はてな匿名ダイアリーに「通勤はサービス残業 馬鹿らしい」という記事が投稿され、ネット上では働き方に関する話題が盛り上がっている。

通勤時間はもちろんお金が出ない! これってもはやサービス残業!?


投稿者は、混雑した時間に電車に乗り、ストレスを感じながら片道1時間半をかけて通勤しているという。会社での拘束時間は9時間で、通勤を合わせると12時間を仕事のために費やしていることになる。
もちろん「通勤の3時間については一切の対価は支払われない」ので、「無駄な時間、無駄な体力を使っている。馬鹿らしい」と感じているようだ。

この投稿に他のユーザーも反応。車で通勤しているという投稿者は「交通費は固定された距離単価で支給」されているそうで、実燃費次第では余った交通費が給料のような状態になるそう。そのため会社の近くに住むともらえる金額が下がってしまうとし、「会社の近くに住んだら手当が出る企業もあるらしい、とてもうらやましい」と締めくくった。

他にも、「本来は企業が住む場所を提供するべきだし それが出来ないなら都心の一等地に事務所構えるなって話なんだよな」という意見や、逆に「引っ越すか、近くの会社へ転職すればいいじゃない」という考えの人も。

実際、通勤時間ってどのくらいが平均なの!?


NHK放送文化研究所の「2015年国民生活時間調査報告書」によると、平日の勤め人の往復通勤時間の平均時間は1時間19分。これは1995年の1時間16分からほとんど変わっていない。

都市規模別にみてみると、やはり東京圏が1時間42分と最も長い通勤時間、次いで大阪圏の1時間26分、「30万以上の市」という括りでは平均よりも短い1時間9分、「5万未満の市町村」では1時間8分という結果になった。ちなみに、通勤時刻は7時45分から8時がピーク、帰宅は18時から18時15分がピーク時間となっている。

不動産情報サイト「at home」のインターネットでの調査(1都3県在住で東京都内に勤務していて、賃貸住宅で1人暮らしをしている20代OL・サラリーマン600名対象/2012年8月17日~21日)によると、会社と自宅の距離は30~39分程度離れているのが理想という人が39.1%、平均では24分が理想という結果に。やはり理想よりも長い時間をかけて通勤している人が多いようだ。


最近では、会社から一定の距離に住む従業員に住宅手当を出す企業も増えているようで、「会社に『近隣住宅手当』の制度はありますか?」という質問には8.3%の人が「はい」と回答。「ピクシブ株式会社」や「クックパッド株式会社」「株式会社ミクシィ」など、IT系の企業ではこの制度を設けている所が多いよう。

また、同調査の質問に対し、「会社との距離は最低5駅以上離れていたい」と回答した人でも、「近隣住宅手当制度の条件が『会社から2駅以内に住む』であった場合、利用する」という人は93.4%にのぼっている。心情としては会社から離れたところに住みたいが、やはり時間やコスト面で条件が良ければ会社の近くに住むという人の方が多いのかもしれない。
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