「地獄のキャンプ意味なし」元ロッテ里崎氏に共感続出 「ブラック部活」問題を連想する人も
画像はイメージです。

セ・パ交流戦真っただ中の日本プロ野球界。シーズン前から厳しい練習で実力を磨いてきた選手たちがしのぎを削っているが、元・千葉ロッテマリーンズの里崎智也さんが成果の出ない長時間練習をやり続けることに苦言を呈し、多くの共感を呼んでいる。
中には、学校の部活動にも通じるものがあると指摘する人も。


日本のキャンプ文化に里崎智也が苦言


5月31日付の「ベースボールチャンネル」で、里崎さんにインタビューを実施。日本では長時間の練習が美徳とされる傾向があることについて、自身の現役時代の経験を引き合いに出して効率の悪さを指摘した。

里崎さんは他チームが効率的な練習を採用しない理由について「全部管理したい」「長く練習させとけば安心」といった意識があるのではないかと指摘。
さらに、選手を限界まで追い込むいわゆる「地獄のキャンプ」も、練習メニューが似通っているため意味はなく、「ただ走らせて選手がしんどい思いをしているのを見て喜んでいる(笑)」とバッサリ切り捨てた。


「ブラック部活」問題を連想する人も


里崎さんの発言を受け、ネットでは「コーチに読んでほしい」「会社とかでも、未だに長く会社にいる美学みたいのあるよね」「野球も仕事も一緒やね。ダラダラは良くないと思う」と、自身の立場に当てはめて共感する人が続出。

中でも拘束時間が長すぎる、いわゆる「ブラック部活」問題を連想して声をあげる人は多い。
「学校の部活問題にも通ずる」
「次女がいた高校の部活もそうでしたが『長時間練習しているから勝てる』神話がまだまかり通っています」
「プロが声を上げて変わり、小中高の部活にも広がってほしい」

実際、昨年にスポーツ庁が実施した全国体力・運動能力等調査では、「部活動に関して1カ月の中で土日に休養日を設けていない」と回答した中学校の割合はおよそ4割にのぼっている。この結果を受け、今年1月には文部科学省が学校の決まりとして部活動の休養日を設定するよう通知した。
生徒の負担もさることながら、部活動を顧問する教員の過剰負担が問題視されている。

日本テレビの報道によると、今年5月29日にスポーツ庁が教師の長時間労働を見直すための検討会を発足。中学校の部活休養日は「週2日以上」と文科省が目安を示しているのに対し、現在8割近くの部活動が週1日以下の休養日しか設けていない。
さらに約6割の中学教師が「過労死ライン」の月80時間を超える時間外労働を行っていることなどを受け、スポーツ庁は年度内に適切な時間設定などのガイドラインを決定する構えだという。
編集部おすすめ