

RED RICE:レスラーの人に申し訳ないくらい、俺がデカ過ぎちゃって、どっちがレスラーだ?みたいな(笑)。最後に少しだけ3人で上がってるシーンはあるんだけど、その画が出ると、もう「新団体、設立!」みたいになってる(笑)。


――撮影で印象的だったことは?

遊助:れっくんとの2ショットのリップシンクのシーンはすごくやりやすくて気持ちよかったな。新しいデュオグループみたいだった。

RED RICE:たぶんそれは、遊助は普段ひとりでやっていて、どっちが前に出てとか後ろに下がって、みたいなことがない。俺はそれをいつもやってるから。俺は遠近法の魔術師なんで、自分の歌うところが終わったら後ろに下がって小さく見せるっていう(笑)。

遊助:あはは。女子か!(笑)

RED RICE:たぶん俺のその動きが心地良かったんだと思う。遊助も「おっ、俺が前だ、俺が後ろだ」みたいな。

遊助:違うよ、そこじゃないよ! 間(ま)だよ、歌の間!(笑)

遊助×RED RICE(湘南乃風)対談!男くさいラブソングの相手は“お前しかいねぇ”/インタビュー
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――ところで、お二人が出会ったのはいつ頃なんですか?

遊助:最初、どこで会ったか覚えてないんだよね。

RED RICE:気付いたらいた、っていう感じだよね。こういう風に一緒に飲むようになったのはここ4、5年って感じなんですけど、俺らがデビューする前に湘南とか横須賀とか横浜のクラブで歌っているときに来ていてくれたらしくて。

遊助:俺は湘南乃風のメンバーがソロでやってる頃から知ってるから。
クラブに遊びに行ったり、イベントのオーガナイザーみたいなことも昔ちょろっとやってたから、しょっちゅうそういうところに出入りしていて。

――お互いの第一印象は覚えてますか?

RED RICE:俺は遊助のことをテレビで観てたから。羞恥心の頃だったから「あ、そのまんまだな」って。「本当にバカなんだな」って(笑)。

遊助:やかましいわ!(笑)。

RED RICE:気取ってなくて、いいヤツだなと思いましたね。フランクに付き合えそうだなって。

遊助:俺はれっくんと会ったときの第一印象は覚えてないなぁ。

――ステージに立っているRED RICEを見ていたときの印象は?

遊助:というか、俺は、湘南乃風として組みましたっていうときのほうを覚えてる。そのとき俺は23とか24だったと思うけど、「え? あの4人、組んだの?」みたいな。ソロでやってる印象が強いから、そっちの驚きを覚えてる。で、湘南乃風としてデビューした頃かな。由比ヶ浜の海の家でライブしてるでしょ?

RED RICE:そのときいたの?

遊助:いた。それは先輩がやってたイベントだったから「遊びに来なよ」って言われて。

RED RICE:海の家に1000人くらいが入ってパンパンになってたときでしょ?

遊助:そう。感動した、こんなに人を集めるグループになってるんだって。それこそHAN-KUNが「ハイな気分」とか歌ってる頃、まだ客が2、3人しかいない頃から見てるから。で、「今日、湘南乃風、歌うんだ」と思ってパッと見たら「なに、この人数」みたいな。すごい衝撃を受けたの。

RED RICE:あのとき地元のヤツらがすげえ集結したもんね。茅ヶ崎から横須賀、鎌倉のヤツらまでみんないたから。

遊助:この前、MV撮影のときも「Real Riders」の話をしていて。俺も思い出して歌ったりしたもん。「歌い出し、どうだったっけ?」ってれっくんに聞いて、途中から歌ったら、空で歌えるくらい覚えてた。

遊助×RED RICE(湘南乃風)対談!男くさいラブソングの相手は“お前しかいねぇ”/インタビュー
お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)【通常盤】

「れっくんみたいな大人になりたいし、女だったら付き合いたい」(遊助)

――REDさんは今年の遊助さんのツアーは行かれましたか?

RED RICE:行きました。

――見た感想は?

RED RICE:遊助らしいというか、タフですよね。あと、MCで「今日はバイト休んできたヤツだったり、学校早退してきたヤツだったり、家事を旦那さんに頼んで来た人だったり、いろいろいると思うけど、今日頑張ってここに辿り着いた自分に拍手しろよ」みたいな話をしていて、「いいこと言うな」みたいな。そのときこっちもツアーを回ってたから、観に行ったあと、自分たちのMCで言いましたもん(笑)。

遊助:パクってるやん!(笑)

RED RICE:あと、遊助は「いちばん上の席に手紙を置いといたから」みたいなことをよくやるでしょ。

遊助:れっくんもお客さんに手紙書いたの?

RED RICE:書いてないけど、アリーナでライブをしたときに、リハの合間にいちばん後ろの席まで行って、お客さんと同じ目線でステージの景色を見てみるとか、そういう影響は受けた。遊助のライブを見ると楽しませようとする気持ちがすごく伝わってきて。俺らはどっちかというと「付いてこい!」っていうライブをするけど、遊助みたいなライブも好みですね。

――最後に、今回の曲のタイトルにちなんだ質問を。お互いに、「こんなことできるのはお前しかいねぇ」「これはすごい、参った」って思うことは何ですか?

遊助:酒の量でしょ。れっくんはアホみたいに飲むから。あとは温度調節。体感温度がバカになっちゃってるから(笑)。もう部屋がキンキンに冷えてるんだもん。

RED RICE:MV撮ってるときも俺の楽屋だけ18度設定で冷房最強にしていて(笑)。

遊助:レコーディングのときも、プリプロのときもそういう温度になるから、こっちのチーム全員、風邪ひきそうになっちゃって(笑)。

RED RICE:だって暑いんだもん。

遊助:あとは、懐の深さ。こういう大人になりたいし、こういう女が好き。

――女だったら付き合いたいってこと?

遊助:うん(笑)。合うんだよ。ラクなの、一緒にいて。

RED RICE:俺は嫌だけどね(笑)。

遊助:そこは乗っとけよ(笑)。けど、れっくんは本当スポンジみたいな人だから。なんでも吸収してくれる。

――反対にREDさんから遊助さんへは?

RED RICE:人との接し方。遊助はいきなりフレンドリーじゃないですか。気付くとすごい近くにいる感じ。そういう人の引き込み方ができる人はなかなかいないなって思う。遊助といつから仲良くなったかわからないのは、そういうことなんだろうなって。

――たしかに。

RED RICE:ライブとも共通してるけど、みんなを楽しませて、気付いたら心の中に入っていて、人をいい気持ちにさせるっていう。余計な気持ちがないんだろうなって思うんですよ。「人と仲良くなりたい」っていう純粋な気持ちが先行してるから、その人に寄り添って心に入っていく。しかもそれが自然にできる。それは遊助にしかない才能なんじゃないかなと思います。

――インタビュー2へ

≪リリース情報≫
New Single
『お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)』
2015.12.02リリース

【初回生産限定A】CD+DVD
SRCL-8944~45 / ¥1,713(税抜)
[収録曲]
1. お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)
2. 道しるべ
3. Stay just the way you are
4. お前しかいねぇ 遊turing RED RICE (from 湘南乃風) -Instrumental-
<DVD>
お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)Music Video
お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)Music Video Making

【初回生産限定B】CD+DVD
SRCL-8946~47 / ¥1,713(税抜)
[収録曲]
1. お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)
2. 道しるべ
3. ともに
4. お前しかいねぇ 遊turing RED RICE (from 湘南乃風) -Instrumental-
<DVD>
「道しるべ」Music Video

【通常盤】CD
SRCL-8948 / ¥1,204(税抜)
[収録曲]
1. お前しかいねぇ 遊turing RED RICE(from 湘南乃風)
2. 道しるべ
3. Stay just the way you are
4. 花唄~Self Sampling~

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