街を歩いていると、「なんでこんなところに古い旅館があるのだろうか?」と、ふと思うことがある。
行ってみたい気持ちはあるものの、外観からして何か心霊現象みたいなこと起きそうな雰囲気が漂っていることから、自然と避けてきてしまった。
ただ、その中でも以前からずっと気になっていた旅荘がある……。
東京の住みたい街ランキングで常に上位に位置する"吉祥寺"にある、その名も「旅荘和歌水」だ。
井の頭公園の近くにあり、人を寄せ付けないオーラを出していることで、インターネットで話題になっていたことも。
ということで、実際にどうなっているかを確かめるために行ってみることにした。
井の頭公園・北西側の出入口に「旅荘 和歌水」があるのだが、遠くからでも目立つ外観に、外国人観光客などは写真を撮っている。
ちょっとしたホラー映画に使われていそうな雰囲気に、怖い系が苦手な筆者はビビってしまった。
"本当に営業しているのか?"
という疑問が生まれてしまうほどだ。
しかも、周囲にあまり人が歩いていないことも、怖さを増幅させている原因なのかもしれない…。
自動ドアを開けて入ると、奥の方から声が聞こえる。すると、60代の女性従業員が対応してくれた。
休憩か泊まりのどちらにするかを聞かれ、「休憩」であると伝えると……、
「ちょっと3階でもいいですかねぇ?」(女性従業員)
もちろん、そのつもりだったのでYESと即答する。
暗い廊下と細く不気味な階段を昇っていくのだが、3階へと続く階段が見当たらないのだ。すると、ガラガラと壁が引き戸になっていて、そこから3階に行けるようになっている。
廊下は暗いにも関わらず、なぜ電気を点けないのか気になったので、部屋に案内されてから色々と質問してみた。
――ここは出来てからどのくらいですか?
「今の社長が80歳ぐらいですけど、先代もいて先代の前はちょっと分からないですが、昭和初期頃からあるのかと」(女性従業員)
――廊下の電気は点けないんですか?
「電気代節約に決まってるじゃない(笑)」(女性従業員)
優しい対応で応えてくれ、最後に料金5000円を渡すと……、
「部屋の鍵は絶対に閉めてください」(女性従業員)
と、意味深な感じを出しながら女性は出ていったのだ。
ぐるりと部屋を探索してみると畳に布団があり、いかにも昭和な感じがする造りとなっている。
窓には徳川家の紋がなぜかあり、金色で豪華な印象を与えてくれるのだが、実際近くで見ると、それなりの年季が感じられた。
鏡は座って使用するようになっているのだが、着物の端切れが被さっており、それをめくらないといけない。
もしかしたら、めくった瞬間に見てはいけないものが見えてしまったらと、考えてしまい恐る恐るめくった。
お風呂場は扇形になっていて、生まれて初めて見た形。
部屋の探索が終り、ゆっくりくつろぎながら、他にもネットで情報を集めていると、恐らくこの旅荘であろう怖い話が……、
「誰かがノックしてくるから、絶対に開けてはダメ」
今いる旅荘かどうかは分からないものの、雰囲気が似ていたこともあって、一気に怖くなってしまった。
もう少しのんびりしていこうかと思いながらも、急いで帰る支度をして部屋を飛び出す。
自分が情けないほどのビビりであることを痛感させられる結果に……。
次回は勇気を出して「泊まり」に挑戦してみよう思う。
(カネシロコウセイ)
行ってみたい気持ちはあるものの、外観からして何か心霊現象みたいなこと起きそうな雰囲気が漂っていることから、自然と避けてきてしまった。
ただ、その中でも以前からずっと気になっていた旅荘がある……。
東京の住みたい街ランキングで常に上位に位置する"吉祥寺"にある、その名も「旅荘和歌水」だ。
井の頭公園の近くにあり、人を寄せ付けないオーラを出していることで、インターネットで話題になっていたことも。
ということで、実際にどうなっているかを確かめるために行ってみることにした。
建物の造りは「THE昭和」
井の頭公園・北西側の出入口に「旅荘 和歌水」があるのだが、遠くからでも目立つ外観に、外国人観光客などは写真を撮っている。
ちょっとしたホラー映画に使われていそうな雰囲気に、怖い系が苦手な筆者はビビってしまった。

"本当に営業しているのか?"
という疑問が生まれてしまうほどだ。
しかも、周囲にあまり人が歩いていないことも、怖さを増幅させている原因なのかもしれない…。
館内はなぜか異様に暗い

自動ドアを開けて入ると、奥の方から声が聞こえる。すると、60代の女性従業員が対応してくれた。
休憩か泊まりのどちらにするかを聞かれ、「休憩」であると伝えると……、
「ちょっと3階でもいいですかねぇ?」(女性従業員)
もちろん、そのつもりだったのでYESと即答する。
暗い廊下と細く不気味な階段を昇っていくのだが、3階へと続く階段が見当たらないのだ。すると、ガラガラと壁が引き戸になっていて、そこから3階に行けるようになっている。

廊下は暗いにも関わらず、なぜ電気を点けないのか気になったので、部屋に案内されてから色々と質問してみた。
――ここは出来てからどのくらいですか?
「今の社長が80歳ぐらいですけど、先代もいて先代の前はちょっと分からないですが、昭和初期頃からあるのかと」(女性従業員)
――廊下の電気は点けないんですか?
「電気代節約に決まってるじゃない(笑)」(女性従業員)
優しい対応で応えてくれ、最後に料金5000円を渡すと……、
「部屋の鍵は絶対に閉めてください」(女性従業員)
と、意味深な感じを出しながら女性は出ていったのだ。
部屋内はホラー映画に出てきそう…

ぐるりと部屋を探索してみると畳に布団があり、いかにも昭和な感じがする造りとなっている。

窓には徳川家の紋がなぜかあり、金色で豪華な印象を与えてくれるのだが、実際近くで見ると、それなりの年季が感じられた。

鏡は座って使用するようになっているのだが、着物の端切れが被さっており、それをめくらないといけない。

もしかしたら、めくった瞬間に見てはいけないものが見えてしまったらと、考えてしまい恐る恐るめくった。

お風呂場は扇形になっていて、生まれて初めて見た形。
信じたくない怖い話を発見!
部屋の探索が終り、ゆっくりくつろぎながら、他にもネットで情報を集めていると、恐らくこの旅荘であろう怖い話が……、
「誰かがノックしてくるから、絶対に開けてはダメ」
今いる旅荘かどうかは分からないものの、雰囲気が似ていたこともあって、一気に怖くなってしまった。
もう少しのんびりしていこうかと思いながらも、急いで帰る支度をして部屋を飛び出す。

自分が情けないほどのビビりであることを痛感させられる結果に……。
次回は勇気を出して「泊まり」に挑戦してみよう思う。
(カネシロコウセイ)
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