2026年の春闘が本格化し、大手企業の労働組合からは6%に迫る歴史的な賃上げ要求が相次いでいます。しかし、この華やかなニュースの裏側で、日本経済を支える現場には厳しい影が差しています。
本日(2026年2月12日)、日本銀行から発表された1月国内企業物価指数(速報値)によれば、指数は128.4となり、前年同月比で2.3%の上昇を記録しました。特に飲食料品は3.5%と全体を上回る高止まりを見せており、企業間のコスト増は収まる気配がありません。
2021年経済センサス・活動調査によれば、日本企業の99.7%を中小企業が占めています。大手が好決算を背景に高い水準での回答を目指す一方で、原材料を仕入れる側の中小企業の多くは、この日銀統計が示すコスト増を十分に販売価格へ転嫁できていないのが実情です。政府による価格転嫁対策が進められているものの、現場では取引継続のためにコスト増を自社で負担するという構造的な課題が依然として残っています。
物価上昇の勢いに賃金が追いつかないこの状況は、働く人々にとって実質的な購買力の低下を意味し、家計への見えない圧迫となっています。2026年の春闘は、日本経済全体がデフレから完全に脱却できるかどうかの瀬戸際であると同時に、企業規模による格差をいかに是正できるかが問われる重要な局面となっています。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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