2019年4月に指原莉乃の卒業というグループとして大きな節目を超えたHKT48。直後の7月には約5年半ぶりの九州ツアーをスタートさせ、その中でグループの新たな形を模索した。
今年春には新劇場完成を控え、その変革も最終段階に入りつつある。新しいHKT48は一体どんなグループになるのだろう。新生HKT48を中心メンバーとして引っ張っていくであろう新成人世代、田島芽瑠松岡はな、豊永阿紀の3人に話を聞いた。
──2019年はどんな年でしたか?

松岡 今までの人生で一番濃い1年でした。4月にさっしー(指原莉乃)さんが卒業して、7月から九州ツアーが始まって。夏にはイベントにたくさん出演させていただいて、11月には8周年特別記念公演もありました。本当にあっという間に1年が経ちました。

豊永 フレッシュメンバーで博多座でコンサートをさせていただいたのが1月なんですが、まだ1年しか経っていないんだって思います。いろいろありすぎてすごく昔のことに思えちゃうんです。

田島 感情が激しかった1年かもしれないですね。さしこちゃん(指原莉乃)の卒業で不安になったり、頑張らなきゃって思ったり、悔しさも嬉しさもたくさん感じましたし。

──具体的には?

田島 悔しいなと思ったのは体調不良で九州ツアーの初日に立てなかったことです。
それにそのツアーの最中に、さしこちゃんがいないだけでHKT48はこんなにも変わっちゃうんだって自分たちの力不足を感じて悔しいと思うこともありました。でも、ツアーが終わる頃にはファンの方から「楽しい」「良かった」という声をいただいて嬉しい気分になったり。

──たしかに九州ツアーは、指原さん卒業後のHKT48がひとつになって取り組んだ大きな挑戦でした。

豊永 始まる前にメンバーみんなで話し合いをしたことが大きかったですね。

松岡 みんなでひとつになって頑張ろうって気持ちになれました。

豊永 いまだに初日を終えたときの充足感は忘れられないし、それが基準になっちゃったから毎公演、初日を越えようと必死でした。

田島 あとは博多座で48グループで舞台(「仁義なき戦い~彼女(おんな)たちの死闘篇~」)ができたのも大きかったよね。たくさんの姉妹グループメンバーが博多に来ることってなかったし、地元で一緒に活動できたことがうれしかったです。

──ほかのグループのメンバーと交流は?

田島 おすすめのご飯を聞かれたり……あれ、ちょっと待ってください、いま考えてみたらご飯しか聞かれてない!

──それは田島さんが食いしん坊キャラだからかもしれません(笑)。

松岡 みんなで一緒にご飯に行きました。楽しかった!

豊永 私はせいちゃん(福岡聖菜/AKB48)とご飯に行ったんですけど、普段は東京にいるせいちゃんと、博多で一緒にお出かけできる感覚が不思議でしたね。

──さて、2020年はどんな年にしたいですか?

松岡 1月18日にTDCホールでコンサート(HKT48選抜メンバーコンサート)があるんですが、いまから緊張しています。
関東の方が九州ツアーの感想を聞いて、「実際はどうなんだろう?」と観に来ると思うので。

豊永 選抜メンバーでのコンサートなんですけど、私たちがいい結果を残せば、他のメンバーも見るきっかけになるだろうし、頑張らないと。

田島 今回のTDCのコンサートは全グループが出るので(※18日~26日のコンサートで国内AKB48全6グループが出演)、どうしても比べられちゃうと思うんです。その中でどうやってHKT48らしさを出すか……。

──どうやって出しましょうか?

田島 他のグループはきっとやらないだろうことをやる予定です(笑)。詳細は言えませんが、楽しんでもらえたらいいですね。いま言えるのは寸劇「指レンジャー」が復活するということまでですね。

──「指レンジャー」は九州ツアーで披露され、最初はお楽しみの1コーナーぐらいに思われていたのが、最後は涙の感動巨編になりました。あの伝説の寸劇が帰ってくると?

豊永 寸劇のほうが時間かけて練習してない?

田島 私の仕事納めは「指レンジャー」で、仕事始めも「指レンジャーでした」(笑)。どうなるのか楽しみです!

──そして春には新劇場が完成します。

豊永 私は旧劇場のステージに立ったことがないんです。でもHKT48に入る前に福岡ドームのイベント帰りに通りかかって、それがHKT48に興味を持つきっかけになったので、そういう場所になったらいいなと思います。


田島 私はやっと家に帰れる、という気分です。前の劇場がなくなってからずっと出張公演をしている気持ちだったのでやっと落ち着くなと。

松岡 劇場ももちろん楽しみですが、建物自体が新しくなるのでそれも楽しみです。

田島 他のフロアには吉本さんの劇場が入ったり、チームラボさんが入ったり、あとは大きな滑り台ができるみたいなんです。上の階から滑って降りられるみたいなので、オープンイベントで滑ってテープカットをやりたい!

──最後にそれぞれ新成人の年の目標を聞かせてください。

豊永 私は新しいHKT48像を作りたいと思っています。さしさんがいた、いないという概念を超えたいというか、今までのことを引き継ぎつつも、さらによくしたいです。勝負の1年だなって思います。

松岡 私は、2019年はおどおどしていたので、2020年は立派な人になれたらいいなって思います。

田島 HKT48としてはシングルを発売したいです。あとはファンのみなさんと一緒に楽しむのがHKT48らしさなので、2020年も一緒に楽しめる空間をたくさん作りたいです。

豊永 最近はいろんなユニットもできているし、グループ全体としても個々としても頑張りたいです。


田島 個々のメンバーが輝いていると、グループ全体も良くなると思うので、私たちも二十歳だし、中心になって頑張っていきましょう!

▽田島芽瑠
たしま・める。2000年1月7日生まれ。B型。福岡県出身。HKT48チームH所属、2期生。2012年6月にHKT48第2期生オーディションに仮合格し、同年9月にHKT48の2期生としてお披露目され、劇場デビュー。2013年発売の1stシングル『スキ!スキ!スキップ!』でシングル表題曲初選抜入りし、センターを務めた。

▽松岡はな
まつおか・はな。2000年1月19日生まれ。千葉県出身。HKT 48チームT2所属。ドラフト2期生。
2015年5月「第2回AKB48グループ ドラフト会議」にてHKT48チームHに指名され、同年8月に劇場デビューを果たす。2016年に発売されたHKT48の7thシングル『74億分の1の君へ』で初の表題曲選抜入り。8thシングル『最高かよ』では初センターに抜擢された。

▽豊永阿紀
とよなが・あき。1999年10月25日生まれ。福岡県出身。HKT48チームH所属。4期生。2016年7月にHKT48の4期生としてお披露目され、翌年11月『HKT48 6周年特別記念公演』で正規メンバー昇格とチームH所属を発表された。2017年に開催された「AKB48 49thシングル選抜総選挙」で第79位を獲得した。
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