YouTuber・VTuberで最も早口なのは? 1位は「rachel and jun」「輝夜月」
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憧れの職業としていまや定着しつつあるYouTuber。オリジナルで制作した動画を動画共有サービス「YouTube」で継続的に公開している彼らは、TVで取り上げられることも増えてきている。そんななか、一度でもYouTuberのチャンネルを観たことがある人なら、こう疑問に思ったことがあるはずだ。

そう、「YouTuber全員早口すぎないか」問題である。

YouTuberは短い時間のなかでさまざまな情報を端的に伝えるため、あえて早口で話しているケースも多い。加えて、会話の間をカットすることも多く、3~5分の短い動画に中身がギッシリ詰まっていることも珍しくない。

というわけで今回は、そんな巷で話題のYouTuberについて「誰が一番ひっきりなしに喋っているか」を調べていきたい。

どちらがよく喋るのか? YouTuber VS VTuber


今回対象にしたのは法人・ミュージシャンを除いた2019年11月版yutura(※公式チャンネル登録者数や動画再生回数など日本のYoutubeチャンネル統計情報を発表しているサイト)の上位25名のYouTuberと、VTuberランキング上位25名の計50名。

それぞれのYouTuberの最も再生数が多いバラエティ動画を対象に「動画の中で(笑い声や悲鳴を除いて)何%ぐらい喋っているのか」を調査した。

なお、YouTubeにあまり馴染みのない人のために解説すると、VTuberとはバーチャルYouTuberの略称で、キャラクター(アバター)を用いてYouTuberとして動画の配信や投稿を行っている人のことである。代表的なものにキズナアイ、ミライアカリなどが挙げられ、いずれもYouTuberが行っているような内容を実在の人の代わりにキャラクターが行っているのが特徴だ。

では、ランキングに入る前に、まずは「YouTuberとVTuberどっちがよく喋るのか」を見てみよう。
YouTuber・VTuberで最も早口なのは? 1位は「rachel and jun」「輝夜月」

YouTuber:動画のうち46.60%が喋り
VTuber:動画のうち72.35%が喋り

YouTuberとVTuberを比較すると、圧倒的に喋り倒していたのがVTuberだ。

YouTuberも喋り倒してはいるものの、VTuberに比べると無言で作業している時間などもそれなりに多い。また、YouTuberのなかには人気料理チャンネル「妄想グルメ」や、包丁を淡々と研ぐ動画で知られる包丁チャンネル「圧倒的不審者の極み」など、動画内でほぼまったく喋らないチャンネルも多く、両者に差をつける結果となった。

たくさん喋ることが常に望ましいわけではないものの、二次元と三次元の違いがわかる結果といえそうである。

最もよく喋るYouTuber・VTuberは誰か


では、本題の「YouTuberのうち、一番よく喋るのは誰か?」を見てみよう。今回は「動画の中で何秒ぐらい喋っているか」をもとに算出しているため、必ずしも早口なYouTuberや、喋りに勢いのあるYouTuberが上位になるわけではないということは予めご理解いただきたい。
YouTuber・VTuberで最も早口なのは? 1位は「rachel and jun」「輝夜月」

<YouTuber>
1位 rachel and jun
2位 気まぐれクック
3位 おるたなチャンネル

<VTuber>
1位 輝夜月
2位 富士葵
3位 バーチャルおばあちゃん

YouTuber1位は、日本文化について海外に発信しているYouTuber夫妻のRachel & Jun。最も再生数が多いバラエティ動画は猫の生活を追った動画で、丁寧なナレーションの入った誰もがほっこり出来る1本である。

2位は、名前とは裏腹に、絶対に気まぐれではできないような鮮やかな魚さばきを見せてくれるYouTubeチャンネル・気まぐれクック。主に料理をテーマにしているチャンネルだが、もはやトークチャンネルなのではないかと思えるほどひっきりなしに喋り続けてくれる動画が多いのも特徴だろう。

3位は「やってみた」系の動画で知られる2人組YouTuber・おるたなチャンネル。最も再生数が多かったのは、熱した鉄球でポップコーンを弾けさせるという動画で、2人の試行錯誤が楽しめる、6分とは思えない中身の濃い動画だ。

対してVTuber1位は「見るストロング・ゼロ」との異名をとるVTuber、輝夜月(かぐやるな)。人気VTuberの中でも特に高いテンションとマシンガントークが人気の彼女だが、実際にかなりのハイペースで喋り倒しており、堂々の1位という結果となった。

2位はカバーソングを中心に活動するVTuber・富士葵(ふじあおい)。上位動画のほとんどが「歌ってみた」系カバーソングになっているが、その中で上位に食い込んだバラエティ動画「一見、悪徳に見えて、ただコーラを勧めているだけの女【富士葵】」でその喋りのスキルを見せつける結果となっていた(なお、動画の内容は完全にタイトルそのままである)。

3位はその名の通りおばあちゃんのルックスで知られるVTuber・バーチャルおばあちゃん。一刻を争うカーゲームの実況で「安全運転しなさいよ」と叫んだり、「私のレクサスどうなったの?!」などといった独特のツッコミや喋りで人気を博す、異色のVTuberである。

YouTuberのよくある挨拶は?


最後にYouTuberの“よくある挨拶”を見てみよう。

日本で最も知名度があるYouTuber・HIKAKINの「ブンブン、ハローユーチューブ」など、YouTuberによる動画にはユーザーに呼びかけるお決まりの挨拶が入っているケースが多い。

特に多いのが「はいどうもー! 皆さんこんにちは、○○(名前)です!」といった挨拶だが、実際この挨拶フレーズがどの程度使われているのか、「はい」「どうも」「皆さん」「こんにちは」「○○(名前)です」にそれぞれ分けて、使用率を調べてみたのが以下である。
YouTuber・VTuberで最も早口なのは? 1位は「rachel and jun」「輝夜月」

はい:50人中9人
どうも:50人中14人
皆さん:50人中4人
こんにちは:50人中14人
○○(名前)です:50人中12人

最も使われていた率が高かったのは「どうも」「こんにちは」という挨拶。「はいどうもー」という挨拶は、YouTuberあるあるとしてもよく挙げられる特徴だが、正しくは「どうも こんにちは」が最もYouTuber風の挨拶だと言えそうである。

これ以外で多かったのは「ハロー」「はじめまして」などの挨拶だ。顔が見えず、その場にいない相手に対しても思わず挨拶してしまうのはYouTuberならではの礼儀正しさとも言えそうである。

若年層を中心に、強い人気を誇るYouTuber。編集や喋りの上手さで、少し長いように見える動画でも、見てみるとあっという間に最後まで見てしまうことも多い。時間には気をつけつつ、お気に入りのYouTube動画を楽しんでもらえればと思う。

■まいしろ
社会の荒波から逃げ回ってる意識低めのエンタメ系マーケターです。音楽の分析記事・エンタメ業界のことをよく書きます。

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