【写真】“あざとかわいいレースクイーン”佐々木萌香の撮りおろしカット【10点】
「実は去年、東京ドームでビールの売り子も始めてみたんです。会社からは『仕事の内容も大変だし、スケジュール的にも難しいんじゃない?』って反対されたんですけどね。可愛いお仕事をやってみたいという自分の想いを曲げられなくて(笑)」
だが、球場のビール売り子は、まぎれもなく肉体労働である。しかも競争はシビアで、毎日売上ランキングが発表されるシステム。佐々木自身は出勤率が高くなかったため、最初から上位に食い込むことを目指していなかったが、「普通の大学生とかもバチバチ闘志を燃やしていて圧倒されました」と大きな刺激を受けたようだ。
「もともと可愛い女の子が好きなんです。ビール売りも求人サイトで自分で見つけてきましたし、レースクイーンも恰好が素敵だしカッコいいなと昔から憧れていました」
そんな佐々木の前身は空港のグランドスタッフ。異色な経歴だが、グランドスタッフになりたいと思ったのは高校生のときだった。
「親戚が住んでいたアメリカに遊びに行ったのがきっかけです。初めて飛行機に乗ったんですけど、空港特有の多国籍な雰囲気が好きになっちゃったんですよね。それに加えて、制服姿のお姉さんを見て『私も着てみたいなぁ』と思いまして(笑)」
道を決めたら、まっしぐらに進むというのが佐々木の一貫した姿勢だ。空港業務系の専門学校を卒業後、当初からの目標通りの航空会社への就職を決める。
「それに加えて絵に描いたようなオンナの職場でしたね。髪型も厳格に決められていて、基本はシニオンか夜会巻き。あるとき私は前髪を短く切りすぎちゃったことがあって、流せないし良かれと思って前髪につけるウィッグをして出勤したんですよ。
そうしたら直属の上司から呼び出されて、搭乗ゲートがあるお手洗いのところで『なんでそんなことしてきたの! 今すぐ外して!』とかすごい剣幕で怒鳴られて……。仕方ないから、そのままゴミ箱に捨てました。あれ、わりと高かったんだけどな(苦笑)」
このウィッグ事件は、あっという間に羽田スタッフの間で広まっていく。グランドスタッフ文化には、上司を“ママ”、部下を“子供”と呼ぶ習慣があるという。ママは「うちの子供が、またやらかしちゃってさぁ」などと吹聴して回ることが多いのだ。さながら空港版『スチュワーデス物語』といったところか。
「どんなに華やかに見える世界も、結局、仕事である以上は厳しいのが当たり前じゃないですか。振り返ってみると私も学生気分が抜けていないところがあったので、最初にスパルタで鍛えられてよかったと思いますね。当時はつらかった話も今なら笑い飛ばせるし、こうして話のネタにもできますし(笑)。今はまったく違う業種のお仕事をしていますが、あの頃の経験が活かされているなと感じることも多いです」
佐々木がレースクイーンに”転職“したのは2019年のことだった。そこからは目覚ましい活躍を続けることになる。「サンケイスポーツ レースクイーンAWARD2021」では準グランプリを受賞。「記者・編集者が選ぶグラドルアワード2022」ではMVPを受賞。「あざとかわいいレースクイーン」としてまさに頂点を極めつつあったが、ここに来て再びキャリアの転換期を迎えつつあるようだ。
「今まであまり表で言ってこなかったんですけど、実はレースクイーンの世界から徐々に軸足を移してしていこうかと考えています。理由としては、もっとお仕事の幅を広げていきたいというのが一番。レース関連の世界では4つのカテゴリーを経験させていただき、ほとんど毎週末サーキットに出ていました。本当に素晴らしい思い出しかないし、この4年間はすべてが宝物です。
でも、“レースクイーン以外の佐々木萌香”としての可能性も探していきたい気持ちがあって。たとえば企業のイメージガールとか、一日警察署長とかも興味がありますし、お年寄りから子供まで興味を持っていただけるような存在になりたいんです」
サーキットを離れても、グラビア活動は引き続き積極的に行っていく予定だ。初のカレンダーは「B3の巨大サイズですごい迫力」とファンからも大好評。24年1月20日には、自身のトレーディングカード発売イベントでファンとのカラオケオフ会も開催するという。「スピッツの『チェリー』とか、少し懐かしめの曲をデュエットするつもり」と本人も目を輝かせる。
「去年は漫画誌の表紙を2回やらせていただきましたが、今年は各漫画誌を一通り表紙ジャックしたいですね。あとは写真集やグラビアでも、自分の考えた衣装や小物を使った可愛い企画にも挑戦したいな。可愛い写真や女の子が好きなので、いろんなアイディアが浮かんでくるんですよ。いずれにせよ、夢はまだまだ広がるばかりなので、ここからも全力で駆け抜けていきたいです!」
(取材・文/小野田衛)