インタビューの前にまずはCHICA#TETSU(ちかてつ)の説明から。メンバーは西田汐里(15)、一岡伶奈(20)、島倉りか(18)、江口紗耶(15)の4人。「物事を深く考える女の子」という意味を込めて、女の子が心の奥底に秘めている繊細な心情を、パフォーマンスを通して表現できるグループになってほしいと名付けられた。
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──CHICA#TETSUは「一岡さんがリーダーを務める新グループ」としてオーディションを経て結成されました。選ばれた3人を見て、一岡さんの第一印象はいかがでしたか?
一岡 イメージ的には私も含めて同じタイプだなと。普段はほんわかしてマイペースなんですけど、ちゃんと自分は持っている3人ですね。4人でいると穏やかな雰囲気です。
──3人は選ばれたときは、どんな気持ちでしたか?
島倉 私はハロプロ研修生の中でも在籍期間が短い方なので、選ばれるなんて予想外でした。ただ年齢が高いという不安もあって、新グループに選ばれなかったら他の道も考えていました。なので入ることができて良かったです。
──それまで一岡さんと接点はあったんですか?
島倉 伶奈ちゃんは研修生歴としては大先輩なんですけど、研修生の頃から2人で遊びに行くことが多かったんですよ。すごくフレンドリーで話しやすい先輩ですね。
一岡 研修生ってやっぱり若い子が多いじゃないですか。そこにりかがいると、ちょっと浮いているように感じたんですね(笑)。私は年齢が近いから話しかけていたのと、仲良くなったら楽しそうだなと思ったんです。なので勝手に“ちゃんしま”ってニックネームを考えて、そこから距離を縮めていきました。
島倉 正直私的には“ちゃんしま”っていうのは気に入ってなかったんですけどね(笑)。
──ちょっと昔の業界人みたいですもんね(笑)。江口さんは選ばれたときの気持ちはいかがでしたか?
江口 まさか選ばれるとは思っていなかったので、発表されたときは泣きました。そのとき、りかが隣にいたので手を繋いでいたんです。
島倉 研修生では同期なので、仲良くしていたんですよ。
江口 それで先にりかの名前が呼ばれて、うれしくて泣いていたら、次に私の名前が呼ばれて、また泣きました。
──一岡さんと西田さんの接点は何かありましたか?
一岡 最初はほとんどなかったんですけど、2016年に『ネガポジポジ』という舞台で一緒になったんですよ。しかも同じチームで、私は男の子役だったんですけど、西田を好きになる役だったんです。そこで、話すようになりました。
西田 初めての舞台でしたし、役とはいえ大先輩が私のことを好きになるなんてどうしよう……って不安も大きかったんですけど、伶奈ちゃんから優しく話しかけてくださったので、最後までやりきることができました。
──江口さんは、一岡さんにどんな印象を持っていましたか?
江口 私は兵庫出身なので、レッスンも大阪が多かったんです。なので一岡さんと会う機会も「研修生発表会」しかなくて、全然喋ったことがなかったんです。なので、ちょっと怖かったです(笑)。
一岡 何で怖いんでしょうね(笑)。
島倉 実際に怖い訳じゃなく、研修生のボスみたいな存在でしたからね。
江口 緊張して自分からお話することもなかったですね。
一岡 りかがベストパフォーマンス賞を獲った「Hello!Project研修生発表会20188 ~春の公開実力診断テスト~」で初めてちゃんと話したよね。
江口 ですね。一緒にりかのパフォーマンスを観ながらやり取りをして、面白い先輩だなと思いました。
──島倉さんと江口さんは同期だからこその連帯感はありますか。
江口 研修生の頃から、よく連絡は取っていましたし、CHICA#TETSUになってからも一番遊んでいるメンバーです。
島倉 CHICA#TETSUのメンバーに決まったときに、「一緒か~」って話をしました(笑)。おばあさんになっても一緒なんじゃないかって腐れ縁を感じますね。
──西田さんにとって、島倉さんはどんな後輩でしたか?
西田 歌もダンスも未経験で入ってきたのに、すごく歌声がキレイで。すぐに上のクラスでレッスンを受けていたので、抜かされないように頑張ろうって刺激を受ける存在でした。
──一方で江口さんはどんな後輩でしたか?
西田 目立ちたがり屋で、人前で何かをするのが好きな印象ですね。よくモノマネをするんですよ。
──えっ、そうなんですか。誰のモノマネが得意なんですか?
江口 得意なモノマネはないんですけど、みんなを笑顔にしたいから体が勝手に動き出すというか。
一岡 紗耶は人懐っこくて面白いんです。でも一方で、傷付きやすくて繊細な子なんです。たとえば4人でいるときに、たまたま紗耶以外の3人で盛り上がることってあるじゃないですか。そんなとき、紗耶は1人で、しょんぼりしているんです。
──「私も入れて」って言えないんですか?
江口 それが言えないタイプで、自分からガツガツ行けないんですよ。
一岡 ただ、もうそういう性格も分かっているので、しょんぼりしているときに話しかけると分かりやすく笑顔になります(笑)。
──西田さんは、どんな性格ですか?
一岡 西田も人懐っこくてボディータッチが多いんですよ。すぐに手とか触ってきます。
西田 昔から人に甘えたいタイプなんですよ。
江口 私は後輩なので教えてもらうことが多くて、同じ年なのにしっかりしているなって思っていました。レッスンで分からないことがあると、何でも教えてくれるので頼りがいがありましたね。
一岡 BEYOOOOONDSで活動するときも、自分の意見を言ってくれるので、私よりもしっかりしてます。
西田 伶奈ちゃんがCHICA#TETSUのリーダーですけど、1人でまとめるのは大変だし、BEYOOOOONDSに新しいメンバーも入ったので、いろいろやることも多いんです。なので私が少しでもサポートできればと思うんですよね。
一岡 (拍手をしながら)素晴らしい!
──ちなみにCHICA#TETSUというグループ名を聞いたときはどう思いましたか?
一岡 ハッシュタグが入っていて可愛いなと思いました。英語が苦手なので、最初はスペルを間違えないか自信がなかったんですけど、今はすらすらって書けます!
江口 今は違和感がないんですけど、最初の頃はイントネーションが難しくて戸惑いました。
西田 一度聞いたら素直に頭に入ってくる覚えやすい単語なのでいいなと思いました。学校の友達は、私の活動を応援してくれているんですけど、すぐにグループ名を覚えてくれたし、正しいイントネーションで発音してくれます。
島倉 初めてグループ名を聞いたときは伶奈ちゃんが電車好きだから、その要素が強いのかなと思いました。でもグループ名の由来を聞いたら違っていたので面白いなと。
──4人でいるときも一岡さんの電車好きアピールはすごいんですか?
一岡 電車について話し過ぎると引かれると分かっているので、なるべく心の中にとどめています。
島倉 でも2人で祐天寺の鉄道カレーレストラン「ナイアガラ」や、鉄道模型店の「ポポンデッタ」に行ったときは目を輝かせて楽しそうにお店の人と話していました。
一岡 2人が高校生になったら時間も合わせやすくなるので、メンバー全員で鉄道博物館に行きたいですね。
──ちなみに一岡さんイチ推しの電車は何ですか?
一岡 中央線が好きです! まず車体がオレンジなのがカッコ良いし、顔の部分が曲線で、太陽が当たると輝いて見えるんです。
──この取材が始まって一番の熱量ですね(笑)。
一岡 電車の話題は話し出すと止まらなくなるんです……。
──一岡さんみたいにマニアックな趣味を持っている方は他にいますか?
島倉 私は昭和歌謡が好きで、特に松田聖子さんのファンです。親のCDが家にあって、聴いていくうちにハマっていきました。
──松田聖子さん以外で、好きな昭和歌謡を挙げるとすると?
島倉 幅広く聴くんですけど、よくカラオケで歌うのは『木綿のハンカチーフ』や『あなた』ですね。
──今日は4人とも個性的なのが十二分に分かりました。最後にCHICA#TETSUの他にはない強みはどこにあると考えていますか。
西田 可愛さですね。私たちの楽曲『都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて』は曲も振付も可愛いですし、それに負けないぐらい私たちも可愛さを磨いていきたいですね。
一岡 正直、私は可愛い系が苦手ではあるんですけど(笑)。自分なりの可愛さを出していきたいですし、いずれはクールでカッコ良い曲もやりたいです。そして℃-uteさんみたいに何でも似合うグループになりたいです。
(『月刊エンタメ』2019年5月号掲載)
西田汐里 えくぼがチャームポイントのエース
2003年6月7日生まれ、京都府出身。151センチ。B型。ニックネームは「しおり」。メンバーカラーはホットピンク。尊敬する先輩は譜久村聖(モーニング娘。’19)。
一岡伶奈 電車のことならお任せCHICA#TETSUリーダー
1999年2月25日生まれ、東京都出身。162.5センチ。A型。ニックネームは「いっちゃん」。メンバーカラーはライトブルー。尊敬する先輩は熊井友理奈(Berryz工房)と植村あかり(Juice=Juice)。
島倉りか 意外と毒舌な365日スイカを愛する少女
2000年8月20日生まれ、東京都出身。153.7~154センチ。A型。ニックネームは「りか」。メンバーカラーはラベンダー。尊敬する先輩は森戸知沙希(モーニング娘。’19/カントリー・ガールズ)、井上玲音(こぶしファクトリー)。
江口紗耶 ダンスを愛する期待のスタイル抜群ガール
2003年8月1日生まれ、兵庫県出身。162.8センチ。O型。ニックネームは「さやちゃん」。メンバーカラーはデイジー。尊敬する先輩は鈴木愛理 (元℃-ute)。
全労済ホール/スペース・ゼロ提携公演
演劇女子部「不思議の国のアリスたち」
4月19日(金)~4月29日(月・祝)に全労済ホール/スペース・ゼロにて上演。BEYOOOOONDSにとって初の主演舞台となる。歌・ダンス・ジャグリング・マジックを織り込んだパフォーマンス・ショーとなっている。またハロプロOGの須藤茉麻も出演する。