【関連写真】『CLASSY.』レギュラーモデルを務める土生瑞穂のモデルショット
土生といえば、171cmの長身、クールなファッションセンスがまず持ち味に挙がる。長身メンバーが多い櫻坂46でもひときわ目立つたたずまい。『JJ』『CLASSY.』でレギュラーモデルを務め、デビュー2年目からは毎年『GirlsAward』に出演するなどファッションショーでも活躍してきた。
22年には山崎天とともに『装苑』誌上に櫻坂メンバーとして初登場し、ビビッドなメイクと衣装でグラビアを飾った。欅坂・櫻坂が持っているアーティスティックなグループ要素に、土生の経験も貢献してきた。
とはいえ、彼女はデビュー当初は髪をロングにしていて、むしろおっとりとした癒し系のポジションにいた。それが3年目の17年に髪をバッサリ切って『GirlsAward 2017 AUTUMN/WINTER』に登場してファンを驚かせる。
前年の「ガルアワ」出演時の白いつば広の帽子に白のワンピースといったキュートな装いから180度雰囲気を変え、私服でもどんどんバリエーションが増していく。普段から古着屋めぐりも趣味にしてセンスを磨き、今年7月に『Japan Expo 2023』出演のためにパリを訪れた時も、モスグリーンのオーバーオールに頭にはバンダナをつけてパリの石畳を闊歩する様子が様になっていた。
ショートカットと長身がトレードマークになって以降、少女マンガに登場しそうな中性的なイケメン女子、というキャラクターも開拓していく。アニメやコスプレが好きな一面から、握手会でもコスプレ姿でファンと接することもあった。
土生のことを好きなメンバーやファンは「土生の女」なる愛称をもらうようになり、卒業前の11月7日に刊行される土生の初めてのフォトブックにもそんな「土生の女」が登場。
そんな土生だが、クールなたたずままいからは予想もつかない天然なエピソードもしばしば残してきた。古い時代のモノクロの映像や写真を「本当に白黒の世界だと思っていた」と勘違いしたり、「自叙伝」の意味がわからずに語感が似ている焼肉チェーンの『叙々苑』より格上の店だと思いこんでいた、などの独特の感性で、メンバーやMCを翻弄している。
2019年には突然冠番組の『欅って、書けない?』内で「ハーブさん」というキャラクターを生み出し、陽気なアメリカ人のハーブさんとしてメンバーのお悩みに答えるという企画を始めた。バラエティ内の企画とはいえ、土生の常識を超えた発想や言葉がグループにプラスになってきたことをうかがわせるワンコーナーだ。
また『そこ曲がったら、櫻坂?』内の学力テスト企画では、21年に行われた「おバカクイーン決定戦」で筆記試験最下位になってしまった上、「骨を折る」を用いた作文問題の答えで「土田さんは骨白骨白を逃れました」という珍回答を残して笑いを誘った。
ただ、この企画が放送された後のブログで「勉強は苦手だけど人間力という科目をあげていけられるように 色々な人の良いところを吸収していかなきゃですね」(21年6月15日)とつづっていて、素直な人柄がにじみ出ている。おバカキャラで終わらず、エスプリの効いたコメントやリアクションができるからこそ、バラエティ番組でも活躍してこられた。
ほんわかとした逸話を連発する彼女にはいつの間にか「土生先生」というニックネームがつき、時に名言を残してくれる愛されメンバーになった。23年の「そこさく」4月16日放送回では、後輩が増えてきた櫻坂46で、彼女がどんな関係を築いてきたかがうかがえる。
まず、増本綺良が土生と仲良くなるポイントを解説。「毎日ヘアスタイルを変えている」「真面目な話題になると声がクールになる」「鏡があるとメンバーとツーショット写真を撮りたがる」といった普段のクセが明かされると、土生とのツーショットを撮ってもらおうとする中嶋優月への神対応ぶりも収録・放送された。
普段から後輩と密なコミュニケーションを取っていることがうかがえる上、3期生の緊張を解いてくれる頼もしさは、クールビューティーな第一印象のままだ。
卒業を公表した23年8月22日のブログでは、グループの現状を
「頼もしい二期生、可能性しかない三期生
この先も櫻坂46の未来を彩る事が出来る
そんな後輩の存在があり、いつの間にか安心していられる場所になっていたり」
とつづっている。土生にとって自分の思考を受け入れてくれる場所で、得意なファッションや美容の感覚もじっくり伸ばしていくことができる。そんな環境で、彼女を慕うメンバーにも恵まれて、悔いのない8年間を送ってこられたようだ。
これからの進路についても「新境地を表現者として切り開いていきたい」と前出のブログで明かしていた土生。卒業後の人生でも、“土生ワールド”を築いてきた唯一無二の感性を活かす機会が多くやって来ることを願いたい。
※山崎天の「崎」の正式名称は立つ崎
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