『突き抜ける人は感情で動く』刊行記念スペシャル対談
成功するメンタルのつくり方―芦名佑介×Testosterone

2人の“若き怪物”のメンタルセットとは―。慶大アメフト部のキャプテンから電通、プルデンシャル生命、ハリウッド俳優、起業と異色のキャリアを歩んでいる芦名佑介と、尋常じゃない熱量で筋トレ愛を叫ぶTwitterアカウントが大ブレイクし、フォロワー34万人を超える巷で話題の筋トレ社長・Testosterone。
2人は筋トレを活用した効率的なダイエットを伝えるプロジェクト「DIET GENIUS」を主宰するパートナーであり、元アスリート、トレーニー、経営者という共通点を持つ同い年の親友でもある。類まれな決断力と実行力で成果を出し続ける2人が「成功するメンタルのつくり方」について語り尽くした。


コツは自分の可能性にビビらないこと―芦名
今乗っているレールがずれていると感じたら決断の時―Testosterone


――2人は「決断」して「実行する」力が抜きんでていると感じます。成果を出すためのメンタルセットについて教えていただけますか?


芦名
僕は、何か特別なことを考えているわけではなく、思ったことや信じたことを単に実行に移しているというだけです。たとえば仕事であれば、「上司が尊敬できないな~やってらんねー」ということは誰でも考えると思うんです。それを僕は行動に移して解決しようとしただけです。もしコツがあるとしたら、自分の可能性にビビらないことですかね。




Testosterone
今自分がやっていることを続けるか否か考えたときに、今のいる環境にずっといて、理想の自分にたどり着けるかつけないかっていうのをしっかりと考えます。もしこれがNOだったら決断の時です。
続けたって理想の自分からかけ離れていくのがわかっているなら続けたって時間の無駄ですよね? どんどん自分のことを嫌いになっていく一方です。自分の核となる部分、芦名君だったら男前になりたい。僕だったら不義理を働かないとか。そういう核の部分から考えて、今乗っているレールがずれているなって感じるんだったら、決断しないといけません。

そりゃ誰だって決断は怖いけど、勇気を持って決断できなかったらもう地獄しか待ってないですから。決断をずるずる引き延ばしてしまうと、ああ俺の人生こんなもんかって言って終わっていくことになる。そんな人生を生きたい人はいないはずです。



――芦名さんは電通を1年半で辞め、一時は月収2400万円を稼ぎ出していたプルデンシャル生命も3年であっさりと辞めていますよね。普通の人はそこで辞めたら明日から仕事がなくなってしまう、お金も無くなっちゃうという不安から踏みとどまると思うんですけど、その不安は超えていってしまうのはどうしてなんでしょう。



芦名
僕はたぶん周囲から無茶な奴だと思われているんですよ。




Testosterone
え? 違うんですか??(笑)
冗談はさておき、無茶っていうよりバイタリティーが半端じゃないよね。会うとバイタリティーがチャージされるもん。勇気と意志力、日本で一番あるんとちゃう?





芦名
無茶じゃないんですよ。明確な確信がある。次に挑戦することが成功する確信ではなくて、次に挑戦することにのめりこめる確信があるから捨てられるんです。



――キャリアを捨てる時のリスクについてはどう考えていますか?


芦名
お金の問題だけですね。
お金があるからと言って幸せが保証されるかと言ったらそうではないのですが、お金(生活費)がなければ間違いなく死ぬか不幸になります。生活費があるのなら、リスクなんてないですよ。
それに止まったらなにも変わらないというのを僕は知っているので、自分が前に進むしかない。





Testosterone
僕だったら格闘技、芦名君だったらアメフトで死ぬような思いしてると思うんだけど、この経験はデカいよね。人生で怖いものなくなるもんね。人生であれよりつらいものはないだろっていう。そういうものの積み上げが大事だと思います。その体験をしっかり覚えておいて、そのまんま他の分野に殴り込みかければいい。
僕はそうで、芦名君もそうだと思うんだけど、元から自信がある人間なんていなくて、努力してしっかり結果を出した経験が自信を育てる。で、その自信を元手にして次はもっとデカくて新しいことに人生を賭ける。「過去にあれができたんだから、これも楽勝だろ」ってな具合で。これを続けていれば誰でも強くなれます。




楽して成功することほど不安定なことはない―芦名


――会社を辞めたら大変な思いをすることになるかも!? という不安はホントにない?


芦名
いや、大変ですよ!(笑)。勝手に入ってくる収入はなくなるわけですからね。でもアメフトも受験も、あれだけ大変なことをやってきたから結果が出たんだということが何個もあるんで。結果を出そうとしたらそりゃ大変だろっていう。
なんでみんな楽して成功しようとするんですかね。僕からしたら楽して成功することほど不安定なことはないです。



――結果を出す、ということに関していえば、必ずしもコントロールできることばかりではない。例えば受験なら合格する人数は決まっているので、必ず受かるとは言えないじゃないですか。仕事も同じで自分がコントロールできない要因でダメというケースもありうる。そういう風には考えない?


Testosterone
そういう風に考えることはほぼないですね。できることをやってくしかない。やらなきゃ100%失敗するわけだし。




芦名
受験に関していえば、僕は中学校の時に受験をしたんですけど、最初すごく頭が悪かったんですよ。
勉強してどんどん成績が良くなっていった。その時思ったんですけど100人受けて20人しか受からないとしても、それって80人は本気で勉強してないんですよ。だからちゃんと勉強したら受かる。
競争率とか、倍率とかを気にするのはあまり意味がない。ちゃんと勉強している人は実はほとんどいないから、イケるんだ、という考え方をした方がいい。


――なるほど

上手く成果を出せない人は、現状の数字、例えば自分の偏差値や自分の訪問数や契約率を知らない―芦名





芦名
営業も勉強も数字で出るんですよ、現状が。だから自分が間違えたところを潰して、次に成功すればいいというだけなのでシンプル。
上手く成果を出せない人は、現状の数字、例えば自分の偏差値や自分の訪問数や契約率を知らないんです。自分を知らなければ、何を直せばいいかわからないですよね。なのに多くの人は直すべき課題ではなく、無駄な心配をして、無駄な心配に力を使ってしまう。うわあどうしようどうしようで、何も具体性のない「どうしよう」に支配されてしまっている。



――まだ起きてないことを心配してしまうということですね。
ちなみにテストステロンさんは失敗とか考えたりします??


Testosterone
果てしなくポジティブなんで考えないですね。むしろ、自分はどう成功するのかなーってワクワクしますね。
まあ失敗したとしても、諦めなけりゃ失敗じゃないですしね。何もしなかったら何も成長しないわけだから。何もしないことそれ自体が最悪の失敗です。失敗することで学ぶこともできるし、次どうしようかって調整もできる。それがなかったら前に進めないわけだから。
諦めない限り失敗は失敗じゃない。これは本当に負け惜しみでもなんでもなく、失敗と成功はセットだと思ってます。



――逆にこれは失敗だったなっていうことはありますか? 人生で。


Testosterone
ない。ない。



――それは失敗も成功としてとらえてるからそうなのか。


Testosterone
嫌な思い出は自動消去される便利な脳を持ってるだけです(笑)




芦名
「失敗」を「挫折」と感じる人は人生を悲観的にとらえすぎていると思う。僕は人生が絶対成功するって決めているんですよ。決まってるんで、どんな「失敗」をしても、それは映画でいう成功への伏線で、こっから俺どうやってうまくいくんだろう、ってそういう感覚なんですよ。だから「失敗」を活かしてポジティブに生きられる。
でも多くの人は自分の人生が絶対悪くなると自然と決めつけてる。だからちょっとうまくいかないことがあっただけで「うわ!悲劇の始まりだー!」ってただの「失敗」が「挫折」になってしまいます。



――映画で言うとハッピーエンドが決まっているという感じ?


芦名
そうですそうです。だから安心して自分の人生を見てる。


――そこがすごいですよね。そうじゃないパターンも身近とかであったりしません? 例えば友人だとか。不幸を定義付けするのはすごく難しいことですけど、必ずしもうまくいってない人というのはいるのではないか。



Testosterone
でもうまくいっている人もいるじゃないですか? どっちかっていったら自分うまくいく方でしょうって思いません?(笑)


――や、もちろんそうあれたら一番なんですが……そう思ったほうが幸せだってこともみんなわかってると思う。それを信じ切ることができないというか……。


Testosterone
不幸な人がいるからと言っておれも不幸になるっていうよりかは、めっちゃできるやつがいて、あいつにできるなら俺にもできると思うべきですよね。
失敗することばかり考えてる奴は失敗するし、成功すると思ってる奴は成功するんですよ。ベンチプレスだって、自分のMAX重量は絶対挙がるって思って思い切りよくやらないと挙がらないですからね。ちょっとでもビビったり躊躇したら、挙がらないです。





芦名
でもそういう悲観的なこと言ってる人ほど宝くじを買いますからね。宝くじって当たる確率めっちゃ低いんですよ。0.0001パーセントどころ騒ぎじゃなくて、でも当選するたった1人が自分であることを夢見てみんな買うわけじゃないですか。
悲観的なくせに夢見てるんですよ。中途半端なんですよ生き方が。



――SNS上での自分のブランディングについてなにかポリシーのようなものはありますか?


芦名
僕は僕のためにTwitterをしていますね。自分の気持ちを言語化するトレーニングになるし、他人からの質問に答えることで僕の言語の世界も広がるというか。
Facebookは完全に個人ホームページの感覚ですね。僕の中でSNSは友達に見せるものではなくて、友達の友達が見るためのものですね。友達とは直接やLINEで繋がっていればいいので。TeststeroneともLINEでは会話するけどTwitterでは会話しないもんね。





Testosterone
僕はTwitterに関してはつぶやきたいことをつぶやいているだけですね。みんなをモチベートしたいという気持ちもありますし、自分に向けて言っている場合も多いです。自分とフォロワーさんの一斉自己暗示的な(笑)
Twitterは140文字ってのが抜群にいいですよね。核心を突いたメッセージって140文字で十分なんですよ。140字以内で説明できない、つまり一言で言いきれないんだったら真理をつかめてないってことだと思ってます。



寄稿:文響社
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