
■BULL ZEICHEN 88/Major Debut Album『アルバム2』インタビュー(1/3)
超絶プレイも涼しい顔で決めながら、間口の広いポップ感やその対局のラウドさも武器とするバンドが、BULL ZEICHEN 88だ。ここ数年に自主制作シングルで発表した、今ではライブ代表曲でもある6曲に、新曲4曲を加えた“ベスト・オブ・ブルハチ”な『アルバム2』で3月28日に徳間ジャパンよりメジャーデビューする。
(取材・文/長谷川幸信)
やっぱ全員で飛び跳ねながら盛り上がりたいですよね。ロックバンドですから。
――結成から12年目でメジャーデビューという、プロセスとしては他ではあまり聞いたことがないバンドですが(笑)。
淳士:でも下積み感もないし、自分達でも苦節12年というニュアンスで受け止めているわけでもなくて。ホントに自分達のペースで、のらりくらりとやってきた。そもそも、それが狙いだったんですけどね(笑)。ギクシャクしてすぐ解散とかになるのはつまんないから、とにかく自分達のホームとして長く続けたいと。だから戦略としても、勝負はしない、と。箔の付くでかいライブ会場でやって、お客さんが空間を感じてしまうよりも、「なぜ、いつまでこの小さいところでやってるんだ」って思われるぐらいパンパンになって、チケットも取りづらいとか。
――“勝負を避けてきた10年間”というのは、キャッチコピーとして弱いですね(笑)。
淳士:(笑)。ただし、10年目を迎えたとき、その節目は避けて通れないじゃないですか。何かしなきゃならないってことで、2016年12月にZepp DiverCity (TOKYO)でチケット代をバンド名にちなんで88円で『BULL ZEICHEN 88円~おごるぜマジで~』をやったんです。おかげさまで大盛況で。しかし結果、翌2017年からメンバーの心にポッカリと穴が空き(笑)。

――一気にモチベーションが下がっちゃったんですか!?
淳士:下がったというよりは、やり切った感があって(笑)。そんなときにIKUOクンが「だったらこの際さ」って。
IKUO:そうそう。「メジャーでやんない?」って言ったんです。
――でもバンド自体、スーパーチームと呼べるプレイヤーの集まりで、実際にプロフェッショナルなミュージシャンの間ではチェックすべきバンドとして常にささやかれてきた12年間ですよ。これまでにメジャーからの話もひっきりなしだったでしょ、ホントは。
IKUO:ないっす、ないっす。
淳士:いやいや、こういう取材の場はカッコよく言っておこうよ(笑)。ホントにお断りし続けてきた12年間で。そろそろ申し訳なさ過ぎるだろうと、人として。それでついに徳間ジャパンさんと契約したわけです、てことにしときましょう(笑)。
IKUO:完全に“(笑)”が付くストーリーじゃないですか(笑)。
淳士:活動もそれぞれ忙しい中でのBULL ZEICHEN 88だったので、ガツガツとしたコンスタントな活動もできなかった現実があるんですよね。
――様々なサポートやレコーディングで経験豊かなメンバーだからこそ、BULL ZEICHEN 88の音楽性も客観視しながら作ってきたように映っているんですが?
IKUO:結成するとき、僕がやりたい音楽は決まっていたんです。初期はラウドミュージックやミクスチャーをやりたかったですね。スクリームできる栄二郎というヴォーカリストがいて、sebastianはミクスチャー出身のギタリストだし。

――そういうテクニカルバンドが、当時のヴィジュアルシーンに突っ込んでいった感じでしたからね。活動をスタートさせた当時は。
IKUO:構図としてはそうだったんです。それが自分達にしかできないものにどんどん移行していって、とくに歌詞を淳士クンが書き始めてからおもしろい詞がバンバン生まれていったんです。僕らも悪ノリしていって、絶対に普通じゃないこと、変なことやりたいって欲望がものすごく出てきて。曲の中に、ラウドミュージックでおなじみのブレイクダウンを入れる代わりに、えらくポップな要素を入れちゃうとか。もう、固定概念なしにやっていったんですよね。
――勝負志向をあまり持たず、長く続くバンドをやりたいからこそ、音楽的な遊び心がどんどん膨らんでいった格好ですか?
IKUO:まさにそうなんです。とにかくおもしろいと思う音楽だけ作ればいいし、やりたいことをやってきただけなんです。
sebastian:もちろん自己満足で終わらない水準を取りつつですけどね。自己満だけを追求したら、ものすごくマニアックなことをやっていたと思うんですよ。
IKUO:あと基本的にポップなものが好きなんですよ。そこはメンバーで共通しているところで。
淳士:とくにIKUOクンはアンテナがすごいんですよ。時代と自分と経験と、それらのせめぎ合いの中で音楽を生み出してくるんです。sebastianや栄二郎もメロディメーカーとして凄い才能の持ち主なんで。だから音楽性に関しては、僕はあまり口をはさまないスタンスだったりします。ドラムパターンですら、アレンジするIKUOクンの考えてきたものを、難しいなって言いながら叩く感じで。
IKUO:でもここ最近は、アレンジに関してもさらに自由になってきたんです。『アルバム2』に入っている「WENDY」は大作で、作曲した2015年当時はプログレで組曲みたいなのが好きだったんです。今はもっとコンパクトなほうが好みというか、結局はライブが全てなんです。
sebastian:指板をずっと見ながらストイックにライブやるというより、やっぱ全員で飛び跳ねながら盛り上がりたいですよね。ロックバンドですから。
――インタビュー2へ
≪ライブ情報≫
【僕たちがブルゼッケンハチハチですTOUR 2018】
2018年4月5日(木)高田馬場CLUB PHASE ※公開ゲネプロ
2018年4月17日(火)仙台MACANA
2018年4月19日(木)札幌cube garden
2018年4月25日(水)東京 恵比寿 LIQUIDROOM
2018年4月30日(月・祝)名古屋ell.FITSALL
2018年5月2日(水)岡山IMAGE
2018年5月4日(金・祝)福岡BEAT STATION
2018年5月10日(木)大阪MUSE
【千聖 Produce Event「MONSTERS OF ROCK NIGHT SHOW ~Spring Fes 2018~」】
2018年4月1日(日)東京・TSUTAYA O-EAST
出演:千聖(from PENICILLIN / Crack6)、BULL ZEICHEN 88、THE MICRO HEAD 4N'S、Ricky、D、アンティック-珈琲店-、mitsu、SHAZNA(ゲスト)、星野卓也(司会)
≪イベント情報≫
【BULL ZEICHEN 88 インストアイベント】
2018年3月28日(水)19:00~ タワーレコード渋谷店 4F
2018年3月30日(金)20:30~ HMV大宮アルシェ店
2018年3月31日(土)14:00~ ヴィレッジヴァンガード渋谷本店 B2F
2018年4月14日(土)15:00~ タワーレコード新宿店 7F / 19:00~ タワーレコード横浜ビブレ店
2018年4月15日(日)15:00~ タワーレコード町田店 / 19:00~ タワーレコード池袋店
2018年4月18日(水)19:00~ ミュージックショップ音楽処
2018年5月1日(火)18:30~ ライカエジソン名古屋店
2018年5月3日(木・祝)13:00~ HMV&BOOKS HAKATA / 18:00~ 新星堂 キャナルシティ博多店
2018年5月9日(水)19:00~ タワーレコード梅田NU茶屋町店
BULL ZEICHEN 88 オフィシャルサイト
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