今回のニュースのポイント


・前場の下げを打ち消す「後場の自律反発」: 日経平均は前場、原油高や円安を嫌気して一時大きく下落する場面がありましたが、後場にかけて自律反発を狙った押し目買いが流入。終値は53,751.15円(0.13%安)となり、小幅な下げにとどまりました。


・中銀ウィークを控えた「様子見」の広がり: 米FOMCと日銀会合というマクロ経済の重要イベントを前に、1ドル=159円台後半まで進んだ円安や原油価格の動向を見極めたいとする投資家の慎重姿勢が、戻り局面での上値を抑える要因となりました。


・イベント前の需給引き締まり: 市場では過度な売り持ちを解消する動きが強まる一方、為替介入への警戒感も根強く、急落局面での拾いとリスク圧縮を同時に進める極めて慎重な立ち回りが鮮明となっています。


 週明け16日の東京株式市場は投資家の心理を揺さぶる激しい展開となりました。前場の取引では中東情勢の緊迫化に伴いブレント原油が足元で100ドル台を視野に再び上昇し、対ドルでも160円が射程に入る円安進行が嫌気され、日経平均株価は一時大きく下落する場面がありました。しかし、後場に入ると一転して値ごろ感からの押し目買いが活発化し、終値は53,751.15円(前日比68.46円安)と、前場の下げ幅を大きく縮小して取引を終えています。先週までの急落を経て調整色が強まっていた中でのこの回復は、高値圏における相場の底堅さを改めて印象付けるものとなりました。


 このリバウンドの背景には今週控える日米中銀ウィークを前にしたポジション調整の動きがあります。米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ見通しや、日銀会合での円安・原油高に対する政策評価など、マクロ経済の潮流を左右する重要イベントを前に、過度な売り持ちを解消する動きが強まったとみられます。為替市場での介入警戒感も漂うなか、投資家はイベント前のリスク圧縮と急落局面での拾いを同時に進める極めて慎重な立ち回りを余儀なくされており、これが後場の戻りを支えつつも積極的な買い上がりを限定させる一因となりました。


 日経平均は依然として1年前比でおおむね45%超高い水準を維持しており、長期的な強気相場の圏内にあります。しかし足元の原油高と円安が実体経済や企業業績に与える影響への警戒は、週明けの戻り局面でも完全に拭い去ることはできませんでした。今夜の米国市場における長期金利や原油・為替の反応を経て、あす以降に心理的節目である5万4千円台を速やかに奪還できるか、あるいは再び5万3千円台の底値を試しに行くか。

今週予定される日米の中銀イベントを経てグローバルな方向性が明確になるまで、当面はボラティリティの高い一進一退の相場が続くとの見方も出ています。

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