【写真】“毒親”に振り回される主人公を演じる南沙良【3点】
本作は、『響け!ユーフォニアム』で知られる武田綾乃による原作『愛されなくても別に』の映画化となり、日本最年少でカンヌ国際映画祭への出品を果たした井樫彩が監督を務める。
主演を務めるのは、NHK大河ドラマ『光る君へ』で主人公まひろの娘・藤原賢子役を務めるなど話題作への出演が続く俳優の南沙良。映画主演は2022年9月公開『この子は邪悪』以来となる。
南が演じるのは、浪費家の母親に依存され、人生に一度も期待を抱いたことのない主人公・宮田陽彩(みやた・ひいろ)。“フツー”とはかけ離れた大学生活を送る宮田陽彩(南沙良)は、母親に金を渡し、世話をするために学校に通いながら朝から晩まで寝る間もなくアルバイトや家事に追われる。
母親から暴力は振るわれないし、暴言もない。ただ「愛している」と言う言葉で縛られ、陽彩は緩やかな絶望と人生に対する期待のなさの中で生きている。そんなある日、同じバイト先の同級生、江永雅(えなが・みやび)と出会うことによって、陽彩の人生は大きく変わっていく――。
ABEMA短編映画『恋と知った日』以来、二度目のタッグとなる井樫彩監督は、南の俳優としての魅力について「彼女の魅力はたくさんありますが、その1つは内に秘めた感情を、実感を伴って表面に出すことが出来ること」と語り、さらに「陽彩という心の中でさまざまな感情が渦巻いている主人公を、言葉少なくとも繊細に表現してくれました」と期待感のあるコメントを。
また、南本人は、主人公・陽彩を演じた感想として「自分が不幸であることを他人との物差しとして用いてしまう陽彩を抱きしめてあげたくなりました」と述べ、作品については「誰かと出会うこと、何かを失うこと、なにかを信じること。ただ生きることがこんなにも難しいこの世界で、未来を見ることが出来なくても、今を生き抜く力を持てたら、と強く思えた作品でした」と語っている。
▼南沙良コメント全文
お芝居している中で、自分が不幸であることを他人との物差しとして用いてしまう陽彩を抱きしめてあげたくなりました。誰かと出会うこと、何かを失うこと、なにかを信じること。
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