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CDをかけると、1曲目から流れるのは『LOVEマシーン(updated 23 Ver.) 』。イントロを聞くだけで懐かしいと思ってしまう人も多いはずだ。しかし、タイトルに“updated”とある通り、原曲とは少し違う、今のモーニング娘。らしいEDMアレンジがされている。
同様に“updated”としてアレンジされているのは、『恋愛レボリューション21(にじゅういち)』と『そうだ!We’re ALIVE』の計3曲。どの曲も楽曲のリズムに乗りやすい、かっこ良いアレンジになっているため、原曲とは違う印象を抱くはず。
もちろん、元の楽曲をそのまま再レコーディングした楽曲も収録されている。2001年に発売された『ザ☆ピース』は、モーニング娘。の中でも高い知名度を誇る楽曲であり、「選挙の日って ウチじゃなぜか 投票行って 外食するんだ」という歌詞は、当時小学生以上だった人ならほとんどの人が一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
ここにも“懐かしい”と思えるポイントがある。「選挙の日って」の「きょ」をしゃくりあげるように歌うこと、そして「投票行って」の「いって」を「うぃって」と歌うことだ。
言葉の途中でしゃくりをいれたり、「い」を「うぃ」と発音したり、他にも「あ」を「わ」と発音するなどの独特な歌い方は、ファンの中では“ハロプロ歌唱”とも呼ばれている歌い方なのだが、今回のアルバムでも、当時と変わらないこの歌い方をしている。久しぶりにハロプロの楽曲を聞いた人からすると懐かしいと感じることだろう。
そして、個人的に何よりも聞いてほしい楽曲が『ハッピーサマーウェディング』だ。結婚をするというシチュエーションで両親に感謝を伝える曲だが、特徴的なのが落ちサビ前のセリフ。当時は、リーダーを務めていた中澤裕子(なかざわゆうこ)が担当していたが、今回も現リーダーである譜久村聖(ふくむらみずき)が担当している。
可愛らしくも艶っぽい声質をもっており「お父さんに彼氏のことを紹介する娘」というシチュエーションをセリフだけで完璧に表現できているように思う。
最後に今回のアルバムの中で個人的に注目してほしいメンバーを二人紹介したい。
まず一人目が先ほども名前を挙げた11期メンバーの小田さくら。“歌姫”と呼ばれており歴代の中でもトップクラスの歌唱力をもっているメンバーだ。加入直後からソロパートをもらっており、歌唱メンバーとしてモーニング娘。を引っ張ってきた。曲によって声色を変えられ、可愛い曲、かっこいい曲、バラード曲から盛り上がる曲までどんな歌でも自分色にして歌ってしまえる逸材。
今回のアルバム曲の小田の歌声で、筆者が特に唸ったのが2004年発売の『浪漫 ~MY DEAR BOY~』のイントロ明け、ワンフレーズ目最後のソロ。この曲は自立した強い女の子を歌った曲だが、小田の歌声がイメージにぴったり合っており、とてつもなくかっこいい。
また、2002年発売・16枚目のシングル『ここにいるぜぇ』も必聴。『BREAK THROUGH 自分をブチ破れ!』という最後のユニゾン前のソロを小田が歌っているのだが、かなり迫力があり、奮い立たせられる。
そして紹介したいもう一人が、15期メンバーの山崎愛生(やまざきめい)。
15期メンバーの岡村ほまれ、16期メンバーの櫻井梨央(さくらいりお)と歌唱しているプッチモニの『ちょこっとLOVE』では、ザ・アイドルというような可愛らしさが全面に出ており、聞いているだけで明るい気持ちになれる。
ぜひ、この二人の歌声にも注目してほしい。
今回紹介した楽曲の他にも、ライブでの人気曲『みかん』や、高橋愛がリーダーを務めハイクオリティなパフォーマンス力で今でも根強い人気を誇る“プラチナ期”と呼ばれていたころの人気曲『気まぐれプリンセス』なども収録されている。昔のモーニング娘。楽曲に思いを馳せながら、今のモーニング娘。の歌声を聞いてみてはいかがだろうか。
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