【写真】ギャル道を突き進むエルフ荒川の撮り下ろしカット【8点】
2016年に相方・はるとコンビ「エルフ」を結成。昨年、活動拠点を大阪から東京に移したばかりの荒川。
「東京に出てくるときにハイヒールのリンゴさんに『何があっても、前だけ見て進みや』と言われたんです。しんどくても何でもギャーって過ごせるようにとにかく向き合おうって。今はそれだけですね」
活動を始めたころは、芸人としてのスタンスに悩みも持っていたという。
「お笑い最高!っていう気持ちで芸人を目指したんですけど、当時は昔ながらのお笑いを見て育ったので、“女の子”らしさを捨てないとダメやって思ってたんです。だけど、蛙亭のイワクラさんと出会って、お笑いには女の子だから…とか、見た目とか全然関係ない。面白ければいいんやってことを知って。
それで、自分がしたいギャルの格好をしだしたら周りから『面白い』と言われて。自分のやりたいことやって笑ってもらえるなんて最高やん!ギャルでええやん!って。
エルフとしては昨年、女芸人No.1決定戦『THE W』で初の決勝進出。コンビでの知名度も上がってきてはいるが、今はギャル芸人というキャラクターから荒川一人の露出も多い。
「コンビとピンでは求められ方が違うと思っています。それぞれ求められることを全力でやっていたら、両方でいけるはずやと。前に、(笑福亭)鶴瓶師匠に言われたんです。動画でバズらせていただいたことがあったので、それを伝えたら『どんな理由でも目立てばええよ』と言ってくれて。その言葉はすごくうれしかったし、まずはどんな形でも知ってもらうことが大事なのかなと。
でも、やっぱり賞レースを取れてないのはコンプレックスですね。芸人として認められたいです。去年M-1で準優勝したさや香さんも、大会後は人生が変わったと思うし、私も芸人のドリームをつかみたいですね!」
定期的に開催している単独ライブには、お笑いを初めて見に来た、という人が多いと話す。
「『テレビで見て初めて来ました』という人もたくさんいます。でも、毎回『初めて』って人がほとんどだから『先月の人、どこ行った?』って(笑)。
ネタを作ろうとすると、面白いことが出てこないとボヤく荒川。最近は、脳を油断させるようにしているんだとか。
「脳を休ませるというか、紛らわすという手法があるらしくて。なんか面白いこと考えようと思うと脳が緊張して降ってこないから、わざと散歩したり、お風呂に入ったりするといいみたいなんですよ。それを信じて、いつもうろうろしています。でも、たまにネタがドバドバ降ってくるときもあるんですよね。自転車に乗ってるときとか。『今日ヤバいやん』ってくらい思い付くときもあって。でも、自転車のときは今違うやろって思いますね。
上京から約1年。「ガチでノンストップだったから、今後はちょっと地に足を着けてギャルしたいですね」とも語る荒川。今回の日めくりには、そんなギャル芸人としての荒川の魅力が満載だ。
「この日めくり、めっちゃかわいくないですか!? 自分が好きなピンクとキラキラとゼブラが詰まりまくり!みたいな感じにしたんですけど、表紙も一番かわいい写真がいいから盛れてる方に変えさせてもらいました。これが今の荒川です!という感じです」
撮りおろし写真とあわせて収録されている31日分のギャル語録にもこだわった。
「『私がこんな生意気なこと言って大丈夫?』って思ったりもしますけど、人に伝えるものだから言葉選びは悩みました。文字がめっちゃ増えたページもあるんですよ。なかでも、“家論”っていうのは、ずっと思っていたこと。世の中って、なんか“家”ばっかりやなと思ってて。この地球上にこんなにたくさん家があって、それぞれに人が住んでいるのなら、人と同じ考え方をするのは無理やなって、思うんです。SNSでしか意見を見なくなったり、日頃会う人が劇場にいる芸人だけになってしまうと、もっと広く視野を持たなきゃダメだなって思います。
そんなメッセージや思いがこの日めくりに詰まっているので、落ち込んでるときも、元気なときでも、私の言葉が響いたらいいなぁ。
今後もギャル芸人として「明るく楽しく人前に出ていたい!」と笑う荒川。自身が思うギャルの定義は?
「アゲ、ラブ、イエーイ!が3カ条です!ギャルって見た目だけのことではなくて、みんな誰しもギャルの部分を持っていると思うんです。自分の好きなことをやっている人、自分に対しての『いいね』を持っていれば、『この人ギャルやな』って思いますね。ギャルのデメリットと言えば、ネイルのせいで小銭が拾えないことくらい(笑)。
あと、私ほんまに用意に時間がかかるから朝早い仕事のときはもうちょっと優しくしてほしい。みんなはスーツ着て終わりかもしれんけど、髪の毛とかつけまとかいろいろあるんで。同じ集合時間でも私は2時間前に起きてるんやでって(笑)。それだけですね。メンタル的にはデメリットなしです!」
取材・文/吉田光枝
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