【写真】日向坂46、ファンとの一体感を見せたツアーファイナル【33点】
ライブ冒頭、フードを被ったメンバーたちがステージに登場。クールなCGをバックに、キャプテンの佐々木久美や齊藤京子、金村美玖が拳を突き上げると、スクリーンに映った青白い月のような球体が割れた。
一曲目の『My fans』は、いつもは火柱をあげるアツい演出とともにパフォーマンスしている楽曲だが、今回は青い炎をバックにクールに披露した。そのままダンストラックに移行し、最後はステージ上で白い衣装に早替え。
佐々木久美の「Happy Smile Tour、行くぞ―!」という掛け声とともに、日向坂46を代表するアップテンポな盛り上げ曲『NO WAR in the future 2020』を歌唱し、一気に会場のテンションを上げた。続く『キツネ』では、間奏で全員のソロダンスを挟むというスペシャルなアレンジも披露された。
最初のMCコーナーでは、佐々木久美が会場のファンを見渡し、「熱気すごい!」と感嘆の声を上げ、今日の意気込みを聞かれた小坂菜緒は、「この会場にいらっしゃるみなさんも、配信でご覧のみなさんも、たくさん笑顔になって楽しんで帰っていただけたらなと思います」と語った。
ここで、富田がステージ上に虫がいることを報告。佐々木久美が手で掴んで「退場」させ、「きっと代々木公園から、ライブが見たいって来た、おひさま(日向坂46ファンの総称)ですかね」と言って会場を和ませる一幕も。
最後に、このツアーを通してやってきた、ライブをもっと楽しくするための呪文「ハッピーチャチャチャ、スマイルピロピロピロ~」をファンとメンバーが一体になって唱えた。
ここでアリーナ後方のステージに移り、一期生曲『耳に落ちる涙』、二期生と三期生・上村ひなのによる『君のため何ができるだろう』を披露。続いて、しっとりとした雰囲気のなかで『僕なんか』を歌い上げた。
再び前方のメインステージに戻ると、今度は青空をバックに『飛行機雲ができる理由』を歌唱し、スマイルマークを手に持ったメンバーたちが『君しか勝たん』を明るく元気にパフォーマンスした。
歌唱後、センターの加藤が「続いてはみなさんお待ちかねのこの方たちの登場でーす」と告知すると、四期生がステージに登場。初々しい真っ白なワンピースを着た12人の四期生たちは、ダンストラックで堂々とソロダンスを披露。
そのまま彼女たちの初めての楽曲である『ブルーベリー&ラズベリー』をパフォーマンスすると、歌唱後には、会場のファンから長い拍手が送られた。
9月に日向坂46に加入した四期生たちは、公式YouTubeチャンネルでのティザームービー配信、『ブルーベリー&ラズベリー』のMV公開、全員のドキュメンタリー映像配信、そして冠番組『日向坂で会いましょう』での特集を経て、今回の東京公演で初めてステージに立った。
これまでの期よりお披露目までの露出が多かっただけに、ファンの期待感も最高潮に高まっていたことが伝わってきた。
続いて、ステージに戻ってきた先輩たちが見守るなか、ひとりひとり自己紹介をした。
石塚瑶季「東京都出身、高校3年生18歳の石塚瑶季です。猫と野球が好きです。これから一生懸命頑張るので、よろしくお願いします」と挨拶し、岸帆夏、小西夏菜実、清水理央、正源司陽子、竹内希来里、平尾帆夏、平岡海月、藤嶌果歩、宮地すみれ、山下葉留と続き、渡辺莉奈は「今日の日をとっても楽しみにしていたので、『ブルーベリー&ラズベリー』を披露できてとても幸せでした。これからよろしくお願いします」と自己紹介と挨拶をした。
佐々木久美が「ということで12人の四期生が日向坂46に加わりました。
また、左肩の治療のため初日からツアーを休んでいたものの、今回の東京公演から復帰した潮紗理菜が、メンバーとの絆を感じるエピソードを披露。「みーぱん(佐々木美玲)が昨日の夜に「何か不安なことがあったら明日みんなで確認しよう」「みんなきっと迷惑じゃないから、全然言っていいんだよ」っていうのを連絡くれて。それで私もみんなにお願いすることができて、今日も、不安なしですっごい楽しんで全力な気持ちでこのステージに立ててるから。本当にみんなのことが大好きだなと思います」とグループ愛を語った。
ここからはユニット曲を披露。影山優佳、金村美玖、富田鈴花、上村ひなのによる『その他大勢タイプ』。佐々木美玲、東村芽依、河田陽菜、松田好花による『10秒天使』。いずれも最新シングルのカップリング曲であり、今回のツアーからパフォーマンを披露した楽曲になっている。
続いて、全員でデビューシングル『キュン』を歌唱。一期生は白、二期生は青、三期生は黄色と、期別に色分けされたワンピースでステージを彩った。
さらに、潮による「懺悔大会、行っくよ~」という掛け声とともに、一期生が『真夜中の懺悔大会』をパフォーマンス。後輩に負けず元気に弾けたパフォーマンスを披露した。
次は二期生曲『恋した魚は空を飛ぶ』では、小坂菜緒、丹生明里が前方ステージのお立ち台に上がり、他メンバーは後方ステージから前方に移動して歌いながら、二期生の高いパフォーマンス力を見せつけた。
再び全員が集結すると、『アディショナルタイム』から間髪をいれずに『ってか』を披露。日向坂46史上もっともスピーディな振り付けで、グループのカッコいい側面を見せた。
ここで場内が暗転し、VTRが流れると、日向坂46のデビューシングル『キュン』のセンターに小坂菜緒が指名されたシーンから始まり、2nd、3rdと日向坂46のシングルヒストリーを振り返っていく。小坂に続き、加藤史帆、金村美玖といった歴代センターたちが紹介され、最後に齊藤京子が映し出されると、ステージにメンバーたちが登場。
齊藤がセンターを務める最新シングル『月と星が踊るMidnight』を披露した。愛知県で行われたツアー初日にサプライズ披露された楽曲だが、その後のツアーや音楽番組でのパフォーマンスを経て、さらに磨きがかかり、美しいフォーメーションダンスと手先までそろった振り付けに、会場は息を呑むように見入っていた。
そして、ステージ中央の舞台がせり上がり、背景のモニターに月が浮かび上がるスケール感のある空間で『知らないうちに愛されていた』を歌唱。メンバー全員が日向坂46の「ひ」ポーズを掲げてユニゾンで「wow wow」と歌う。会場には、メンバーのメッセージがプリントされた大量の紙飛行機が舞うという演出もあった。
アンコールでは、メンバーたちがツアーTシャツを着て登場し、『アザトカワイイ』を披露。
最新シングルのセンターとしてツアーを完走した齊藤は、「思えばこの8枚目の『月と星が踊るMidnight』でセンターをやらせていただくこととか、このツアーの初日で発表をして、無事千秋楽を迎えられたのは、すごく感慨深いものがあると言うか。このツアーは私にとってすごく大切な思い出になりました。これからもいろんな歌番組で歌えるように頑張りたいと思います」と語った。
佐々木美玲は「やっぱりツアーをやっているとメンバーが欠けたりしたこともあったんですけど、でもこうやって千秋楽、誰一人欠けることなく、そして四期生も加わって、すごい大きなグループになったなって、すごく嬉しい気持ちでいっぱいですね。こうやっておひさまのみなさんのお顔も見れて幸せです。本当に大好きです」と伝えた。
そして佐々木久美が、「私はみなさんが作ってくれるあれが大好きなんですよね」と語ると、会場がサイリウムで虹色に染まる。「今回は、私たちも一緒にみなさんの虹に参加させていただきたいと思います」と、『JOYFUL LOVE』を歌唱。
曲間にはウェーブも敢行し、最高の一体感を演出した。そして最後の一曲はセルフタイトル曲『日向坂』。メンバーの「ヘイ!」に合わせて、ファンがグループカラーの水色のペンライトを突き上げた。
歌い終わると、佐々木久美は「もう楽しすぎてどうにかなってしまうんではないかと思うくらい楽しかったです」と感想を述べながら、四期生もステージに呼び込んだ。さらに、グループを代表してツアーの総括と日向坂46のこれからについて語り、ライブを締めた。
「33人になりました日向坂46ですが、本当にみなさんに支えられて、また一歩踏み出すことができます。これからも、12月にはひなクリもありますし、これからもみなさんとのコンサート、ライブという時間を大切にしながら、一歩一歩踏みしめて、日向坂46として前進していきたいなと思います。おひさまのみなさん、これからもずっと日向坂46を大好きでいてくれますかー!(拍手)。ありがとうございます。私たちもみなさんのことが本当に本当に大好きです。今日も本当にありがとうございました。
昨年の全国ツアーでは、オリジナルの物語を朗読するコーナーやご当地クイズを行なったが、今回はパフォーマンスを中心に見せる、いわばストロングスタイル。
新曲『月と星が踊るMidnight』にもリンクした演出を随所に挟みながら、日向坂46のクールな側面とかわいい側面をファンに届けた。
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