今回のニュースのポイント


日経平均は前場で反落:前日に5万6300円台前半まで急伸していた反動から利益確定売りが先行し、終値は前日比311円24銭安の5万5997円18銭と5万6000円の節目を割り込みました。


米株大幅高も上値追い限定的:前日の米国市場では主要3指数がそろって2%超上昇し3月上旬以来の高値圏を回復しましたが、東京市場では短期的な過熱感が意識され、米株高を手掛かりにした上値追いにはつながりませんでした。


外部環境をにらんだ様子見姿勢:1ドル=159円台後半の円安水準は下支えとなる一方、さらなる円安への警戒感も根強く、週後半の米経済指標を前に積極的な買い上がりは限られました。


 9日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落しました。前日に5万6300円台前半まで急伸していた反動から利益確定売りが先行し、寄り付きは同水準をやや下回ってスタートしました。その後はじり安基調となり、一時は400円近い下げ幅を記録する場面もありましたが、前引けは前日比311円24銭安の5万5997円18銭と、心理的な節目となる5万6000円をわずかに割り込んで終えています。


 前日の米国市場では、米イランの停戦合意観測などを背景に主要3指数がそろって2%超の大幅高となりました。ダウ工業株30種平均は4万7909.92ドル(前日比1325.46ドル高)、ナスダック総合指数も2万2634.99(617.14ポイント高)、S&P500種株価指数は6782.81(165.96ポイント高)といずれも3月上旬以来の高値圏を回復しています。それでも東京市場では前日の上昇で短期的な過熱感が意識されていたこともあり、米株高を手掛かりにした上値追いにはつながりませんでした。


 為替市場では1ドル=159円台後半と円安水準が続き、日本株の下支え要因となっている一方で、再び160円台を試す展開への警戒感も根強く、相場を一段と押し上げる新たな材料にはなっていません。米長期金利も高止まり圏で推移しており、総じて外部環境をにらみながらポジションを調整する流れが強い前場となりました。


 構造的に見れば、前日の急伸で短期筋のポジションが膨らんでいたなか、米株高という外部環境の好転をきっかけに「戻り売り」や利益確定の動きが出やすい地合いだったといえます。国内独自の強い材料に乏しいなかで、週後半に控える米経済指標や要人発言を見極めたいとの思惑もあり、インデックス全体としては積極的な買い上がりは限られました。上にも下にも抜けきれない「軟調なもち合い」といったムードが前場の市場を支配しています。


 後場の焦点は、米株先物や為替の動きに変化が出るかどうかです。前場に一巡したポジション調整の売りをこなしたあとに押し目買いが入るのか、あるいは週後半のイベントを前に様子見姿勢が一段と強まり、方向感を欠く展開が続くのかが注目されます。外部環境頼みの構図が続くなか、後場も戻り売りと押し目買いが交錯する展開となる可能性が高い状況です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)

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