赤坂BLITZでの公演をもって5年間の活動に終止符を打った9GOATS BLACK OUTのヴォーカルryoが2014年に始動させたHOLLOWGRAM。ryo、一也(Gt)、夢時(Gt)、攸紀(Ba)、shinya(Dr)というラインナップで4年近く活動してきたが、今年の4月に攸紀が脱退し、新体制になることを発表していた。


9月1日、そのHOLLOWGRAMが『HOLLOWGRAM pre act“Halftone Gradation”』と題した8ヶ月ぶりとなるライブを行った。ryoいわく、「新曲、新体制の試用的なライブ」という本公演。はたして新ベーシストは誰なのか――? 事前のアナウンスは一切行われずに迎えたこの日。満員の高田馬場CLUB PHASEに集まったファンは新体制のHOLLOWGRAMの姿がステージに現れるのを待っていた。

そこに現れたのは、椅子に腰掛けたryo、一也、夢時、shinyaの4人。アコースティック編成で新曲「Paint in water color」をしっとりと聴かせると、SEをバックにそれぞれが立ち位置につき、改めて楽器を手にする。
ギタリスト一也が手にしたのは……なんとベース。新生HOLLOWGRAMは、新ベーシストを入れることなく、ryo(Vo)、夢時(Gt)、一也(Ba)、shinya(Dr)で活動していくことを示していた。

“1時間のハーフ・タイム・ワンマン”とされたこの日だが、新曲3曲を含む、全15曲をたっぷり披露。現状このラインナップでHOLLOWGRAMは活動していくと宣言した。また、この日披露した新曲3曲のほかにも新曲が多数完成していること、そしてryoは“未来”という言葉を多く用い、バンドの歩みを止めることはないことを伝えた。4月のメンバー脱退の報せに心揺れたファンにとって、約束された“未来”がどれだけ心強く、嬉しかったことだろうか。


なお、一也のベーシストへの転身に驚くファンを前にryoは「1曲目がそうであったように、一也はギターを辞めてベースに持ち替えたわけではなく、担当するパートが増えただけです。……いわゆる天才ってやつですね」とユーモアたっぷりに説明。つまり、“HOLLOWGRAMはこれからも成長を続ける”ということだ。

最後に届けられたのは、この日会場でシングルとして販売された新曲「History」。新曲で始まり新曲で終わる――これもまた、8ヶ月間待ってくれていた、ファンに対する彼らの強いメッセージだった。

次のライブ予定は発表されなかったが、できるだけ早く決定し、告知したいとのこと。
その嬉しい報せが一日も早く届くことを心待ちにしたい。
(取材・文/田上知枝)

■HOLLOWGRAM オフィシャルサイト