厳しい寒さも徐々に和らぎ、桜の木に花が咲き始め「お花見シーズン」に突入した。3月31日放送のテレビ番組「スッキリ!!」(日本テレビ系)では都内のお花見の様子を生中継していたが、そこでブラック過ぎる条件で場所取りをさせられている会社員の姿が映し出され、SNSなどネット上で物議を醸している。


ブラック過ぎるお花見の場所取り


ブラックすぎる日本企業の花見事情 プレミアムフライデーに有休で場所取り
画像はイメージです。

番組では阿部祐二リポーターが、朝早くから上野恩賜公園で場所取りをしているいくつかのグループにインタビューを実施。するととんでもない裏事情が続々と露わになった。

とあるIT系の会社に務めている男性3人は、お花見の日が平日のため、場所取りをしながらブルーシートの上でパソコンを広げて仕事をしていた。

場所取り4年目という40代の男性会社員は、去年は朝の5時過ぎから場所取りをしたが良い場所を取れなかったために、今年は近くのホテルに自腹で宿泊して場所取りに挑んだという。

そしてネット上で最も非難が殺到したのが、入社1年目という男性2人が、有給休暇を使って場所取りをしていたということ。阿部リポーターに「有給を花見のために使ってもいいですか?」と問われると「大丈夫です、いいんです」「志願です」と語る。しかし「志願とはいえ自然の成り行きですね」と追及されると「ですね」と本音をポロリ。それでも「来年もやりたい」と語るなど、徹底してカメラの前で不満を漏らさなかった。

しかしネット上では心情を察し同情の声が続出。1組目のIT系会社員には「寒い中パソコン仕事って拷問に近い」「花見の場所取りは仕事だけど、その上さらに仕事もさせられるとかおかしい」といった声が。2組目の40代男性には「いじめじゃないかな?」「40代会社員が1人で自腹で場所取りは闇しか感じない」と推測する声も。

さらに有給で場所取りする新入社員には会社への非難の声が多く上がり、「パワハラだろ。どこのクズ会社だよ」「有給使わされるとか完全にアウトだろ… 自主的とか言ってたけど明らかに圧力だろう」「こんなクズ行為を未だに平気でしている会社。
平気で放送する日本に吐き気がする」とTwitterは怒りに溢れかえっている。

お花見をする会社は意外と少ない?


お花見について、2017年の2月に楽天リサーチがインターネットで全国の20代から60代の男女1,000人にアンケートを実施していた。
お花見に行くと答えた人は「はい」が36.8%で、昨年の45.1%から大幅に減少。そして「誰と行くか」については「家族」が最も多い71.7%で、「会社の同僚・先輩・上司」は14.7%に留まっている。

マーケティングリサーチ会社のマクロミルが2016年2月に20~50代の社会人856人にアンケートを取った結果でも、「職場にお花見をする慣習がある」と答えた人は9%と低い。会社の定番行事だったお花見と場所取りだが、昨今は減少傾向にあるようだ。
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