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“ベリキュー”ことBerryz工房と℃-uteといえば、00年代後半から10年代まで、ハロプロの「中興期」を支えたグループだ。彼女たちはメジャーデビューする前のハロプロキッズ時代に、いくつかの選抜ユニットに選ばれている。一つは2002年結成のZYXだ。当時モーニング娘。の矢口真里をリーダーに、梅田えりか・清水佐紀・矢島舞美・嗣永桃子・村上愛をメンバーに結成されたユニットは、矢口以外は皆10歳から11歳という若さ。翌03年には1stシングルの『行くZYX! FLY HIGH』をリリースした。
イントロから聴き手が胸焼けしそうなつんく♂のコーラスが迫ってくるが、MVではハロプロらしいファンキーなメロディにのせて、ストリートファッションを着たローティーンのメンバーが踊っている。もう1曲『白いTOKYO』は、ハロプロの冬ソングの中でも根強い人気があるキラキラな冬曲で、イベントでカバーされる機会も多い。MVでの白い衣装もあいまって、冬のイルミネーションや雪景色についてまわるワクワク感をメンバーが全身でパフォーマンスしてくれている。
ZYXのキッズメンバーは清水と嗣永がBerryz工房に所属し、梅田・矢島・村上が℃-uteに進んだ。この頃は身長145cmと小柄な矢口がキッズメンバーとあまり体格差がないMVになっているが、成長途上の他のメンバーの身長がデビュー後どんどん伸びていく。年月の経過とメンバーの成長が実感できる映像でもあるわけだ。
ハロプロキッズから夏焼雅と鈴木愛理、モーニング娘。から田中れいなが加わって03年に結成されたのが『あぁ!』。田中でも当時13歳、鈴木に至っては9歳というグループがリリースした曲が『FIRST KISS』だった。R&B風の緩急のきいたラブソングで、MVでも3人がリズムを一切乱すことなく踊っていて、実年齢よりずっと大人びた表現力を見せている。
のちに夏焼と鈴木はそれぞれBerryz工房と℃-uteで活動し、Buono!にも嗣永桃子と一緒に参加する。アイドルらしさはもちろん歌・ダンスもパーフェクトで「アイドルが憧れるアイドル」として記憶されている彼女たち。まだ線の細いハロプロキッズ時代の、輝く原石ぶりをぜひ見てほしい。
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