
非日常な空間でアーティストとファンを繋ぐオンライン音楽フェス「Fanicon Private Fes. 2021」が5月23日に開催された。大型LEDパネルを備えた最新のスタジオ「BLACKBOX3(ブラックボックス)」で行なわれたフェスの様子をレポートする。
「Fanicon Private Fes. 2021」は、アーティストのためのファンコミュニティサービス「Fanicon」による収録型のオンライン音楽フェス。Fanicon登録会員以外も参加することが可能で、2回目となる今回はI Don’t Like Mondays.、CIVILIAN,、神使轟く、激情の如く。、ネクライトーキー、Rhythmic Toy World(50音順)の5組が出演し、熱いパフォーマンスとアフタートークを行った。

フェスのトップバッターを飾ったのはRhythmic Toy World。「いくぞー!」というかけ声から始まったのは、フェスの幕開けにふさわしい勢いのあるナンバー「僕の声」だ。

曲にあわせて背景のLEDパネルの映像が自在に変化し、視聴していたユーザーからも「MVみたい!」「すごい!」とのコメントが寄せられる。
そのままの勢いでライブチューン「いろはにほへと」を演奏した彼らは「Faniconのおかげでライブがない間もファンと繋がっていられた。毎日反応がもらえることが心の支えだった」と語る。リフが印象的な「VITE」でステージを締めくくり、アフタートークでは「そろそろアルバムを作りたい」と語ってファンを大いに沸かせた。

続いてサイケデリックな映像とともに登場したのは神使轟く、激情の如く。。「神奏曲:ガイア」の圧倒的なパフォーマンスに始まり、そのまま「画面越しにも声が聞こえます!」「画面の前で体を動かしてください!」と叫んで「合法」「生まれ変わっても自分になりたい」などの楽曲をたたみかける。

「いつものように煽ってるのはこれがライブだから」「配信だろうがなんだろうがライブでやることはただひとつ。あなたにワンパンチを食らわせる、それだけです!」という熱いMCから披露されたのは「不器用HERO」。
最初から最後まで熱量の高いパフォーマンスを見せてくれた彼女たちは、終演後のアフタートークで「伝えたいことは変わっていない」と笑顔で話し、「みんなの声が聞こえた気がした」とライブの手応えを語っていた。

「いい1日にしましょう。よろしく」という穏やかな一言から始まったのはCIVILIAN。洗練された都会的な映像を背景に、いつも通りの落ち着いた様子で「正解不正解」「ぜんぶあんたのせい」などを披露する。
「ライブができない中で機会をもらえることがありがたいです」「いま、日本中のアーティストが大事に大事に歌を歌って、演奏をしている」というMCから始まったのはアニメ「魔道祖師」のオープニングテーマでもある「導」。どこか懐かしさのあるサウンドと、雪のように光が舞う幻想的なステージが画面越しに観客を魅了していた。

またコメント欄にはCIVILIANメンバーの有田清幸も登場し、まさかの本人登場にコメント欄はヒートアップ。自身の演奏について語るなど、本人ならではの解説をリアルタイムで聞かせてくれた。
続くアフタートークでは、配信ライブについて「最初は画面の向こうの人にどう伝わっているか不安だったけど、今は楽しめるようになってきた」と話した彼ら。「できることをやっていきたい」と5周年を迎えた今後の活動への意気込みを見せていた。

大きな「ネ」のロゴを背景に登場したのはネクライトーキー。アップテンポな「めっちゃかわいいうた」でスタートした彼らは、MCをほぼはさまず「夢みるドブネズミ 」「きらいな人」といったキラーチューンを次々と披露。

「チャカポコという言葉さえ知っていれば楽しめる曲です」と紹介して始まったのは「誰が為にCHAKAPOCOは鳴る」。普段よりも前のめりになった演奏にボーカル・もっさは「なんか速いな!」と思わず笑顔を見せ、最後は「遠吠えのサンセット」で笑顔あふれるステージを締めくくった。
アフタートークで「配信ライブは普通のライブと勝手が違う。」「前半は緊張があった」と語った彼女たちだが「音楽のちからはすごいので、後半は楽しくなっちゃいました」という言葉どおり、彼ららしいライブ感のある楽しいステージを見せてくれた。

「Fanicon Private Fes. 2021」のトリを務めるのはI Don’t Like Mondays.。「Plastic City」では、浮遊感のある映像とともに演奏がなされ、楽曲の世界観を押し広げていた。続いて「画面の向こうの皆さんも一緒にどうぞ」という言葉で始まったのはリズミカルなナンバー「地上を夢見る魚」。背景にはストリートの景色が映しだされ、まるで路上で彼らのライブを観ているかのような贅沢な時間が流れていた。

ほぼMCをしないストイックな演奏を重ねて、むかえた最後の曲は「MR.CLEVER」。緻密なサウンドと映像を最大限まで生かした演出があいまって、もっと観ていたいと思わせる余韻を残すライブとなった。
アフタートークでは、司会の鮎貝健に「男の色気たっぷりのステージでしたね」と言われる場面も。
Fanicon Private Fes. 2021
<出演アーティスト>
I Don’t Like Mondays.
CIVILIAN
神使轟く、激情の如く。
ネクライトーキー
Rhythmic Toy World
(※50音順)
MC担当 鮎貝健
<公式サイト>
Fanicon Private Fes. 2021