過去30日以内に放送された番組まで遡って聴けるラジコプレミアムの「タイムフリー30」がいよいよスタートした。ラジオ好きにとっては、嬉しい機能追加だと言ってもいいだろう。
そんな中、各局の秋の新番組もスタートしている。今回は、東京のラジオ局のこの秋の改編事情に注目してみたい。

【写真】「SCHOOL OF LOCK!」新教頭に就任したアンジェリーナ1/3

まずは、TOKYO FM。この秋の目玉は何と言っても、「SCHOOL OF LOCK!」の新教頭に抜擢されたアンジェリーナ1/3だ。ラジオ好きとしても知られ、ラジオファンからも愛され続けるアンジーが遂にTFMにも進出。これまでTBSと文化放送のAM2局でレギュラー番組を持っていたアンジーだが、TFMの番組にもたびたび出演を果たして来た。

ゲスト出演のみならず、レギュラーパーソナリティの代演を務めたり、人気番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」の番組イベントにも出演したりするなど、TFMでも存在感を発揮。極めつけは、鈴木おさむの現役キャリア最後となる企画・演出・脚本の舞台『芸人交換日記』への出演だろう。鈴木おさむと言えば、TFMでも長らくレギュラー番組を持っている。

そして、舞台の共演者は、GENERATIONSの小森隼とTHE RAMPAGEの陣というLDHの2人。陣は鈴木おさむと共にレギュラー番組「JUMP UP MELODIES」にも出演中。小森は「SCHOOL OF LOCK!」の現校長(こもり校長)だ。
そして、その舞台『芸人交換日記』が行われた会場は、TOKYO FM本社内にあるTOKYO FMホール。アンジーは着実にステップを踏み、半蔵門(TFM本社のある場所)での地盤をしっかりと固めた状態でTFMでのレギュラーの座を、しかもJFN38局ネットの看板番組「SCHOOL OF LOCK!」新教頭という最高のポジションを掴んだ形だ。

「SCHOOL OF LOCK!」は、10月で20年目に突入。こもり校長(小森隼)とCOCO教頭(CRAZY COCO)&アンジー教頭(アンジェリーナ1/3)という開校以来初の教頭2人体制となり(しかも2人とも女性)、アンジー教頭は水曜~金曜に登場している。アンジー教頭は、9月30日(月)の放送にて、新体制お披露目ということで初登場。こもり校長とCOCO教頭と共に3人で生放送を行った。

お互いに探り合っていたり、多少の緊張感もあったりしたが、歴代の校長・教頭の中でも最も若くてリスナーに近い存在だということで、リスナーとの電話のやり取りなどにも好感が持て、今後がとても楽しみなスタートとなった。遂に、TFMに本格的に進出した令和のラジオスターのますますの活躍に期待したい。

ちなみに、ラジオは横の繋がり(他局との交流)などにも注目するとより楽しめるので、TBSや文化放送のレギュラー番組の方で、教頭やTFMの話が聴けるのか?にも期待したいところだ。ちなみに、アンジーが9月にTBSの外山惠理と玉袋筋太郎の「えんがわ」にゲスト出演した際には、「SCHOOL OF LOCK!」の話題にかなりの尺を使っていたのが印象的だった。局の垣根を超えたラジオスターとしての成長と活躍を嬉しく思うラジオ関係者やリスナーも多いのだろう。

一方、この秋、「SCHOOL OF LOCK!」同時間帯に、J-WAVEも新たな勝負に出てきた。
2016年10月から続く音楽番組「SONAR MUSIC」を終了させて、新番組「GURU GURU!」がスタート。コンセプトは「逆転ラジオ」。常識や大きな声、当たり前の事実をあえて逆から考える…とのこと。これまでのJ-WAVEからは想像がつかないような4組のナビゲーターにも注目が集まっている。

そのラインナップとは、月曜日はかが屋の加賀翔、火曜日はダウ90000、水曜日は福留光帆とティモンディの前田裕太、そして、木曜日はエバースという若手芸人中心の日替わりナビゲーターだ。さらに、日替わりで旬のアーティストのコーナーも盛り込まれており、そこには、羊文学、乃紫、WurtS、なとりといったJ-WAVE的なアーティストが並んでいる。

8人組コントユニットのダウ90000と言えば、メンバーの蓮見翔がTFM(JFN)でもレギュラー番組を担当中。番組内では時おり、「TFMにもっと食い込みたい」といったトークもしていたのだが、まさかのライバル局J-WAVEレギュラーに。番組スタート時のプレスリリースやHPなどには、スタジオ内にメンバー全員が揃った写真が公開されていたため、ラジオでまさかの8人喋りか?!と思ったのだが、実際には蓮見はまだ一度も登場せず、女性メンバーを中心に毎週3~4名のメンバーが登場して放送している形だ。今後、蓮見がJ-WAVEで、しかも「SCHOOL OF LOCK!」の真裏でどんなトークを繰り広げるのか非常に楽しみである。

今回の番組改編では、東京のFM2局の夜帯に特に注目が集まったわけだが、AM局でも興味深い改編の動きがあるので、最後に紹介しよう。ニッポン放送では、木曜日21時30分から新番組「有楽町KAWAII LAB. KAWAII研究中!」がスタート。
今をときめくFRUITS ZIPPERのメンバーがメインMCを務め、KAWAII LAB.の妹グループであるCANDY TUNE、SWEET STEADY、CUTIE STREETのメンバーが助手として登場。

ラジオを通して「可愛いとは何か?」を研究していく20分間。今やハロプロやスタプラなどに続く一大アイドルグループ勢力となりつつあるKAWAII LAB.としてのラジオ番組。ニッポン放送と言えば、ももクロを筆頭としたスタプラの大型イベントもたびたび実施しているだけに、今後のイベント化にも期待したいところだ。

続いて、TBSでは、土曜日朝5時30分から「新浜レオン 今日も元気にがんばレオン。」がスタート。演歌界のニュースターが週末の朝に元気を届けている。ラジオ大好きスポンサーとしても知られる明治が提供だというところも興味深い。

ちなみに、その後6時からは「土曜朝6時 木梨の会。」という、とんねるず木梨憲武のレギュラー番組も放送中。毎回生放送でお届けしている木梨らしいハチャメチャな展開の番組なのだが、新浜はこの番組にもたびたびゲスト出演しており、木梨がプロデュースし、所ジョージが作詞・作曲を手掛けた楽曲も今年大きな話題を集めた。そうした動きもあってか、木梨の番組の前にレギュラー番組を持つという形に。これもひとつのラジオドリーム的なエピソードなのではないだろうか。

最後に、文化放送では、新番組「#ラジオ版西村駅伝」に注目したい。
月曜18時14分頃~10分程のコーナーなのだが、“駅伝に詳しすぎるアイドル”としても知られる元NGT48の西村菜那子がパーソナリティを務める駅伝番組だ。タイトルの通り、西村ならではの視点で陸上や駅伝の魅力を伝えている。

西村がライフワークとして、イベントやWEBマガジンとして展開してきた西村駅伝がついにラジオにも進出。これまで、ラジオでもTFMの松任谷正隆の番組やソナーポケットeyeronのランニング番組などで駅伝トークを展開し、圧倒的な情報量と熱量を披露してきただけに、西村の独自取材ネタにも期待したい。本格的な駅伝シーズンに突入し、ファンにはたまらない番組がスタートした。

以上、今回は、東京のラジオ局を中心に2024年10月の新番組や各局の改編の動きをチェックしてみたのだが、ご紹介したのはほんの一部である。是非とも各ラジオ局の改編プレスリリースやHPなどをチェックしてみていただきたい。既に10月も後半に差し掛かってはいるが、冒頭で伝えた「タイムフリー30」機能を使えば、新番組の第1回放送を今からでもチェック可能だ。是非とも、そんなradikoの各機能を最大限に活用しながら、お気に入りのラジオ番組を見付けてみてほしい。

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