【写真】トラックを運転する“トラックめいめい”ほか撮り下ろしカットも【8点】
実はこのドラマ、実在の人物がモデルになっている。ツイッター33万人、インスタグラム9.5万人フォロワーを誇る人気トラックドライバー“トラックめいめい”だ。仕事終わりの豪快な飲みっぷりでも支持を集める彼女を直撃。一躍、運送業界のマドンナとなった現在の心境を聞いた。
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「一介のトラックドライバーに過ぎない22歳の女が、乃木坂46のメンバー・遠藤さくらちゃん主演でドラマ化される……このこと自体が、冷静に考えると異常事態だと思うんです。これまで自分がSNSでコツコツ積み重ねてきたことだから、うれしいという気持ちがあるのはもちろんですけど、それ以上にみなさんの拡散力と反応に対する戸惑いのほうが大きいかもしれない。
実際にドラマになることが発表されてから、ツイッターのフォロワー数が2万人くらい伸びたんですよ。アイドルファンの方から『誰だよ、こいつ?』って批判が来ることも覚悟していたんですけど、実際は全然そんなこともなくて。やっぱり乃木坂46さんはグループがしっかりしているだけあって、ファンの方も温かいんでしょうね」
クランクインの前、めいめいは遠藤と対面を果たした。どうしてドライバーになったのか? 普段はどんな生活を送り、何を考えているのか? 限られた時間の中、遠藤は「トラックめいめい」像を探ろうと質問攻めをしてくる。
「そもそも私のアカウントのコンセプトって、お酒を飲んでいる姿を晒しているだけじゃないんですよ。『一生懸命に働くと、そのあとのご褒美ビールが美味しいよね』というのが伝えたいこと。ただ私も会社に勤める身ですから、実際に働いている姿を動画や写真でアップするのは難しい部分があるんです。具体的にいうと、会社のロゴとかも映ったらマズいですし」
トラックめいめいのツイッターやインスタグラムを見たことがある人なら、「ドラマ化」という点に若干の違和感を覚えたかもしれない。美味しそうに飲食する様子が40~50代の男性を中心に多くの支持を集めたわけだが、そこにストーリー性はないからだ。しかし当然のことながら、トラックを運転する勤務時間中はアクシデントも起こりうるし、同僚とのやりとりも存在する。こうした「SNSにアップされない場面」もドラマではたっぷり描かれる。
「脚本家の方も交え、10人くらいのスタッフさんと一緒に2時間くらいの会議を3回やりましたね。その後もリモートで打ち合わせは続きましたし。
私、SNSの中ではネガティブなことを絶対に言わないようにしているんですよ。だからドラマもポジティブなテイストになっているはずです。朝になったら『今日も仕事を頑張るぞ!』と気合を入れて、昼間は汗を流しながら頑張って、夜は充実感に浸りながら『さぁ、飲むぞ!』ってお酒を流し込む。結局、人間の幸せって突き詰めていくとシンプル思うので」
インフルエンサーの多くは、自身の承認欲求を満たすために努力を重ねる。しかしトラックめいめいの場合、「有名になりたい」「売れっ子になりたい」という欲は限りなくゼロに近かった。人付き合いが苦手なので、それを克服するためにツイッターを始めたのである。
「なんだか不思議な感覚なんですよね。もともと私は人間関係をシャットダウンして、自分の世界だけで生きているような感じでしたから。でも、それを変えなくちゃいけないという意識はあって、SNSだったら自分のことを発信できるんじゃないかと思ったんです。
ドラマは主演の遠藤さくらちゃんだけでなく、他の出演者も本当に豪華なんですよ。望月歩さん、コットンのきょんさん、野性爆弾のくっきー!さん、山野海さん、山口智充さん……。私は演技の素人なので専門的なことはわかりませんが、現場の雰囲気がすごくいいことは一緒にフジテレビの番宣に出たときに感じました。観たら元気になれる作品なので、ぜひチェックしてみてください!」
記事後編では、トラックめいめいが今までの歩みを振り返りつつ、運送業に対する熱い想いを吐露する。
【後編】人間関係が苦手でトラック運転手に、トラックめいめい「運送業は人間本来の姿」