私は、自分の意思で“絶縁”を決めた。
義母の抑圧、義姉の監視、夫の無理解。
そして、その全てを受け入れてしまっていた、過去の自分
もう、何も残したくなかった。
「自分の人生を、自分で取り戻す」
そのために、私は書面を用意し、静江さん宛てに手紙を書いた。


シンプルで、冷静な言葉だけを選んだ。
母は何も言わなかった。
けれど、手紙を出しに行く私の背中を押してくれた。
ポストに手紙を投函したその瞬間、私は少しだけ息を吐けた気がした。
終わった。そう思った。
その夜までは。

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