──今回は欅坂46が持つ“可愛さ”に焦点を当てようと思い、特に可愛いもの好きなお2人に来ていただきました。まず上村さんといえばガーリーな服装が特徴的ですが。
上村 服は小さな頃から好きですね。お母さんがピンクが好きなんだと思うんですけど、私はずっとピンクの服ばかり着させてもらっていたんですよ。だから、赤ちゃんのときの写真なんて全部ピンクか白! 物心ついてからは、「mezzo piano」というブランドの服が大好きだったので、おばあちゃんに買ってもらったりしていました。
長沢 莉菜にピンクって、すごくしっくりくる! さすがお母さん、分かってるね。
上村 ふふふ(笑)。菜々香は?
長沢 私のお母さんもガーリー系の服が好きで。でも私は“可愛い服”より“可愛い人”の方に興味があるかな。
──確かにそういうイメージがありますね。ただ、長沢さんにも成人式の着物をお母さんに勝手に変えられて怒ったエピソードがあるように、着るものにも相当こだわりがあるのかなと思うのですが。
長沢 あのときはめちゃくちゃピンクが着たかったんです。なのにお母さんに真っ赤な着物に変えられたから……。でも確かに可愛い服への憧れはありますね。服って年齢によって着られなくなるものもあるじゃないですか。だから着られるうちに着たいなという思いはあります。
──そして、長沢さんは“可愛い人”が好きということですが。
長沢 そうですね。可愛い女の子に興味があります。
上村 ふふっ(失笑)。
長沢 いや、そういう意味じゃなくて。
上村 “恋”みたいな感情ではないよね?
長沢 うん(笑)。
──その長沢さんが、欅坂46で最初に一番可愛いと思ったのが上村さんなんですよね?
長沢 はい、そうなんですよ。
上村 え~っ!? いつ思ったの? 長沢 最終オーディションのときかな? 部屋でみんなで待機しているとき、莉菜は目立ってて。髪の毛もすごく長くて、ふわふわのロリータみたいな感じの服を着てて。
上村 うん、そのときは真っ白なワンピースを着てた。
長沢 莉菜は本当に“妖精”そのまんまって感じだった!
上村 オーディションのときって、(石森)虹花ちゃんが目立ってなかった? セーラー服を着てて。
長沢 あっ、確かに目立ってた! でも一番目に止まったのは莉菜だったなぁ。
上村 え~!?
長沢 単純に、タイプだと思った。
──その発言は誤解を生みますよ(笑)。“可愛い人”に興味を持つようになったきっかけは?
長沢 中学生くらいからですね。アイドルはAKB48さんが好きだったんですけど、ある日『CDTV』(TBS)で乃木坂46さんが『制服のマネキン』を歌っているのをお母さんが観て、白石麻衣さんを指して「何この子! 女神様みたい!」って言ったんですよ。そこで私も衝撃を受けて、どんどんハマっていきました。
──長沢さんもお母さんの影響を受けているんですね。
長沢 そうかもしれません。お母さんも若い頃にアイドルのオーディションを受けたことがあるって言っていましたから。でも「途中まで行ってたけど、歌がヘタ過ぎてダメだった」って(笑)。ちなみにお母さんも莉菜のことが好きです。
上村 え~っ! 初めて聞いた!!
──そして、同じく上村さんも昔からアイドル好きだったんですよね。
上村 はい。中学生のときにAKB48さんを知って、毎日パソコンで調べたり動画を観たりしていましたね。そして中学3年の終わりくらいからは乃木坂46さんにすっかりハマって、『乃木坂って、どこ?』(テレビ東京系)とか番組は全部欠かさず見ていました。
──上村さんにとって「女神様」みたいな存在というと?
上村 全員です! でも特にそう思うのはやっぱり齋藤飛鳥さんかな。すごく可愛くて、自分の中でドンピシャだったんですよ。
──女性が女性アイドルを好きになった場合、「自分も同じようになりたい」と思うパターンや「眺めていたい、応援したい」と思うパターンなどがあると思うんですが、お2人はどういう気持ちだったんですか?
上村 両方の気持ちですね。「その人本人になりたい」という気持ちも大きいですし、でも現実にはなれないから「見ているだけでいい」っていう気持ちにもなったり。憧れの存在としてテレビとかで観るだけで十分って思ったりもします。
長沢 うん、分かる。私は山形で暮らしていたときは芸能界なんて遠い世界だと思っていたから、本当に「テレビの中の人」っていう感じだったんですよ。だから、今このお仕事をするようになってもお会いするとびっくりするんです。「あ、本当にいるんだ!」って。
──えっ、今でもそう思います?
長沢 すごく思います。「違う世界の人だな」って。
上村 うんうん! つい先日も歌番組で乃木坂46さんと一緒になったんですけど、もう本当に、オーラがすごくて……! 自分がこういうお仕事をさせてもらえるようになって、余計にすごさが分かるようになりました。
──では、お2人が欅坂46の中で「可愛い」と思うメンバーは?
長沢 一番可愛いのはやっぱり(鈴本)美愉ですね。表情が豊かで、パッパッパッて表情がどんどん変わるんですよ。
上村 リアクションも子どもみたいと言うか。食べてるときなんてすごく幸せそうな顔をするし(笑)。
長沢 思ってることが全部表情に出ちゃうんだよね。
上村 喜怒哀楽がすぐ表に出ちゃうところが可愛いなって思いますね。『欅って、書けない?』(テレビ東京)の収録中も、鈴本がしゃべるとみんな「可愛い~」って言うんですよ。
長沢 うん、絶対言う(笑)。
上村 歩いたり動いたりするだけで可愛い!
長沢 あとは、ダニ(織田奈那)の寝顔が可愛いです。まつ毛がすごく多くて長いんで、アルパカみたいなんですよ(笑)。しかもアヒル口。
上村 それ、すごく分かる!
──寝顔もアヒル口なんですか?
長沢 そうです。
上村 常に、だよね。可愛い!
──織田さんは最近イケメンキャラが定着していますが、皆さんからすると“可愛い”の方が強い?
長沢 はい、可愛いです。
上村 確かに! ささくれ防止のオイルみたいなのを指先に塗っていたりして、女子力も高いんですよ!
長沢 ハンカチもいつも持ち歩いてるよね(笑)。
上村 バッグの中もきれいだよね。ポーチで小分けしてて。
長沢 家もめっちゃきれい!
──では、可愛くあるために普段から皆さんが意識していることは?
上村 う~ん……、でもみんな鏡はいっぱい見ますね。
長沢 うん、見る。
上村 だよね。みんな前髪にすっごい時間を掛けるんですよ。前髪が決まらないと、その日のテンションにも影響してきます(笑)。
──「アイドルは前髪が命」とよく言いますよね。
上村 きれいな髪型は大事です。
長沢 う~ん、でも私はアイドルは髪よりも顔だと思う。前髪がなくても可愛い子は可愛いと思うから。
上村 あ~、それは確かに。
長沢 可愛い子がどんなに変な服を着ていても可愛いでしょ? だからアイドルは顔!
──極論ですね(笑)。
長沢 ……という理由で私は服に全然興味がなかったんですけど、最近は興味が出てきました。
──どっちなんですか(笑)。
長沢 自分のテンションを上げるためにも可愛い服は着た方がいいなと思うようになったんです。最近そういう本を読んだという影響もあるんですけど、中身もだけど外見ってすごく大事だなって思いました。
──『人は見た目が9割』(新潮新書)みたいな本ですか?
長沢 そういう本です! すっかり影響されてしまいました(笑)。
──「アイドルは顔、外見」という長沢さんの主張に対し、上村さんはいかがでしょう?
上村 もちろん外見は大事だと思います。でも、内面や性格も大事ですよね。人懐っこかったり甘え上手だったりする人の方が可愛くてアイドルにも向いているのかなって思います。「もっと知りたい」と思わせてくれるような子とか。
──上村さんが最近内面に引かれた人はいますか?
上村 私、=LOVEさんにハマっているんですよ。「THE王道アイドル」って感じでみんな可愛くて、曲も可愛い! 中でも大谷映美里さんが好きなんですけど、すごくオシャレでファッション誌にも出ていて、自分に自信がある方なのかなと思ったら、SHOWROOMでは自分に自信がないと言って泣いたりしていて。「こんなに可愛いのに、そういう面もあるんだ」と知ってさらに好きになったし、もっと知りたいって思いましたね。
──なるほど。では今後、お2人が欅坂46でやってみたい“可愛い路線”のことはありますか?
上村 ライブパフォーマンスだと、(長濱)ねるちゃんが気球に乗って歌ってるのを見ていいなぁって思ったんですよ。着ぐるみの人と一緒に踊っているのもすごく可愛いなぁと思ったし、やってみたいんですよね。あと私、トロッコに乗ってファンの方たちに手を振ったりするのが夢だったんです。それで一度は乗ったんですけど、トロッコの上でもしっかり踊っていたから手が振れなくて(笑)。ただ、欅坂46には欅坂46の世界観があるから、ライブの中にそういう路線を無理やり取り込もうとすると世界観が壊れちゃうのかなと思ったりもするんですけど……。
──とはいえ、欅坂46には『バスルームトラベル』のような可愛い楽曲もありますから、例えばライブ途中に「可愛い曲コーナー」があっても違和感はないと思いますよ。
上村 あ、確かに!
長沢 私は可愛い衣装が着てみたいですね。乃木坂46さんに憧れていたので、アイドルっぽい衣装も着てみたいんですよ。私、堀未央奈さん(乃木坂46)の私服が好きなんですけど、以前堀さんがメンバーの皆さんの衣装をプロデュースしてライブをしたことがあって、それが皆さんすごく可愛くて似合ってて! 欅坂46でもそんなことができたらいいなって思います。
──お2人が“可愛い路線”でメンバーの服装をプロデュース、なんて面白そうですね!
上村 いいですね~! 握手会でたまに(渡邉)理佐とかが「莉菜のフリフリの服着させて!」って言うんですけど、いざ着ると「やっぱり恥ずかしい」って言ってすぐ自分の服に着替えるんですよ(笑)。でも、クールな理佐がフリフリの服を着るとか、そういうギャップはきっとファンの方も見たいんじゃないかな。てち(平手友梨奈)に私の私服を着せたときはネットニュースにもなったので、その分野でファンの方に喜んでもらえることがあればどんどんやってみたいです。
──欅坂46には“可愛い”の可能性がまだまだありそうですね。
上村 はい! やっぱり私は可愛いものが好きだし、それを表に出すことで喜んでくれる方もいるので、これから欅坂46の可愛い部分ももっと広げていけたらいいなと思います!
(『月刊エンタメ』2019年2月号掲載)
うえむら・りな
1997年1月4日生まれ、千葉県出身。O型。152センチ。ニックネームは「うえむー」。可愛いを愛し、可愛いに愛された美少女。天性の透明感と天使のような笑顔でファンを癒やし続け、“千葉の妖精”という愛称も持つ。
ながさわ・ななこ
1997年4月23日生まれ、山形県出身。A型。158センチ。ニックネームは「なーこ」。アイドルや少女漫画だけでなく、欅坂46ファンのことも大好き。全員を笑顔にする握手会は一度行ったら抜け出せないと噂される。
欅坂46 8thシングル『黒い羊』絶賛発売中