立憲民主党野田佳彦代表は26日の記者会見で、石破茂総理による戦後80周年メッセージについて「遅きに失した」と強く苦言を呈した。


 野田氏は「10年を節目に約束事のように談話を出すべきとの立場ではない」としたうえで「自民党西田昌司参院議員のひめゆりの塔について、核武装のほうが安上がりなど、80年の時に、過去の出来事を風化させる看過できない発言があった」と指摘。


 野田氏は「そういうことを踏まえた80年、平和創造、核廃絶に向けたコメントを出すべきと思っていた。何故このようなタイミングになったのか」とタイミングが遅すぎるとした。石破総理が党内右派に配慮、党内融和に妥協し過ぎた結果とも受け取れる。


 石破総理は閣議を経る「総理談話」は出さずに、メッセージにとどめるとしている。一方で旧安倍派議員や右派勢力は安倍総理の「70年談話を上書きするようなことはするな」とし「談話を出すな!」とデモまで起きていた。


 石破総理は直近の内外記者会見で「70年談話で提起された、なぜあの戦争を止めることができなかったか、政治はいかなる役割を果たし、いかなる役割を果たさなかったか、という問題提起が70年談話においてなされている。このことについて、私なりの考え方を申し述べたい」と記者団に答えており、メッセージ発出を明言している。(編集担当:森高龍二)

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