
70年代を代表する女性ロッカー、スージー・クアトロが20年ぶりに来日し、5月30日、一夜限りのライヴが東京・新宿歌舞伎町BLAZEにて行われた。久しぶりの来日ということもあり、会場には古くからのファンや初めて目にするファンが詰めかけ満員状態に。
74年にUKチャート7位になった「ザ・ワイルド・ワン」を皮切りに、「48クラッシュ」「キャン・ザ・キャン」「悪魔とドライヴ」といった往年のヒット曲を全く衰えのないパワフルな歌唱力で魅せる。また、カヴァー曲としてニール・ヤングの「ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド」、チャック・ベリーの「ジョニー・B.グッド」が持ち曲同様、見事に自分のものと化していた。
今でこそ女性アーティストが活躍しているのは当たり前な時代になったが、スージーがデビューした70年代初期当時は割とまだ保守的であった。そんな中、彼女がパイオニア的存在となってくれたことにより、現在アヴリル・ラヴィーンやレディー・ガガのような女性アーティストが自由に表現の場を保てている、と言っても決して過言ではないであろう。
スージーはMCで「私は今年で音楽活動50周年を迎えるのよ。だから4枚組のボックスセットのリリースを予定しているところ」と語ると、大きな歓声が沸き上がった。8歳から父親のバンドに加入しドラムを担当していたが、64年に姉たちと結成したバンドの活動から正式なキャリアとして始まったのだ。
親日家のスージーは自身のツイッターによると「恐らく18回目の来日」と言っている。今回は浅草やスカイツリーに観光、銀座でショッピングを楽しむ時間を設け、満喫した様子。日本公演のあとは6月にドイツ、夏にデンマークやチェコ、10月下旬から35年ぶりに南アフリカのツアーを行う。本人は近いうちに再来日を希望しており、アニバーサリーイヤーはまだまだ忙しくなりそうだ。
スージー・クアトロ・オフィシャルサイト(英語)
http://www.suziquatro.com/