【キーワード】 北海ブレント90ドル, ホルムズ海峡の情勢, 地政学リスクプレミアム, ガソリン価格推移, 燃料サーチャージ, 消費者物価指数(CPI)
今回のニュースのポイント
・11日時点の北海ブレント原油は1バレル=約90.4ドルと、直近1カ月でおおむね2~3割の上昇を記録。中東の情勢に伴う「地政学リスクプレミアム」が価格を押し上げているとの見方があります。
・世界の原油供給の要衝であるホルムズ海峡の情勢が続けば、ブレント原油が100ドルを超えるリスクもあると指摘するエコノミストもいます。
・元売り各社の卸価格引き上げが続けば、国内ガソリン価格は地域によって1リットル当たり200円台をうかがう水準に達する可能性もあると指摘されています。
世界のエネルギー相場が変動しています。3月11日の北海ブレント原油先物価格は一時1バレル=90ドル台に乗せ、直近1カ月でおおむね2~3割の上昇となりました。2026年に入り注視される中東の地政学的リスクに加え、石油輸送の要衝であるホルムズ海峡での状況が「供給不安」の要因として市場に意識され始めています。
ホルムズ海峡は、日量約1,500万~2,000万バレルの原油が通過する世界的な「チョークポイント」です。日本経済研究センターなどの分析によれば、同海峡の情勢が長期化した場合、原油価格の上昇が日本国内の企業収益や個人消費を下押しするシナリオも想定されています。
この原油価格の上昇は、国内の物価構造にも影響を及ぼしています。特に注視されているのがガソリン価格です。資源エネルギー庁と石油情報センターの公表データによれば、3月9日時点のレギュラーガソリン全国平均価格は1リットル当たり161.8円と4週連続で上昇しており、政府は2022年以降、累計8兆円超の補助金を投じて価格抑制を図ってきました。石油情報センターなどの集計によれば、3月12日以降の卸価格引き上げが店頭価格へ反映されれば、180円台から、地域によっては200円台をうかがう水準に達するリスクもあると指摘されています。
影響はガソリンスタンドに留まりません。
日本の消費者物価指数(CPI)において、エネルギー価格の動向は時間差を伴って家計に波及します。今後、中東の情勢が原油価格の転換点となるか、あるいは高止まりが続くのか。証券会社のストラテジストなどは、エネルギーコスト増が実質賃金や消費マインドに与える影響を注視すべきであると指摘しています。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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