梶裕貴「いい最終回だった、と思ってもらえる作品」 映画『ヒロアカ』轟焦凍役インタビュー

週刊少年ジャンプ(集英社)に連載中の超人気コミック『僕のヒーローアカデミア』の劇場版最新作『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』が2019年12月20日より全国東宝系でロードショーされる。

今回は、No.2プロヒーローのエンデヴァーを父に持ち、知力・体力ともにトップクラスの実力を持つ1年A組メンバー・轟焦凍役を務める声優・梶裕貴にインタビュー。3年にわたるアニメシリーズを通じた轟の“成長”に触れながら、今作に寄せる思いを聞いた。
梶裕貴「いい最終回だった、と思ってもらえる作品」 映画『ヒロアカ』轟焦凍役インタビュー

取材・文/天谷窓大 撮影/稲澤朝博 編集/日野綾(エキサイトニュース)

轟焦凍は「アニメ本編のなかでも成長が顕著に描かれているキャラクター」


梶裕貴「いい最終回だった、と思ってもらえる作品」 映画『ヒロアカ』轟焦凍役インタビュー

──劇場版最新作公開によせて、いまのお気持ちは?

初の劇場版公開時は「夢のようなありがたい機会をいただけたな」という気持ちでいっぱいでした。またいつか劇場版の声優としても関われたら、そうでなくてもいちファンとして作品を見られればいいなと思っていたんですが、まさかその翌年に、このようにして劇場版をお届けできるとはと驚きましたし、嬉しかったですね。これほどまでにヒロアカ熱は世界中で高まっているんだ、というのをあらためて感じる機会になりました。
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──前作からの1年間で、作品としての世界観もさらに広がったように思います。

TVアニメでのストーリー展開も進んでいますし、描く世界観も少しずつ広まっている気がします。原作者であり総監修・キャラクター原案を務められた堀越耕平先生が「原作の最終回で使おうと思っていたネタをエピソードに盛り込んだ」とおっしゃっているように、今作はかなり激しいストーリー展開が特徴になっています。ヒロアカらしいコミカルな部分もあれば、いままでの戦いを圧倒するような激しいバトルも繰り広げられていて、僕自身もびっくりしました。

──梶さんは2016年のTVアニメ開始から轟 焦凍役を演じてこられました。轟というキャラクターにはどんな思いを持っていますか?

轟はアニメ本編のなかでも特に成長が顕著に描かれているキャラクターだと思います。ヒロアカはファンタジー要素の強い作品でもありつつ、あくまで(メインに)軸になっているのは(雄英高校の)学生たちの姿であり、彼らの悩みや葛藤なんですよね。とりわけ轟には父親との確執という壁があって、それを乗り越えて自分自身と向き合うドラマがある。僕も原作を読んで感動しましたし、そこを目がけて演じていたところがありました。
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劇場版最新作は「最終回でやろうと思っていた内容を大盤振る舞い」


梶裕貴「いい最終回だった、と思ってもらえる作品」 映画『ヒロアカ』轟焦凍役インタビュー

──今作、特に注目しているポイントは?

今回、1年A組のメンバー全員がいろんな形で活躍するんです。それが本当に素敵だなと思っていて。轟自身も、ひとりのクラスメイトとして自分にできることを考えています。学校生活において、クラスメイトを思いやることは当然であり、特別なことではないのかもしれないけれど、彼がクラスメイトの輪のなかで一緒に何かをしているということ自体が、彼の成長を最も感じる部分だと思うんです。

轟は実際に実力もある子ですから頼られる部分もあるし、自分から状況を打開するための提案もする。もともと自分で考える力があって頭の切れる子であったとは思いますが、今作ではそれを(積極的に)みんなと共有している。みんなで何かを成し遂げるということに、プラスな、ポジティブなものを感じているという点が、なによりいまの轟の成長を象徴しているように思います。
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──今回の敵(ヴィラン)・ナインについてはどう思われますか?

原作と同時進行で(並行の物語として)展開する劇場版では(主人公たちが)絶対に敵わないような最強の敵が出てくる、というのがある種王道ですよね。それをみんな期待している部分もあると思うんですが、今回は本当に「最凶すぎる敵」が現れたなという感じですね。(ナイン役を務めた)井上芳雄さんのお芝居も、とても静かなんですけど、そこにある意志の強さとか思いの強さみたいなものをとても感じました。ミステリアスでありつつ、得体のしれない大きな力を感じるお芝居で。「今回、勝てるのかな……」と思わず不安になってしまうような(笑)、そんな存在感がありました。
梶裕貴「いい最終回だった、と思ってもらえる作品」 映画『ヒロアカ』轟焦凍役インタビュー

──物語テーマのひとつである「PLUS ULTRA(プルス・ウルトラ)」という言葉。今作のなかで、轟にとってPLUS ULTRAだと思うポイントはどこですか?

やはり、クラスメイトと共闘するところですね。ヒロアカは“個性”というワードがすごく大きな意味合いを持っている作品ですが、個性って「個」という文字が入っているように、それを活かすも殺すも基本、自分次第なんですよね。でもこの作品では、そういった側面だけでなく、他人と力を合わせることでそれを補い合い、高め合うところに強さがあると教えてくれているんです。戦うのは自分ひとりじゃない。みんなで生きて、みんなで戦う。そういったところにヒロアカの美学があると思います。ひとりでは勝てない敵に、みんなで立ち向かっていく。その姿こそがPLUS ULTRAだなと思います。
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──原作者の堀越耕平さんは「(今作では)原作の最終決戦で書きたかったネタのひとつを使ってしまった。今回の映画はある種ヒロアカの最終回」とのことですが……。

「え、もう新作はないの!?」って少し思ってしまいましたけど(笑)、それでも最終回でやろうと思っていた展開を劇場版で見せてくださってるのってそれ以上ない大盤振る舞いだと思いますし、実際に完成したものを拝見させていただいて、「本当にいい最終回だったな!」と思えるような熱さがあったので。もちろん続きはやりたいですけど、次のことを見越して動くのではくて、そのつど全力で「これ以上ない」っていうことをやるからこそ、次を求められるものだと思うので。そういう意味では、今作は「ベスト」な作品だと思います。
梶裕貴「いい最終回だった、と思ってもらえる作品」 映画『ヒロアカ』轟焦凍役インタビュー
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──最後に、ファンのみなさまへメッセージをお願いします。

本当に(堀越)先生のお言葉通り、これ以上はないんじゃないかというくらい、この作品に関わっているすべての皆さんのベストが詰まっている作品だと思います。見終わった後、ヒロアカらしく前を向いていける作品でありつつ、「いい最終回だった」と思えるようなカタルシスがたくさん詰まっていると思います。公開まで、さらに期待を高めてお待ちいただければと思います。PLUS ULTRA!
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プレゼント応募要項


劇場版『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒローズ:ライジング』の公開を記念して、同作品の劇場ポスターを抽選で2名様にプレゼントいたします。

応募方法は下記の通り。
(1)エキサイトニュース(@ExciteJapan)の公式ツイッターをフォロー
(2)下記ツイートをリツイート
応募受付期間:2019年12月19日(木)~1月6日(月)18:00まで

<注意事項>
※非公開(鍵付き)アカウントに関しては対象外となりますので予めご了承ください。
※当選者様へは、エキサイトニュースアカウント(@ExciteJapan)からダイレクトメッセージをお送りいたします。その際、専用フォームから送付先に関する情報をご入力いただきます。
※当選した方に入力いただく情報はエキサイト株式会社がプレゼント発送に使用するものです。また、提供された個人情報は、同社サービスに関する連絡に限定して利用されます。
※DMでお伝えした期日までに返信をいただけなかった場合は、当選無効とさせていただきます。
※一部の地域では配達が遅れてしまう場合がございます。予めご了承ください。

皆さんのご応募をお待ちしております!
(エキサイトニュース編集部)

作品情報


僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒローズ:ライジング
声の出演:山下大輝、岡本信彦、梶裕貴、佐倉綾音、石川界人、三宅健太、今田美桜、井上芳雄 ほか
原作・総監修・キャラクター原案:堀越耕平(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:長崎健司
脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:馬越嘉彦
音楽:林ゆうき
アニメーション制作:ボンズ
主題歌:sumika「ハイヤーグラウンド」(ソニー・ミュージックレコーズ)
公開日:12月20日(金)
公式サイト:https://heroaca-movie.com/
公式Twitter:@heroaca_movie
(C)2019「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会
(C)堀越耕平/集英社

<ストーリー>
雪が降り続く冬のある夜。
ヒーロー社会を壊そうと目論む敵<ヴィラン>・死柄木弔たちが、密かに【何か】を運ぼうとしていた。彼らの動きを事前にキャッチしたプロヒーローたちが現場に駆け付け、激しい戦いを繰り広げる。その戦いの中、その【何か】は、仲間とともに去って行った。「実験は、成功した─。」という言葉を残して。

ちょうどその頃、出久たち雄英高校ヒーロー科1年A組の面々は、引退したNo.1ヒーロー・オールマイトの後を次ぐ“次世代のヒーロー育成プロジェクト”の一環として、クラス全員で期間限定の校外ヒーロー活動のために日本のはるか南に位置する離島・那(な)歩(ぶ)島(とう)を訪れていた。ここしばらく大きな事件が全く起きていない平和な島で、駐在ヒーローとして島の人々の生活を助けながら、忙しく、それでいてのんびりとした時間を過ごす中、出久たちは真(ま)幌(ほろ)と活(かつ)真(ま)という二人の姉弟と出会う。ヒーローに憧れる活真と早速打ち解ける出久だったが、なぜか真幌は、かたくなに活真を出久たちから遠ざけるのだった。

そんな中、突如謎の敵<ヴィラン>たちが那歩島に襲来、次々と島の施設を破壊していく。それを指揮するのは、「ナイン」。出久、爆豪ら1年A組のメンバーは力を合わせて敵<ヴィラン>に立ち向かうが、ナインの圧倒的な“個性”と力は想像を遥かに超えるものだった。

なぜ、ナインたちは那歩島を襲撃したのか?そして、出久たち1年A組の“ニューヒーロー”たちは、果たして最凶の敵<ヴィラン>から活真と真幌、そして島の人々を守ることができるのか─!?

Profile
梶 裕貴
かじ ゆうき

9月3日生まれ、東京都出身。出演作品は『進撃の巨人』(エレン・イェーガー)、『マギ』(アリババ・サリュージャ)、『七つの大罪』(メリオダス)など。 13年より『声優アワード』主演男優賞を2年連続で受賞。

関連サイト
梶裕貴@staff梶裕貴 | VIMS -ヴィムス-