
――【風男塾】インタビュー前編より
風男塾の曲に込められたメッセージに誇りを感じます
――監督するとは、どういう意味ですか?
瀬斗光黄:「最高シャウト!」がアルバムのリード曲なんですが、今のところMVを作る予定がないんです。だったら、自分たちで自主制作しちゃおうかって思ってて(笑)。
仮屋世来音:以前、光黄くんが「かざみどり」って曲のMVを撮ってくれたんですが、それがめっちゃ良くて。メンバー内でも評価高いし、YouTubeでアップしてるので他のアーティストさんからも「あのMVいいよね」って言ってもらったんですよ。
瀬斗光黄:そう言われると余計にプレッシャー……。スマホで撮ったものを編集しただけなので(汗)。
紅竜真咲:「T・O・T」とかもMV向きの曲だなって思う。撮ってほしいですね~。
草歌部宙:T・O・Tポーズとか作っても楽しそうです。これって、ちょっと怖い感じの顔文字ですよね?
草歌部以外の5人:????
藤守怜生:ハロウィーンの「TRIC OR TREAT」の略だよ。
瀬斗光黄:一人だけ、見てる世界が違うようですね(笑)。

藤守怜生:ライブでは常に阿吽の呼吸で、息がぴったりなのに、普段はこんな感じで全然かみ合ってなかったりする(笑)。そういう風男塾の自由な感じが心地よくて。放っておいてほしい時はそうしてくれるし、助けが必要な時は寄り添ってくれるんですよ。
草歌部宙:本当にそうですね。10周年記念ツアーで全国を回らせてもらいましたが、万全の体調で望めない時もあります。そういう時は口に出さなくても察してくれて、ぎゅっと手を握ってくれる。それですごく心が落ち着きます。
愛刃健水:へぇ、誰が?
草歌部宙:兄さんですよ! 忘れちゃったんですか?
全員:あはははは!
――とぼけるところも男前ですね?
草歌部宙:そうなんです。本当に優しくて、男気を感じます。こんなあったかい場所、あんまりないなって。つい、「自分が話してもいいのかな」「変な空気にしたらどうしよう」って考えちゃうんですが、「今はまだそんなことを心配する段階じゃないからどんどん喋ればいい」って言ってくれたり。すごく心強いです。
愛刃健水:全員がお互い様なんですよ。気持ちはあるのに、体がついていかない時もある。ライブでステージに上がっていけば自然と元気になれるんですが、ライブ中にメンバー同士でちょっとした会話をしたり、円陣を組んで大声をあげたりすると「青春だな」って。
紅竜真咲:風男塾って、……うん。いいよね。

――うん? その大きなうなずきにはどんな思いが隠れている?
紅竜真咲:風男塾って、ある意味で完全なアイドルで居られることも他のグループと大きく違うんだろうなって。2.5次元だから、実在はしないんだけど会えるし触れられる。そこがやっぱり、この道に進んだ者として誇らしく感じますね。
瀬斗光黄:そうだね。男装っていいなって思います。最近は男性グループも増えましたが、自分たちが出演するイベントは女性グループが多いんです。そこに出て行くと、いい意味でも悪い意味でも違和感があります。最初は興味本位で見ていた方も、ちゃんと良いパフォーマンスすると「こんないい曲歌ってるんだね」って好意的に見てくれるようになるんです。そのギャップは風男塾ならでは。
仮屋世来音:たしかに(笑)。自分は曲に込められたメッセージに誇りを感じます。全員が地方出身者なんですが、はなわさんが手がける歌詞は、そういう人が聴くと頑張ろうって思える。励まされる歌詞なんですよ。自分が書いてるわけじゃないけど、歌うと気持ちがリンクするから強い気持ちになれる。きっとそれは、聴いてくださる方も同じだろうなって。
――アニバーサリーを経て、ニューアルバムもリリースされます。この先の風男塾の展望は?
瀬斗光黄:もっとスキルアップすることが大前提ですが、海外にも出ていきたい。踊りも歌も完璧にして行って、「日本から男装のめちゃめちゃカッコいいグループが来た」って衝撃を与えたいです。アジア圏をはじめ海外でライブするグループは多いので、その中でしっかりと爪痕を残せる存在になりたいんです。あと、宙くんがずっと言ってるのは「乙女ゲーム」だよね。
草歌部宙:みなさんのスチールが欲しいんです!
愛刃健水:でも、CV(キャラクターヴォイス)は別の人がいいんだよね?
紅竜真咲:ええっ。自分の声、生かせないの?!
草歌部宙:ゲームになった後、アニメ化するのを想定すると、プロの方にお願いした方がいいのではないかと……。
藤守怜生:おおー。壮大なプロジェクトだ(笑)。

――(笑)。風男塾で叶えたい夢はたくさんありそうですね。では最後に、アルバム『風ァイト!!!!!!』を聴いてくださる方へお一人ずつメッセージを!
瀬斗光黄:こうしてアルバムを出せるのも、10年間応援して支えてくださる皆さんがいるからこそです。それに応えるためにも、アルバムタイトルのように「ファイト!」と背中を押せる存在であり続けたいです。このアルバムが皆さんの毎日に寄り添えるものであれば嬉しいですね。また、もしこのアルバムで風男塾を初めて知る方がいらっしゃったら、この1枚に風男塾の魅力がぎゅっと詰まっているので、十分楽しんでいただける内容だと思います。11年目の風男塾をよろしくお願いします。
愛刃健水:光黄くんのメッセージ、正解すぎる……。
瀬斗光黄:ウソ、かなり控え目に言ったつもりだったけど……。
愛刃健水:(笑)。元気を与える存在でありたいと思って活動してきましたが、この6人だから歌える応援ソング、ビタミンソングが発信できたらいいなと思うんですよ。明るいアルバムになってると思うので、聴いて明るさや元気を感じていただけたら嬉しいです。
仮屋世来音:昔から応援してくださってる方が好きだろう曲もいっぱいあるし、11年目に向かって新しい風男塾もこのアルバムには詰まっていると思うんです。皆さんのファイトに寄り添える1枚を担っていると思うので、たくさん聞いてほしいですね。
藤守怜生:風男塾は「人を元気にする」が活動理念なんですが、ライブなどではむしろ元気をいただくことも多いんです。今度こそ元気を与えられる存在になれるように頑張るし、それができるアルバムになったと思います。
紅竜真咲:『風ァイト!!!!!!』には今までありそうでなかった新しいタイプの楽曲もたくさんあります。風男塾の可能性を感じてもらえる作品だと思うので、幅広い方に楽しんでいただけるんじゃないかと思いますね。
草歌部宙:読み方は「ファイト」ですが、『風ァイト!!!!!!』というタイトルには「風」という字が入っています。
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