脚本:中島丈博 演出:西本淳一

ちょいと古めかしい台詞
「世の中には私たちの知らない不思議な世界があるのよ」
生活感のある勤労青年・多摩留(戸塚純貴)と出会って、こんなふうに思う美輪子(逢沢りな)。
だじゃれ連発(今日はなかったけど)する、あなたのほうが不思議ですよと言ってあげたい美輪子は、いたって素直に、おもしろキャラ多摩留を気に入り、さっさと呼び捨て、ドレスアップしてイギリス大使館へ出かけ、最初のデートでキスまでしてしまう。しかも好きっていうわけでもなくノリでしただけ。
それを聞いたぼたん(黛英里佳)は激しくうろたえ、やけになって婚約者候補の瀬尾綱輝(片岡信和)と正式につきあおうとする。
美輪子に対するぼたんの過剰な思い入れは、牡丹と薔薇と百合と言った感じ。
この美人姉妹の浮世離れっぷりを、ちょいと古めかしい台詞が彩っている。
8話だけでもこんなに羅列できる。
「【歯がゆい】のよ、とても」
「【こんこんと】言い聞かせておかなきゃねえ」(世奈子/田中美奈子)
「【一足飛び】にデートだなんて」
「【幻惑】されてるんでしょうけど」
「要するに【勤労青年】ってことでしょう」
「いやね、へんに感情が濃密で、起伏が激しくて」
「お母さんの眼差しって、ちょっと距離をおきながら、【そこはかとなく哀愁を帯びていて】」