
VRで迫力あるプロレス動画を見る。そんな楽しみが現実のものとなってきた。
DMM.comが、5月10日からプロレスのVR動画配信を開始した。
VRゴーグルとスマホがあれば、実況・解説つきのプロレス試合の動画が、その場で臨場感たっぷりに楽しめる。
プロレスのVR動画自体はこれまでにも存在したが、今回配信される動画は、日本初となるコーナーポストやレフェリーの目線からの映像という、普通のプロレス観戦では楽しめない視点からの映像も楽しめるところがウリでもある。
大日本プロレスの選手も体験!
第1弾は、派手なデスマッチスタイルでも人気の団体・大日本プロレスが、3月31日に新木場1stRING開催した4試合を配信する(価格は480~990円)。
その発表会見が、都内のDMM.com本社で行われた。会見場に現れたのは、大日本プロレスに所属する、伊藤竜二、岡林裕二、関本大介、橋本大地、植木嵩行の5選手。

会見に参加した大日本プロレスの選手たち。左から伊藤竜二、関本大介、岡林裕二、植木嵩行、橋本大地の5選手。
配信の映像で試合を行っている選手たちも、会見の場で自分の試合のVR体験をおこなった。
最初は伊藤竜二選手。イスに座り、ゴーグルとヘッドホンを装着。
自身が出場した試合を自分でVR動画として見るという伊藤選手を、他の選手が見守るという、ちょっとシュールな光景。

VRプロレス体験中の伊藤竜二選手。後ろの大型モニターに写っているのが伊藤選手が実際に見ている映像。
会見中アクシデントが!
続く岡林裕二選手。
「試合じゃないんですけど、脱いでいいですか」
と、なぜか服を脱ぎ始める。

ゴーグルを装着するや、興奮する岡林裕二選手。
伊藤選手と対照的に、仁王立ちでゴーグルをつけた岡林選手、最初は、
「おー、すごいな、コレ」
など感心していたのだが、試合の映像を見ているうちに、
「俺はここにいるぞ、コラ!」
ヒートアップ、VRゴーグル姿のまま、手足を振り回し、暴れ始める。止めようとする選手に、
「お前か!」
と襲いかかる。
そして、アルゼンチンバックブリーカーを決め、そのまま3選手が「退場」してしまった。

止めに入った選手に技をかけ始める。

そしてそのまま退場。
会見場に残ったのは、伊藤選手、橋本選手の2人だけ。
伊藤選手は、「さすがリアルだな」と、橋本選手も、「リングサイドどころか、“リング席”みたいな感じで見られるんで、テンションも上がるのではないかと」と、VR映像のリアリティが生んだ効果(?)に驚いていた。
「VR軍団」乱入!?
そして、岡林選手たち不在のまま会見も終了、写真撮影に入ろうとしたとき。
「ちょっと待ったー!」
サングラスをかけた植木選手の大声とともに、なぜかロボット的な動きとともに「ブイ、ブイ、ブイ」というかけ声を口にし、ゴーグルを装着した姿で岡林・関本選手が再登場。

退場したはずの3選手が「VR軍団」と名乗り再登場。
3人は「VR軍団」と名乗った。「VR軍団」の植木選手の、
「世界をVR征服してやるから覚悟しておけよ。しっかりと記事に残しておくんだな」
という謎のマイクパフォーマンスとともに会見は終了した。

「V」のポーズ(?)。
実際にVRプロレス体験
会場では、実際にVRプロレスを体験できるようになっていた。

会場では実際に「VRプロレス」を体験することもできた。
アプリを起動しゴーグルをセット。目の前に、リングの映像が映し出される。
顔を動かせば、その方向に映像も動く。時には目の前に、手を伸ばせば届くような場所にレスラーの姿が。
デスマッチでの流血シーンも、臨場感たっぷり。思わず「おお……」とか声ももれる。「危ない!」と叫んだりする記者もいた。
コーナーポストからの視点や、リング内での視点は、プロレス中継や観客席での景色とはまるで違う。これもVRプロレスだけでしか楽しめない映像だ。
このVRプロレス、大日本プロレスに続き、DDT、東京女子プロレスの参戦も発表され、どんどん拡大していく模様。
格闘技の新しい楽しみ方となりそうだ。
(太田サトル)
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