【写真】火将ロシエルの私服撮りおろしショット【10点】
──最新写真集『ignis(イグニス)』は、火将さんの出身地である埼玉・川越でロケを行ったそうですね。
火将 昔から馴染みのある、自分の庭と言ってもいいような場所を練り歩いて撮影しました。中でも印象的だったのが川越に丸広というデパートがあって、今は閉館しちゃったんですけど屋上遊園地があったんです。そこで子供のときに、めちゃめちゃ遊んでいて。今回、久しぶりに屋上に行って、当時を思い出しながら撮影をして、子供の頃の自分に戻ったような感覚でした。
──コスプレをしているときとは違う、ナチュラルな雰囲気の火将さんは新鮮でした。
火将 普段は笑顔を写真に収めることが少ないんですけど、今回の写真集では笑顔の私がいっぱい写っていますし、素の自分を撮ってもらいました。
──故郷で写真集の撮影をするって、どんな気持ちだったんですか?
火将 不思議な感覚もありましたし、子供の頃に遊んでいた場所で、露出度の高い衣装で撮影して、ちょっと恥ずかしさもありました(笑)。
──普段、川越に帰ることはあるんですか?
火将 2週間に1回ぐらいは実家に帰っています。家族がすごく仲良しで、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、それぞれから「会いたいよ」って連絡がくるんです(笑)。私も家族が大好きなので、ついつい頻繁に帰っちゃうんですよね。
──ご家族は火将さんの活動を応援してくれているそうですね。
火将 はい。そもそもコスプレを始めたきっかけはお兄ちゃんですし、両親も「やりたいことをやりなさい」って背中を押してくれました。ファン1号がお兄ちゃん、ファン2号がお母さん、ファン3号がお父さんです!
──ということは実家に火将さんのグラビアも飾ってあったりするんですか?
火将 あります! 今まで出させていただいたグラビアはラミネートにして保存してくれていますし、写真集も1冊だけじゃなく、保存用、観賞用で2冊以上買ってくれるんです。
──家族にコスプレ写真を見られる恥ずかしさはなかったんですか?
火将 不思議と恥ずかしさはなかったですね。子供の頃は人前に出るのがすごく嫌で、引きこもりがちだったんですけど、コスプレをすると別人格になるというか。派手な衣装を着ると自分の気持ちも明るくなって、「見て!」って感じになるので、コスプレ写真を家族に見られるのは全く抵抗がなかったです。でも今回の写真集は素の姿も多くてちょっと恥ずかしいです。みなさんに対しても、いつもは着飾っているのに、こんな自分を見せていいのかな、普通の格好で大丈夫かなって心配もあります。
──地元の川越で撮る以外で、今回の写真集で火将さんからリクエストしたことはありますか?
火将 昔からみんなと同じことをやりたくないという気持ちが強いんです。誰かがやったことを真似しても、その人は超えられないじゃないですか。だから今回の写真集でも、誰もやってないことでインパクトを残せたらいいなと考えたときに、“火ブラ”はどうかなと。
──表紙に使われている火ブラ写真も火将さんのアイデアだったんですか!
火将 「火の将軍」で火将という名前も、まだ誰も使ってなくて、なおかつインパクトのあるものということで付けたんです。火ブラも同じで、まだ誰もやってないしインパクトもある。火という共通点もあって、まさに私らしいなと思って挑戦しました。
──火ブラの写真はどこで撮られたんですか?
火将 沖縄の海です。5日間の行程の初日に火ブラを撮ったんですけど、6月なのに猛暑で38℃ぐらいあって! さらに目の前には燃え盛る炎があって、体感温度は軽く50℃を超えていたと思います。顔を真っ赤になってしまったんですけど、「まだ誰もやってないことに挑戦しているぞ!」と思うと、すごく楽しかったです。メラメラと燃える思いでした(笑)。
──ちょうどよく体を隠そうと思うと、調整も難しいですよね。
火将 そうなんです! 30分ぐらいかけて撮ったんですけど、炎が大き過ぎると顔が隠れたり、炎が左右どちらかに偏ると見えちゃったり、ベストだなと思っても火の揺らぎが美しくなかったり。炎の微調整をしながら、私は決め顔をキープして、カメラマンさんは連写をして。ようやく撮れた奇跡のショットが表紙に使われました。
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(取材・文/猪口貴裕)
▽火将ロシエル(かしょう・ろしえる)
6月19日生まれ、埼玉県出身。
Twitter:@Kasyou3roshieru
Instagram:rosiel kasyou