超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

今年で3年連続となる超特急のファンクラブ限定ツアー。今回は計6公演を開催し、各公演をメンバーがプロデュース。
FCツアーでは最大となる15,000人を動員し、熱狂のうちに幕を下ろした。3月28日に行われた最終日、東京・Zepp DiverCityでの模様をお届けする。

フロアを埋め尽くす8号車(超特急ファンの呼称)が、ペンライトを片手に主役の登壇を今か今かと待ちわびていた。そんなところに、開演前の注意事項などを知らせる場内アナウンスが流れ始めた。普段のライブではリョウガが担当するのだが、この日はタクヤが担当。時折見せる“噛み癖”に歓喜の声を8号車たちはあげていた。

「a kind of love」をBGMに8号車カラーであるピンク色のおしゃれジャージに身を包んだ6人が姿を見せると、割れんばかりの拍手で迎え入れられた。この衣装はリョウガがプロデュースしたもの。ラフで着心地の良いスポーティカジュアルを好む彼らしい魅力が滲んでいる。

司会進行を務めるタクヤが「今日がファイナルです!」と気合いを注入。台本を片手に進行するものの、時折順番を間違えたりもしたが、ツンデレ王子・タクヤの素顔が垣間見え、かえって微笑ましい。恒例の自己紹介で8号車との掛け合いを楽しんだ後は、前半コーナーの説明へ。
タクヤが考えたという企画は「FCグッズ考案会」。タクヤ曰く「ファンクラブ(のメンバーは)距離が近くて自由な存在」であるため、普段は事務所の会議室でスタッフを交えてひねり出すグッズを一緒に考えてもらおうというもの。8号車ファミリーの一員と考える彼らしい発想だ。

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開


椅子とスケッチブックが用意され、くじ引きで引き当てたグッズを即興で考える……これは想像するよりずっと易度は高い。1つ目のお題「2ウェイ・トートバッグ」では、2ウェイの意味がよく分からないユーキに対してカイが説明する一幕も。かと思えば、「ウェイ」の響きに引っかかり「超越マイ“ウェイ”」しか知らない、「高輪ゲート“ウェイ”」もあるなどと脱線しっぱなし。このゆるさもFCツアーならではの楽しさだ。

お題と並行して、8号車からメンバーへの質問に答えることに。「犬派? 猫派?」という問いに、カイはハムスターと珍回答。飼っているハムスターのご飯を食べる姿が可愛いと、寝っ転がって実演まで始める始末(すごく嬉しそうに説明する姿がキュートだった)。まさに序盤から混乱の様相を呈していた。

2つ目のお題は「爪切り」。
ユースケをモチーフにしたカイ考案のもの、リョウガのホラーちっくなデザイン、それを盗み見してリメイクした(パクった?)ユーキ、今考えているという新曲のフレーズを文字で入れたいと語るユースケなどが出る中で、タカシの考えた猫の愛らしいデザインに8号車の「8」を盛り込んだ爪切りは、すぐにでも市販できそうなクオリティだった。

ラストのお題は「BOXティッシュケース」。ユースケのみ一度制作したことがあるそうだが、全員で考えるのは初めて。リョウガの「自動改札機型」には、他のメンバーから大きすぎるなどクレームが殺到。ユースケは「タカシ等身大抱き枕つき」というケースそっちのけのデザインを考案。奇抜なアイデアが飛び交う中、タカシは「カモノハシ型」をデザインし、8号車から「かわいい」と喜ばれていた。

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開


質問コーナーでは、「無人島に連れて行きたいメンバー」について、カイはリョウガと即答。食べる量が少なくて済む、サバイバル動画で仕入れた知識が豊富など、理路整然と納得の理由を挙げた。ユースケは、「本気になったら武井壮さんみたいになるはず」という根拠不明の理由でタクヤを指名した。

そんなタクヤは自分で引いた質問をもじもじしながら「これはやめよう……」とお蔵入りさせようとした。それを見逃さないリョウガは、「かえって気になる」と指摘。もっともだと思ったのだろう、渋々、「タクヤのツンデレ、最近はツンが減ってデレが増えてきたと思う……」と大いに照れながら読み上げていた。


「3時間、空いたらどうする?」という質問に対して、カイは「買い物」と返答。実際、空き時間によく買い物に行くらしく「紙袋を持って戻って来る」というメンバーの証言が相次いだ。ユースケと買い物の約束をしていたそうだが、実現できてないらしく「今度行こうね」と約束し合っていた。相変わらずメンバー同士、仲がいい。

さて、「FCグッズ考案会」では、6人が真剣な表情でデザイン画を作成したが、メンバーの隠れた才能が白日のもとに晒された。常識人でグループのスポークスマン的存在であるカイは、実用性とメンバー愛に溢れたグッズを考案。リョウガはメンバーから「発想がすごい」と言われるほど独創性が炸裂していた。「画伯」の異名をとるというユーキは、謎のキャラクターを次々と編み出しては爆笑とドン引きを同時に繰り広げるという独自の世界を展開。どこまでも超特急&8号車への思いが詰まっていると感じられたのはユースケのデザインだ。何よりプロダクトデザイナーとして秘めた才能を発揮したのは、末っ子のタカシだった。

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開


タクヤから何度も「この子は本当に絵がうまい」と作画中も頭を撫でられて褒められていたように、短時間の中でディティールにまでこだわったデザイン画を描き上げていたことに会場の8号車からも拍手が起こったほど。それに対して、「僕らと明らかに反応が違う」と他のメンバーは拗ねていたが(笑)。
和気藹々としたムードの中、「この後はお待ちかねのライブコーナーです。最終日、悔いのないように」とタクヤが締めて前半は終了。ちなみに、タクヤも後日デザインを考えるというから、出来栄えが楽しみだ。

Overtureに導かれてメンバーが登場。まばゆいライトを浴びて「PUMP ME UP」から後半のライブコーナーは始まった。平成も残すところ約1ヶ月というこの日、「平!成!最後の乱れ咲き」と高らかに歌うタカシと、クールにパラパラを踊るダンサー5人。それに負けじとペンライトを乱舞させる8号車が一体となった様は、刹那なエルドラドなのかと思うような1シーンだった。

冒頭のユーキ、カイ、リョウガのラップの切れ味も鋭い「Booster」でも、シャープかつカッコいいパフォーマンスで魅了。リョウガが「最後まで楽しんで」と呼びかけると、ますます会場は一体感を増した。続く「DJ Dominator」は今年1月にnew mixが配信されたばかりのスタイリッシュなアップチューン。ライブで披露される機会が多くない楽曲を生で体感できるのも、FCツアーのいいところだろう。

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開


MCでは改めての自己紹介から、前半コーナーについてタクヤが「数々の名作(迷作)でした」と述懐。
ツンデレの「デレが減った疑惑」に関して、リョウガなどから「昔は反抗期だった」といじられていた。

緩んだ空気を良い具合に引き締めてくれるのはカイだ。「1つになれる準備できてますか!」と呼びかけるとライブコーナーは早くも折り返しに。フォーキーなイントロが優しい「Synchronism」では、メンバーが2人組になり掌を重ね合うパフォーマンスで多くの8号車が歓喜の声をあげた。

タクヤが「一緒に声出して!」と呼びかけた「fanfare」。心が晴れやかになるこのナンバーで、ともに手拍子をしたりフリを合わせて踊るだけで心がじんわりとあったかくなるようだ。眩しい笑顔を浮かべて「wow wow」と全員で大合唱する光景は感動的だった。

ラストソング「超特急です!!!!!!!!」では、「平成最後の大爆発!!!!!!!! 力になってきた~」と叫び、超トッキュウジャー(冠番組『ギラギラ超特急』より)に変身。性急でカオティックなナンバーを存分に味わい尽くすように、メンバーそれぞれが乱舞。灼熱を爆発させてライブの幕を閉じたのだった。

終演後にはサプライズとして6月10日にニューシングルがリリースされることが告げられると、8号車は再び歓喜した。タイトルは「Hey Hey Hey」で、これまでにないファンクなナンバーになるという。
また、通常盤のほかに、6人それぞれがセンターを務めるバージョンも制作されるという。新たな試みにも期待が膨らむ。

超特急 FCツアーファイナルで“超特急&8号車愛” “ツンデレ”全開


まもなく超特急は、結成当初からの目標、そして8号車との約束を果たしに4月20日から全国ホールツアー『EUPHORIA』の旅に出る。動き出すごとに、新しいことへ挑み続けている超特急。33公演にも及ぶ長い旅で、6人が魅せる景色もきっとこれまでの最高を更新するにちがいない。
(取材・文/橘川有子)

リリース情報


New Single
『Hey Hey Hey』
2019.06.10リリース

【通常盤】
ZXRC-1198 / ¥926(税抜)
[収録曲]
1. Hey Hey Hey
2. Drawイッパツ!

【KAIセンター盤】
ZXRC-1192 / ¥1,111(税抜)
[収録曲]
1. Hey Hey Hey
2. Before Dawn
3. Drawイッパツ!

【RYOGAセンター盤】
ZXRC-1193 / ¥1,111(税抜)
[収録曲]
1. Hey Hey Hey
2. 激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ~るど
3. Drawイッパツ!

【TAKUYAセンター盤】
ZXRC-1194 / ¥1,111(税抜)
[収録曲]
1. Hey Hey Hey
2. Four Seasons
3. Drawイッパツ!

【YUKIセンター盤】
ZXRC-1195 / ¥1,111(税抜)
[収録曲]
1. Hey Hey Hey
2. Play Back
3. Drawイッパツ!

【YUSUKEセンター盤】
ZXRC-1196 / ¥1,111(税抜)
[収録曲]
1. Hey Hey Hey
2. TAXI
3. Drawイッパツ!

【TAKASHIセンター盤】
ZXRC-1197 / ¥1,111(税抜)
[収録曲]
1. Hey Hey Hey
2. 小さな光
3. Drawイッパツ!

【Loppi・HMV Limited 7th Anniversary BOX】
ZXRA-1003 / ¥9,444(税抜)

■Live Blu-ray
『BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH AT SAITAMA SUPER ARENA』
2019.03.27リリース

【通常盤】
ZXRB-3044 / ¥4,444(税抜)
【Loppi・HMV限定盤】
ZXRB-3045 / ¥7,778(税抜)
※Arena Tour 2018 Memorial Photo Book『THE EPOCH』付

ツアー情報


【FUN!FUN!ふぁんみーてぃんぐ2019 平成最後の大爆発!!!!!!!!】
2019年3月27日(水)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
2019年3月28日(木)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)

【BULLET TRAIN SPRING/SUMMER TOUR 2019 EUPHORIA ~Breakthrough, The Six Brave Stars~】
2019年4月20日(土)千葉・松戸 森のホール21 大ホール
2019年4月21日(日)千葉・松戸 森のホール21 大ホール
2019年4月28日(日)神奈川・カルッツかわさき
2019年4月29日(月・祝)神奈川・カルッツかわさき
2019年5月2日(木)大阪・大阪国際会議場 メインホール
2019年5月3日(金・祝)大阪・大阪国際会議場 メインホール
2019年5月5日(日・祝)大阪・大阪国際会議場 メインホール
2019年5月11日(土)鳥取・とりぎん文化会館
2019年5月12日(日)島根・島根県民会館
2019年5月17日(金)福岡・福岡サンパレス
2019年5月18日(土)長崎・長崎ブリックホール
2019年5月25日(土)愛知・愛知県芸術劇場大ホール
2019年5月26日(日)愛知・愛知県芸術劇場大ホール
2019年6月1日(土)神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
2019年6月2日(日)埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール
2019年6月8日(土)広島・上野学園ホール
2019年6月15日(土)北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru
2019年6月16日(日)北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru
2019年6月29日(土)千葉・市川市文化会館 大ホール
2019年6月30日(日)千葉・市川市文化会館 大ホール
2019年7月6日(土)宮城・仙台サンプラザホール
2019年7月7日(日)宮城・仙台サンプラザホール
2019年7月14日(日)新潟・新潟テルサ
2019年7月15日(月・祝)石川・本多の森ホール
2019年7月20日(土)大阪・大阪国際会議場 メインホール
2019年7月21日(日)大阪・大阪国際会議場 メインホール
2019年7月27日(土)愛媛・西条市総合文化会館
2019年7月28日(日)高知・高知市文化プラザかるぽーと
2019年8月8日(木)神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
2019年8月9日(金)神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
2019年8月12日(月・祝)佐賀・佐賀市文化会館
2019年8月13日(火)熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
2019年8月17日(土)沖縄・沖縄コンベンションセンター劇場棟

■超特急 オフィシャルサイト
■超特急 『TOUR 2019 EUPHORIA』特設サイト
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