デジタルカメラやスマートフォン、さらには自動車の自動運転技術(ADAS)や医療機器、セキュリティシステム、ホームIoTデバイスなど、私たちの生活の身近なあらゆる場面でイメージセンサを搭載したアプリケーションが増えている。
360iResearchの調査レポートによると、イメージセンサ市場は、2023年に175億6,000万米ドルと評価されており、2024年には192億米ドル、CAGR 9.71%で成長し、2030年には336億3,000万米ドルに達すると予測されている。
こうした中、日本の電子部品企業大手のローム株式会社が2025年9月、イメージセンサの高画素化に不可欠かつ画期的な技術開発に成功したことを発表した。同社が開発した新しいショットキーバリアダイオード(SBD)「RBE01VYM6AFH」は、これまで両立が困難とされてきた低VF(順方向電圧)と低IR(逆方向電流)を両立させ、高画素化によって新たに生まれた信頼性課題である光起電圧への対応と、従来から必須である熱暴走抑制を同時に実現したものだ。
ADASカメラなどに搭載されるイメージセンサは、高画素化が進むにつれて、電源停止時に光を受けることで発生する電圧「光起電圧」が大きくなる。電圧が大きくなればアプリケーションの破壊や劣化につながるため、信頼性確保に向けて、従来の熱暴走抑制対策などに加えて、光起電圧への対策が新たに求められるようになってきたという。
ロームは、一般的に整流用途で用いられるSBDの低VF特性に注目し、光起電圧からの保護に活用できるのではないかと考えた。ただし、動作時の熱暴走を防ぐために低IR特性も必須であり、VFとIRはトレードオフの関係にあるため、その両立が課題となる。そこで、素子構造を根本から見直し、独自技術に基づいて革新的な素子構造を作り上げ、低VFと低IRを両立したSBD「RBE01VYM6AFH」の開発に成功、保護用途の使用を可能とした。
低VFはバッテリー駆動時間の延長や、小型化・高密度化にもつながっており、低IRは回路の誤動作やノイズの発生を抑制できる。特に、高解像度や高感度が求められるイメージセンサでは、ノイズ低減が画質向上に直結するため、非常に重要な特性だ。新製品は過酷な環境条件(VF:Ta=-40°C、IR:Ta=125°C)においても、市場要求であるVF<300mV(IF=7.5mA)、IR<20mA(VR=3V)という特性の両立を達成しているという。
イメージセンサを搭載する様々な機器が今、私たちの生活の中でどんどん数を増している。
ロームの新技術が、イメージセンサ市場に新たな可能性をもたらし、さらに豊かで安全なものにしてくれることを期待したい。(編集担当:藤原伊織)











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