今回のニュースのポイント


・12日午前の日経平均株価(前場終値)は、前日比848円22銭安の5万4177円15銭。前日の終値(5万5143円)から反落し、5万4000円台半ばでのもみ合いが続いています。


・為替市場では1ドル=158円後半から159円近辺まで円安が進行しており、自動車などの輸出関連株が下値を支える一方、米ハイテク株の調整を受けた利益確定売りが指数を押し下げています。


・市場関係者の間では、海外投資家による先物の戻り売り優勢との観測が出ており、14日のSQ(特別清算指数)算出を前に、先物主導で不安定な値動きが続くとの見方が示されています。


 12日午前の東京株式市場で、日経平均株価は下落基調で推移しました。前場終値は前日比848円22銭安の5万4177円15銭。原油価格の再燃や中東情勢への警戒から前夜の米株市場が軟調となった流れを受け、寄り付きから幅広い銘柄で売りが先行しました。


 為替市場ではドル円相場が一時158.95円まで上昇し、159円の大台をうかがう展開となっています。米金利の高止まり観測による日米金利差拡大を背景に、直近1週間で急速に円安圧力が強まりました。これにより、輸送用機器(自動車)や機械といった輸出関連セクターでは採算改善期待から底堅く推移する銘柄がみられ、指数を一定程度下支えしています。


 一方で、主力セクターである半導体やハイテク関連株は、米金利上昇に伴うバリュエーション調整や利益確定売りに押されています。銀行株については、日銀の利上げ継続観測を背景に中長期的な利ざや改善期待による押し目買いが入る一方、相場全体が調整局面にあるなかで利益確定売りも出やすい、強弱感の対立する地合いとなっています。


 需給面では、日本取引所グループ等の動向を注視する海外投資家のフローが注目されています。市場では、前日までの上昇局面で買い戻しを進めていた反動から、日経225先物・TOPIX先物ともに戻り売りが優勢との観測が出ており、指数全体の上値を抑える要因となりました。


 こうした株価の動向は実体経済にも波及します。株価の下落が続けば、企業の時価総額減少に伴う資金調達余地の縮小を通じて、設備投資や研究開発への慎重姿勢を招くリスクがあります。反面、足元の円安基調は輸出企業の収益を押し上げ、賃上げや国内投資の拡大につながる余地も残されており、家計の資産効果を含めた景気・物価への影響が注視されています。


 後場の東京市場では、ドル円が159円台に定着するか、あるいは158円台後半で一服するかが焦点となります。米国の物価指標や金利動向を控えるなか、後場もアジア時間の為替・先物動向を通じて指数が振れやすい展開が見込まれます。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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