
3月の卒業シーズンを迎え、そろそろ新生活に向けてクレジットカードを作ろうかと考えている人も多いだろう。秋からの消費増税では、キャッシュレス決済をするとポイント還元率が上がると言われていたり、スマホ決済アプリなどでは「20%還元」「無料プレゼントクーポン配布」など、魅力的なキャンペーンをやっていたりもする。
今回はスマホのコード決済などでも便利でお得なクレジットカードについて、見ていきたい。
コード決済はクレジットカードも活用できる
LINE Payではまだ導入されていないが、PayPay、Origami Pay、楽天ペイのようなコード決済アプリは、チャージするのではなくクレジットカードと紐付けて決済をすることができる。つまり、チャージがゼロであっても、決済時にはクレジットカードから支払いができるのだ。
ただし、アプリによって利用できるクレジットカードブランドが決められている場合が多いので、確認しておこう。
Origami Pay…VISA・MasterCard・セゾンカード(American Express・JCBブランドのものでも可能)
楽天ペイ…VISA・MasterCard・American Express・JCBなど
PayPay…VISA・Mastercard・JCB(Yahoo! JAPANカードのみ)
他のアプリについては割愛するが、JCBなどには制限があるが、VisaやMasterCardを選べば、どのアプリでも間違いなく使えそうだ。では、これらブランドのついたクレジットカードでは、どれを選ぶとお得だろうか。
まずは高還元率のカードを探そう
現在、クレジットカードの還元率は、1.0%もあれば高いといえる。
今では、
・Orico Card THE POINT…1~2%
・楽天カード…1~3%
・Yahoo! Japanカード…1~3%
などだ。
高い還元率になるほど、そのクレジット会社の関連サービスを複数利用しているとか、条件をクリアしていることが必要となるが、下限を見ても、比較的還元率は高い。こういったものの中から、よく使うインターネットサービスや自分に関連性の深い会社のカードを作ると良いだろう。これらは全てVisa、Masterのカードで、年会費は無料だ。
年会費をかければ、もっと還元率が高いもの、付加サービスが充実しているものがあるだろうが、そこに価値を感じるか否かは、個人の価値観による部分が大きいいと思うので、サービス全体を把握して自分にメリットかあるかどうか、会費以上のメリットを得られるかどうかという視点で考えてほしい。
こういった高還元率のクレジットカードとコード決済アプリを紐付けておくと、例えばPayPayを使って支払いをした場合、PayPayの還元率0.5%と、クレジットカードの還元1%の合計1.5%の還元を受けられることになる。
「Kyash」を挟んでさらにお得に使う
コード決済アプリとクレジットカード決済を紐づける前に、「Kyash」というプリペイド式のカードを間に挟むと、さらに2%の還元率が上乗せされる。これは大きいと思う。Line Payに似た仕組みで、チャージしても使えるが、Kyash内の残高がゼロでもクレジットカードから決済することができる。このKyashはVASAブランドがついたプリペイド型カードなので、コード決済アプリにも登録しやすい。
イメージしにくいかもしれないが、例えばPayPayで決済する場合、まずKyashに支払いなさいと命令がいく。Kyashは紐付けているクレジットカードにお金を支払うように命令する。最終的にそのクレジットカードがPayPayの支払い金額を支払う、という流れになる。
ここで、Kyashから2%の還元を受け、クレジットカードから1%の還元を受け、PayPayから0.5%の還元を受けるという、合計3.5%の還元を可能にする使い方ができる。LINE Payカードも還元率の高いプリペイド型カードだが、JCBブランドであるため、登録できる決済アプリの選択肢が少ない。
より高い還元率を受けるには、コード決済アプリ、Kyashなどの還元率は変動しないため、クレジットカードの還元率をいかに高いもので契約するかが鍵となる。そして、決済アプリに紐づけるにはVisaかMasterであるべきという前提があるので、そこから選んだ方が利口だろう。
今回は決済アプリと連動させるためにという視点で見て、VISAやMasterをお勧めしたが、もし、アプリとの連動を望まなければ、JCBなどにも、高還元率のカードがある。
(横山光昭)