
由来は?
1875(明治8)年12月16日、東京の王子で「抄紙(しょうし)会社」の工場が営業運転を開始し、開業式が行われたことに由来します。「抄紙」とは「紙を抄(す)く」ことで、「日本の資本主義の父」として2021年の大河ドラマの主人公にもなる明治の実業家・渋沢栄一が提唱し、大蔵省紙幣寮から分離独立させることで設立されたものです。
これが、現在の王子製紙の前身の会社となります。
渋沢栄一は、「日本の近代化には西洋の知的水準に対抗するための本の普及、そして出版事業の活性化が必要である」として、そのためには西洋式の印刷機に使用できる「洋紙」の生産・製紙産業の隆興が必要であると考え、製紙会社の設立を目指したそうです。
2024年度には新1万円札として
渋沢栄一は、2024年には新紙幣の1万円札に図柄として採用されることが決まっています。(5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎)
新紙幣には、偽造防止のために肖像の3D画像が回転するホログラムなど世界初となる印刷技術が採用されるそうです。
進むキャッシュレス・ペーパーレス化
その後、紙の普及は、文化的にも経済的にも日本の発展に大きく貢献してきましたが、現在は様々なものが電子化し、経済分野ではキャッシュレスが進み、コロナ禍でテレワークを推進する企業などを中心にペーパーレスが更に加速しています。そんな現代に渋沢栄一が存在していたら、「紙の記念日」に何を思うのでしょうか。
【関連記事】今日は何の日?|12月12日は「漢字の日」今年の漢字は?