
一人暮らしの筆者の部屋はなかなかの荒れ具合だ。週の後半になると「汚部屋」同然になるといっていい。そんなとき困るのが、テレビやエアコンのリモコンを部屋の中で見失うこと。六畳ほどの狭い部屋だが積まれた本などに埋もれ、リモコンを使いたいときに取り出せないのだ。
そんな我が家にAIスピーカー「Google Home Mini」がやってきた。声だけでテレビのオンオフやチャンネルの操作ができるらしい。リモコンがどこかへ行っても、これがあれば大丈夫なのでは? 先端的な機器を使って身近な(とても地味な)課題を解決したので紹介したい。
スマートリモコンはすごい

Google Home Miniを買ってわかったのだが、AIスピーカー単独でできることは現状限られている。ラジオを再生するか、「ピカチュウモード」でピカピカしゃべらせるぐらいしか使い道がなかった(筆者の場合)。
部屋の家電を操作するにはいくつか方法があるが、「スマートリモコン」を用意するのが手っ取り早く便利なようだ。今回は「Nature Remo」(14,040円)という製品を使うことにした。外出先からエアコンの操作もできるらしく、いかにもIoTという感じで未来っぽい。

「Nature Remo」にテレビのチャンネルを覚えさせる
全体の工程で必要となるのはスマホやタブレット、ネットワーク環境、Wi-Fiルータ、赤外線リモコンで操作できる家電だけだ。まずスマホに専用アプリをインストールして「Nature Remo」の初期設定をしていく。


Nature Remoでは赤外線リモコンの信号をエミュレートすることで、スマホやAIスピーカーからの操作が可能になる。本体に向けてリモコンの電源ボタンを押し、操作したい家電を追加していく。エアコンはプリセット情報があるため数秒で準備が終わるが、テレビはそれぞれの番号にチャンネルを割り当てていくので多少手間がかかる。

これでテレビリモコンのボタン割り当ては完了。つぎに肝心のGoogle Homeへの接続だ。「ねぇ Google(OK Google)、ネイチャーリモにつないで」と話しかけると、「ネイチャーリモとリンクされていません。Google HomeアプリでネイチャーリモとGoolgle アカウントをリンクできます」と返ってくる。Google Home アプリを操作してアカウントとの紐付けができれば準備は整った。
「ねぇ Google、ネイチャーリモを使って、TBSをつけて」と話しかければチャンネルを自在に操れる。これでリモコンがベッドの隙間に落ちても、カーテンの奥に隠れていても問題はない。寝っ転がったまま声だけで好きな局に変えられるのだ。上京して長いがテレビ局とチャンネル番号が一致しない筆者にとって、局名を言ってチャンネルを変更できるのもうれしい。
しかしザッピングするために毎回このセリフをいうのは、はっきり言って面倒だ。これを繰り返すぐらいなら、部屋をひっくり返してリモコンを見つけ出したほうがはるかに楽である。
ショートカット機能は必須
でも大丈夫。Google Homeのショートカット機能を使えば、「NHK」「テレ朝」など必要最低限の声を発するだけで、「はい、NHKですね。いまからチャンネルを切り替えます」と健気に応じてくれる。「ねぇ 、Google」はやはり必要だが。
家電を声だけで操作できるのが楽しくなり、エアコンと照明のリモコンも設定。ベッドの上でテレビを眺め、眠くなったら声だけですべての電源を落とせる「人をダメにする」システムが完成した。
日々掃除する習慣をつけるという根本的な解決からは遠ざかった気もするが、便利になったことは間違いない。
