「もっともイケてるTVショー 言わずもがもだなFSD 地方住みでもノー問題 オレなら速攻でアプリ(*)GETするだけだな」 (*AbemaTV)
![「フリースタイルダンジョン」をもっと楽しむための日本語HIPHOPブックガイド●入門編](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FExcite_review%252Freviewbook%252F2016%252FE1470155249496_63b1_1.jpg,quality=70,type=jpg)
特別編「モンスターズウォー」が2週続いた(AbemaTV放映時のレビュー)。「ヤー!」の奇跡をきっかっけにチームR指定は完全に流れに乗った。
さて、来週からはいよいよRec4がはじまる。どんなチャレンジャーが出てくる? 前Recでの伏線はどうなる? こんどの般若のコントは笑えるのか? お楽しみの材料いっぱい、期待膨らみ胸いっぱい、でもありつけるのは1週間後かい!
うへぇ、早く観てー、早く観てー。もうわれわれは即興日本語ラップのおもしろさを知ってしまった。やべー勢いですげー飢えまくってる。都合3週間の強制断食。明日がいきなり1週間後だったらいいけどそういうのあまりないからとりあえずまぁ落ち着け。
夏休みの課題図書1『ヒップホップ・ドリーム』(漢 a.k.a. GAMI 、河出書房新社、2015年
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最初に紹介するのはこいつだー。モンスター勢の中でも圧倒的な存在感を放つ漢 a.k.a. GAMI の自伝。
印象的なエピソードがある。漢の信条は「リアル」。
後半は事務所から独立し、鎖グループを立ち上げるまでの経緯が語られている。
夏休みの課題図書2『クイック・ジャパン126』(雑誌、太田出版、2016年)
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コムアイさんの表紙が目印。特集2が「フリースタイル」で、『フリースタイルダンジョン』にフォーカスされた内容で構成されている。
夏休みの課題図書3『ユリイカ 日本語ラップ特集』(雑誌、青土社、2016年)
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ラスボスの般若がインタビューに応じている。ちゃんと、マジメに! 般若は駆け出し時代、他所のパーティに乱入し、殴り殴られながらマイクを奪いフリースタイルをしていたという。当時を回想すると「楽しさと暴力が半々くらい」だったそう。般若がプロレス技をかけながらラップしていたとの証言もある。般若さん、さすがや……。長渕剛が涙した大大大名曲『家族』成立のいきさつもアツイ。『ユリイカ』は「詩と批評」専門誌だけあってリリックをしっかり解読する。この曲に関して。父危篤の知らせに衝撃を受けた般若が当時を回想しながら「三日前 四日前 蝉の声 ごっちゃ混ぜ」とラップする。同一人物である体験者(般若)と語り手(般若)の間に「蝉の声」が介入し、体験者として感じていた意識の混濁が音源上でも反復されると指摘する。さすがラスボス、番組でラップするシーンはレアだけど、ムキムッキの体同様、リリックの体脂肪も極く少量!
夏休みの課題図書4『サイゾー』連載「川崎」(磯部涼、サイゾー、連載中)
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番組ではオシャレ番長とも称されるモンスター、T-Pabllowのフッド(地元)の様子が丹念に取材されている。T-Pabllowは若くハンサムということもあり、モンスターの中では貴公子的なキャラだが、これを読んでいくと般若同様あなどれない存在だということがわかる。スタイルの模倣からはじまった日本のヒップホップカルチャーが、T-Pabllowの世代では地面から立ち上がっている必然的な表現になった。この連載は/webでも読めます。
いまの番組のブームをきっかけに、ひとりでも多くの人たちに現場に足を運んで欲しい。あるいは音源に触れて欲しい。そして、ヒップホップ文化を好きになって欲しい。と、これら雑誌インタビューでモンスターたちが言っている。日本語ラップはながらく「冬の時代」だった。ようやく巡ってきたチャンスをモノにするため、世代や立場や確執を超え、一同団結して日本語ラップを拡大するのだ! そのためにはセルアウトとそしりを受けることも覚悟のうえ。そんな彼らの心意気に応えなければハラの底から、うぇいよー! 出来ないよ。
1気に4日分の課題図書を指定しましたが、雑誌中心でかつ親しみのあるモンスターの話だったので余裕だろう。ここから先はちょと深めのダンジョン。どんなモンスターがいるのだろうか、眠っている財宝はなんだろう? また明日、紹介します。1日寝て待て、Rec4はまだ来ない。
(飯田和敏)
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