flumpool、全国22会場を巡った復活第一弾ツアーを完遂「今が一番楽しいです!」

flumpool、全国22会場を巡った復活第一弾ツアーを完遂「今が一番楽しいです!」

flumpoolが5月よりスタートさせ、全国22会場を巡ったツアー『flumpool 9th tour 2019「Command Shift Z」』が、10月3、4日の東京・NHKホールでの追加公演にて、ファイナルを迎えた。

すでに周知の事実だが、2017年の年末より、ボーカル・山村隆太の歌唱時機能性発声障害のために約1年間、表立ってのバント活動を休止していたflumpool。今回のツアーはその際に中止になった8thツアーの会場からスタートするというリベンジツアーであり、完全復活第一弾ツアーでもある、彼らにとって意味深いものだった。約5カ月間、全国のファンと再会、新たな出会いを繰り返しながら彼らが得たものは? そんな答えの一端も見えたような3日の公演の模様をレポートする。
flumpool、全国22会場を巡った復活第一弾ツアーを完遂「今が一番楽しいです!」

ステージを覆う煙幕に海の中のような映像が映し出されると、そこに一台のPCが投げ込まれる。今回のツアータイトル“Command Shift Z”に込めた、戻った地点から再度進むという想いを具象化したような内容で観客の期待値を高めると、メンバーの登場前から大きな手拍子が起こる。そして、「FREE YOUR MIND」のイントロが鳴り、ステージが明るくなるとともに煙幕が落とされ、演奏するflumpoolの4人の姿が目に飛び込んでくる。「会いたかったぜ、渋谷!」と山村が叫び、観客はその場でジャンプしながら喜びを表し、頭上で手拍子してアップテンポな曲のリズムに乗る。1曲目からクライマックスのような盛り上がりようだ。
flumpool、全国22会場を巡った復活第一弾ツアーを完遂「今が一番楽しいです!」

曲が終わるとその流れで小倉誠司の鳴らす小気味いいリズムに合わせて「ただいま」(山村)「おかえり」(観客)のコール&レスポンス。阪井一生の鳴らすギターのイントロから2曲目「しおり」へ。尼川元気のベースがしっかりと低音のリズムを支えて、曲にグルーヴを生み出している。さらに、サポートメンバー・吉田翔平の奏でる印象的なバイオリンの音色から、「花になれ」が始まる。より一層大きくなる観客の手拍子に合わせて気持ちよさそうに歌う山村。その姿を見ていると、このデビュー曲を糧に、ときには超えるべきものとして戦いながらこの11年を歩んできた彼らへの想いが溢れてくる。歌い終えた山村が、マイクには入らない声で、何度も何度も「ありがとう」と笑顔で言っている姿が目に焼き付いた。

「何度でも言わせてください、ただいま!」(山村)「おかえり」(観客)というやり取りから始まったMCでは、「帰って来ました、flumpool!」の声にいつまでも大きな拍手が贈られる。山村は休止中の一年を待っていてくれていたファンへ「その間に、みんなもいろんなバンドに浮気したと思うし、俺たちの方が浮気相手になってる人もいると思うけど(笑)」と、笑いもはさみながらありったけの感謝の想いを言葉にしていく。さらにこのライブの3日前にはデビュー11周年の記念日も迎え、ここまで平坦な道のりではなかったものの「今のflumpoolが一番楽しいです!」と堂々宣言。この日をこれからまた進化をしていく“変化の初日”とも位置付け、全力で歌うことを約束する。

軽やかなミディアムナンバー「DILEMMA」からのブロックでは、阪井の鳴らす印象的なギターフレーズがアクセントとなる「Sprechchor」、尼川が作詞作曲を手掛け、3人(山村、阪井、尼川)で歌う感動的なサビメロと、アコースティックギターの優しい音色が美しい「産声」と、1曲1曲異なる個性を持った曲たちでflumpoolの楽曲の幅広さを見せていく。そして、復活第一弾シングル『HELP』に収録された「空の旅路」では、ここまでのすべての曲に手拍子を添えてきていた観客の動きが止まる。歌詞が背面のビジョンに映し出されると、そのメッセージを一つたりとて逃さないような真剣な表情で見ながら聴き入っている。盛り上がるときは思いっきり盛り上がり、聴かせる曲はしっかりと聴く、メンバーと観客の意思の疎通がなされているのがわかる。
flumpool、全国22会場を巡った復活第一弾ツアーを完遂「今が一番楽しいです!」
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ツアーをここまで巡ってきての感想や、ツアータイトルに込めた想いを明かすMCを挟み、ライブはさらなる深みへと突入。ミラーボールに反射した光が場内を照らす中、山村がマイクスタンドをつかみ、観客に食って掛かるような勢いで歌った「解放区」。磯貝サイモンが鳴らすドラマティックなピアノに、吉田の悲しさと強さが入り混じったようなバイオリンの音が絡まるイントロから始まった「HOPE」は、山村の感情的な歌い方も相まって、原曲以上に胸に迫るものを感じる。さらに、「MW ~Dear Mr. & Ms.ピカレスク~」「Over the rain ~ひかりの橋~」とメンバーの想いがそのまま音になったような熱い演奏と歌とで、観客をflumpoolのライブの神真髄へと引き込んでいく。

「次の曲は決死の覚悟を持って作った曲です」。そう切り出すと、山村は声が出なくなってしまったときのことを静かに語り出す。活動休止に追い込まれるまでも3年ぐらい、声が出ない状態で苦しんでいたこと。それを心配してくれるメンバーや周囲を寄せ付けずに強がってしまったこと。だが本当にどうしようもなくなったとき、「助けて」と発したことで、周りから多くの力をもらったこと。「今、思うと、自分の弱さを伝えられることは、自分の強さなんだと思います」。そう身をもって実感した山村が綴った「HELP」がここで披露される。

キラキラと光を抱き込むようなイントロから始まり、山村の温かみのある声に乗せて“そのとき”の想いが歌われる。心に抱えていた葛藤をそのままに伝える歌詞に胸をぎゅっと締め付けられるような瞬間もあるが、最後に何度も“心つないで 境界線超えて 心つないで Help yourself, help myself”と繰り返す言葉は、苦しみも未来への希望に変えていく山村らしい歌詞で、flumpoolらしい歌だと感じる。

「ここから行こうぜ! 渋谷。一緒に行こうぜ!」

山村の号令とともに、ライブは後半戦、クライマックスへと向かう。メンバーと観客との「オーオー」の大合唱が起こった「Blue Apple & Red Banana」、タオルを回しながら全員が汗だくになって盛り上がった「World beats」などで、加速度的に場内のボルテージを上昇させていく。久しぶりでちょっと忘れてしまっていたが、一本のライブの中で起承転結のような流れをきっちり作りつつ、最後はいつも盛り上がって、楽しい気持ちでいっぱいにさせてくれるのがflumpoolのライブの醍醐味だったことを思い出す。イントロが鳴った途端に、観客が「ハイ!ハイ!」と声をあげ、こぶしを振り上げた「星に願いを」では、山村もハンドマイクを持ってステージを動き回り、盛り上がり尽くしてる観客をさらに煽っていく。そんな中、迎えた本編ラストは「どんな未来にも愛はある」。歌う前に山村は再び、休止中にファンからもらった言葉が支えになったことなど、感謝の気持ちを伝える。また自分のベストを日々更新することを目標にしてきたツアーだったが、この日のライブを通じて、自分たちがやることで笑ってくれる人がいたらそれだけいいという想いにもなったとも話す。そんな想いも込めて、最後、渾身の歌を聴かせる山村。堂々とその想いを自信を持って伝える歌が、この日の会場にいたすべての人に届いたのは間違いないだろう。
flumpool、全国22会場を巡った復活第一弾ツアーを完遂「今が一番楽しいです!」
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当たり前のようにアンコールが起こり、それに応えて再びステージに戻ってきたメンバー。シングル『HELP』に収録された4曲のうち、唯一、この日まだ歌っていなかった「つながり」を披露。ファンのことを思って作ったという曲を、手拍子をしながら聴くファンの笑顔を見ながら、改めてflumpoolとファンの絆の強さを反芻する。この日のライブのどの楽曲も観客の反応も含めて完成された1曲になっていた。以前も感じていたことだが、活動休止を経て、このファンとの絆、ファンと作るflumpoolのライブというスタイルが唯一無二であることを強く実感する。困難を経てさらにきつく結ばれた絆は、そう簡単に失われることないだろう。そして最後は「笑顔になって帰れる楽しい歌を用意しました」(山村)と、「Touch」で締める。ステージ上のメンバーも観客もホントに全員が笑顔で、flumpoolが帰ってきてくれたことの喜びを心から感じる一夜となった。
flumpool、全国22会場を巡った復活第一弾ツアーを完遂「今が一番楽しいです!」

さらに、全曲を終えたところで、インスタライブを始めたメンバーは、そこで来年のアルバム発売と、2017年のリベンジともなる年末の大阪城ホールでの単独ライブ開催を発表! “Command Shift Z”――戻った地点から再度進み、さらにその先へ進むことをまで約束してくれたflumpool。ここからがいよいよ楽しみだ。

取材・文/瀧本幸恵 撮影/ヤオタケシ

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