【写真】連続テレビ小説『おむすび』にも出演、浅川梨奈の撮りおろしカット【10点】
──撮影時にカメラの機種を言い当てていましたが、カメラもお好きなんですか?
浅川 実はめちゃくちゃ詳しいです(笑)。というのも、ディズニーが大好きなので、パークにいくときに必ずカメラを持って行くんですよ。景色を撮るとき、キャラクターを撮るとき、パレードを撮るとき、と一眼レフのレンズを使い分けるようになってしまって。今ではパークに行くときは常にレンズを3本くらい持ち歩いています。
──ディズニーがきっかけだったんですね。
浅川 詳しくなかったころは、人からもらったカメラを使っていたんです。でもオートで撮っていたら、動くパレードは上手く撮れなくて。マニュアルで綺麗に撮るにはどうすれば……と、シャッタースピードやF値を研究していくうちにどんどん詳しくなりました。
写真も楽しいですけど、でもやっぱり一番はディズニーそのものが好き。パークでは10歩歩いたら1人は友達に出会うくらいですし、顔見知りのキャストさんも多くなりました(笑)。
──通うようになったのはいつ頃からでしょうか?
浅川 中学生の頃からもう1人で通っていましたね。
──筋金入りのディズニー愛ですね。
浅川 私は基本的に1人で黙々と活動するタイプのオタクで、ディズニーだけでなくアニメもゲームも1人で楽しんでいます(笑)。お仕事の現場ではよく好きなことを熱弁してしまうけど、人といるときは結構頑張ってテンションを上げています。
──連続テレビ小説『おむすび』では主人公・米田結(橋本環奈)の姉である歩(仲里依紗)のギャル仲間・ムータンを演じていたことを思うと、意外な素顔です。浅川さんにとってギャルのイメージは?
浅川 普段の私とは正反対ですよね(笑)。誰とでも仲良くなれて、分け隔てなく付き合えるのがギャルなのかなと思っています。実際に役を掴んだときはうれしかったですね。朝ドラも自分には縁がないだろうなと思っていたので、大切なチャンスだと捉えていきました。
──ムータンを演じるにあたって、意識したことは?
浅川 とにかく活発な子でいようとしました。何でも笑って肯定してくれて、分からない話題を振られてもとりあえずニタニタしていたり(笑)。静かにしている瞬間がないのがムータンかなと思います。髪も金髪で高いヒールを履いて、自由にできました。それに、90年代のお話だったので昔の世相を調べるのが好きな私にとっては、生まれる前の時代の流行を吸収しながら演じられたのが楽しかったです。
──かなりオタクで、突き詰めるのがお好きな浅川さんですが、これまでに一番精魂を込めてできたという役はありますか?
浅川 『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』(2019年)の藤原千花ですね。もともと大好きな作品でしたし、中でも一番好きなキャラクターだったので。研究のために人生で一番本を読み漁って、映像も繰り返し観ましたね。
──具体的には、どんな役作りを?
浅川 マンガではコマが独立しているから連続した動きがわかりませんし、声で感情を伝えることができません。かといってアニメだけを参考にしても、千花の細かな表情の変化を捉えてきれないなと思いました。そこでマンガとアニメの両方から千花らしい動きを吸収した上で、どうやって三次元に落とし込むか、をイメージしていきました。
初めてマンガの実写化に出演した『咲-Saki- 』(2017年)という作品があったのですが、このとき演じた原村和は、原作ファンのみなさんに「すごい再現度!」って喜んでもらえたんです。私もオタクとして、ファンのみなさんに認めてもらえたことがうれしかったですね。
それ以降、ビジュアルを完璧に再現することは不可能でも、誰よりも愛情を持って作り込んでいったら、しっかり評価していただけるんだと自信を持つようにしています。実写化作品に出させていただくときは、私なりのリスペクトの気持ちを役にぶつけています。
>>後編【浅川梨奈が語る、“嫌われる”役のやりがい「逆に言えばそれだけ作品にのめり込んで観てもらえている」】
(取材・文/大宮高史)
▽浅川梨奈(あさかわ・なな)
1999年4月3日生まれ、埼玉県出身。代表作に映画『人狼ゲーム マッドランド』(長編映画初主演)、映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』、フジテレビ系『親愛なる僕へ殺意をこめて』、日本テレビ系『大病院占拠』、映画『おとななじみ』、読売テレビ『帰ってきたらいっぱいして。』(W主演)など。2024年7月期の日本テレビ系ドラマ『どうか私より不幸でいて下さい』ではW主演を務め、現在放送中の朝ドラ『おむすび』にギャル役「ムータン」として出演中。2025年春には主演映画『49日の真実』が公開予定となる。
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