
大ヒットソング「Pretender」をはじめ、数々のヒット曲を生み出している『Official髭男dism』、通称『ヒゲダン(以下、髭男)』。髭男に関する記事は数多く存在するが、なかでもしりひとみさんのnote『結局、"髭男"をフってるのはどんな女なんだ』が話題を呼んでいる。
髭男は、若者を中心に絶大な人気を誇るロックバンド。数多くのヒット曲でチャートを沸かせる彼らは順風満帆かのように思えるが、結成してすぐに売れたわけではない。ボーカル、作詞、作曲をつとめる藤原聡さんは、2年間ものあいだ銀行の営業マンとして働きながらバンド活動を続けていたのだそう。銀行に就職した理由は「確実に休みが取れ、土日祝日にライブ活動ができる」からだったという。
堅実でハイスペックな男性が「君の運命の人は僕じゃない」と失恋を嘆いているという事実に、しりさんのなかであるひとつの疑問が浮かび上がったという。
一体誰が髭男をフっているのか?

LINE MUSICで配信中の髭男の楽曲は全部で93曲(2020年2月現在)。しりさんは、この93曲のうち「失恋ソング」と思われる歌詞に登場する女性の特徴を調査し、どんな人物が髭男をフったのかあぶり出していった。
まずは髭男の全楽曲を聴き、歌詞から楽曲を種類ごとに分類した。そのうち「失恋ソング」と分類できたのは9曲。失恋ソングの中に出てくる女性の特徴をエクセルに書き出し、想像を膨らませていく。
たとえば、大ヒットソング『Pretender』でいうと、
<感情のないアイムソーリー それはいつも通り/慣れてしまえば 悪くはないけど>
「感情のないアイムソーリー」というのは「思ってないけどとりあえずその場を収めるために口先だけアイムソーリーと言う人間性」ということ。慣れてしまえば、ということは一度だけではなく過去にも何度かそのようなシーンがあったということがわかる。
また、『夕暮れ沿い』という曲の一節にはこんな歌詞がある。
<制服はもう着てないし/あの日のダンスも二度と見れないのにね>
『制服』、そして『ダンス』。これは高校時代にダンス部に所属していた女性ということを明確に表している。ダンス部に所属している女性というのはスクールカースト的にもかなり上位にいる華やかな存在ですから、彼女はきっと懸命に部活に打ち込みつつキラキラした高校生活を送る人だったのだろう。
『黄色い車』という曲にはこんな歌詞も出てくる。
<きっとこれから楽しいことたくさんあるよ/大して用がなくても電話して/たまには愚痴って笑おうよ>
『大して用がなくても電話して』というフレーズから分かるのは、彼女の携帯は『カケホーダイプラン』に加入しているということなのではないだろうか? 電話越しの愚痴というのは数分で済むことは少ないだろうから、カケホーダイプランに加入していなかったとしたら電話料金が大変な金額になる。カケホーダイプランに加入し、計画的にお金をやりくりする人であったと推測した。
髭男をフった女性リストが完成
こんな風に9曲の歌詞を細かく分析して人物像を洗い出し、世界でたったひとつの「髭男をフった女リスト」が完成した。

これらの特徴を論理的に表すとこうなる。

人物を構成する要素は具体的になってきたが、まだまだどんな人なのか、というイメージが湧いてこない。ということで、しりさんはその特徴を描いてもらえる方をTwitterで呼びかけた。イラストレーター・マミコさんの手によって完成したのがこちらの絵。

前述の要素を含んだ、髭男をフった女性がついに具現化された。
なお、髭男のメンバー4人は現在全員が既婚者であり、しりさんはnoteで「別れた恋人がどうのこうのと細かく詮索したり相撲を取ったりしていた私の行動が大変バカらしく感じられました。Official髭男dismのみなさん。あんたらが、あんたらこそが・・・日本一のハッピーバンドじゃ~い!!!!」と締め括っている。
先日リリースされた新曲「Laughter」は、「ノーダウト」、「Pretender」に続き『コンフィデンスマンJP』の主題歌に決定した。様々な角度から彼らの楽曲を楽しんでみてはいかがだろうか。
▼しりひとみさんnote
『結局、"髭男"をフってるのはどんな女なんだ』
https://note.com/sirisiri/n/n8e6e46776f89
▼LINE MUSIC note
https://note.linemusic.jp/