メールや電話を使わず、全部Slackで完結 「IT企業に2カ月勤めた」体験に反響

あるTwitterユーザーが「IT企業に2カ月ほどお邪魔になってわかったこと」をツイート。Eメールや電話など多くの企業で使われるコミュニケーション手段が、Slackなどのウェブツールに置き換えられていた旨を語った。
この投稿をめぐり、現在働いている職場の環境との違いに、愕然とする人がTwitterに続出した。

最適化された職場環境に驚きの声


同ツイートによると、2カ月勤めたIT企業ではEメールや電話が一切使用されておらず、代わりに「Slack」が使われていたという。Slackとはチームコミュニケーションツールで、チャンネルを作成してチャット形式で連絡を取れる。さらに音声やビデオ通話での話し合いや、PDF、画像、動画などの共有も可能。コミュニケーションツールを一元化出来るサービスとして、これまでもさまざまな企業で採用されてきた。

このユーザーのいた企業では紙やペンを使う場面も皆無だったという。社内向け資料の作成にもパワーポイントを用いず、「Box Notes」や「Confluence」といったツールを使用。
働き方も柔軟性があり、出社時間が自由で雨の日などは在宅勤務が可能だったと語っている。

生産性向上のために効率化された企業の方針に、他のTwitterユーザーからは「真逆の会社に勤めてるんだけど」「おれの勤務先はIT企業じゃなかったのかもしれない。未だにメール打ちまくってるし電話も鳴りまくってる」「パワーポイントと膨大な紙の資料で会議をする日々…」「こんな職場で働きたい」といった声が上がった。

ビジネスチャットツールの浸透度はどれぐらい?


伊藤忠テクノソリューションズが2017年2月に実施した「大手企業のビジネスチャットツール導入実態調査」では、売上規模 100 億円以上、従業員数 200人以上の企業に勤務する役職者(有効回答412)を対象に調べている。これによると、会社として公式にチャットツール、ビジネス向けチャットツールを「全社に導入している」のは12.1%、「一部で導入している」が 16.0%だった。「導入していない」と回答したのが71.8%と大部分を占める。
ビジネスチャットツールを導入していない企業はその理由を次のように回答。「業務に必要と感じていない」が42.2%、「セキュリティが心配(機密情報の取り扱い)」が22.6%、「会社側での管理・運用対象が増える」が12.3%だった。