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そんな井上は、グループが3月26日に発売した38枚目のシングル『ネーブルオレンジ』で、中西アルノとWセンターを担当。写真集の大ヒットもあり、いまや乃木坂46を代表するエースに成長した。女性アイドルとして圧倒的な知名度と人気をほこっている井上だが、来年には女優業でもブレイクする兆しを見せている。
というのも、2026年1月から放送予定のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』へ茶々役で出演が決定したからだ。女優としての活動がまだ少ない中で、茶々役はオーディションを経てオファーを受けた形で異例の大抜てきといっていいだろう。しっかり演技力が認められたことになり、今後は映画やドラマでも活躍していく可能性が高くなっている。
井上は、2022年に開催したオーディションで合格し、5期生としてグループに加入したメンバーだ。美少女ぶりがすぐに話題となり、2023年8月に発売した33枚目のシングル『おひとりさま天国』で表題曲のセンターをはじめて担当。同曲のヒットもあり、『第74回NHK紅白歌合戦』でセンターの大役を務めると、その勢いのままに2024年からはファッション誌『non-no』の専属モデルとして活躍する。
その他にも、若い世代に人気のラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM)の「乃木坂LOCKS!」にパーソナリティとして出演するなど、とにかく人気のメンバーだ。ただ、演技の機会はまだ少なく、2023年に配信された5期生全員出演のドラマ『古書堂ものがたり』(Lemino)や、2024年に上演された『乃木坂46“5期生”版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」2024』くらい。
そんな井上だが、女優としての大きな仕事が2025年にいきなり舞い込んできた。それが、3月21日に放送された主演ドラマ『スプリング!』(テレビ朝日系)だ。同作で、井上は初主演だけでなく地上波ドラマへの初出演を経験。単発ドラマではあるものの、大河ドラマ同様に大抜てきされたキャスティングとなった。
『スプリング!』は、「第23回テレビ朝日新人シナリオ大賞」に選出された松下沙彩がシナリオを作り、受験や小論文をテーマに高校生の葛藤や恋心を描く青春ラブストーリー作となる。井上は、国立大学の前期試験に落ちた高校3年生の逢坂碧(おうさか・あおい)を担当。碧と同じく不合格だったという同級生の男子・村瀬佑を藤岡真威人が演じ、2人で小論文試験を合格するために特訓する姿が描かれる。
碧は書道部の部長で、自分は周りからガリ勉優等生だと思われていると信じ込んでいるおとなしい生徒。繊細な性格の持ち主で、思春期特有の自意識過剰な部分も感じさせる設定だ。個性が少ないキャラで役作りが難しそうだったが、井上は見事に碧を演じきった。
まず、特筆すべきは碧の心の揺れ動きを丁寧に表現できた点だ。
その他にも、ドラマの最後ではこれまで見せていなかった女子力高めの碧を見せ、村瀬との間に絆や恋が生まれたことを表現した。1時間ドラマの中で、表情豊かに思春期女子をしっかり見せられたのは、井上の感受性が高く役をしっかり理解できたからだ。地上波ドラマへの初出演・初主演とは思えない堂々とした演技で、ハートの強さを感じられた。
さらに、このドラマは主な登場人物が約5人という少ない編成。井上が登場する場面が多いわけだが、視聴者を飽きさせないような輝きを見せ続けた。前述した細やかな心の揺れ動きの表現もそうだが、井上は声のトーンが聞き取りやすく視聴者がストレスを感じないセリフ回しを見せた。多分、井上のことを良く知らずに見た人は、本格的なドラマの演技が初めてだとは思わないだろう。それくらいに、レベルの高い表現力を井上は発揮したのだ。
『スプリング!』では女優としての適性があることを証明した井上だが、『豊臣兄弟!』ではどうか? 同作で演じる茶々役だが、NHKの大河ドラマでは松たか子、深田恭子、宮沢りえ、北川景子などそうそうたる女優が担当した役だ。
脚本がどうなるかわからないが、豊臣秀吉と関係が深い人物なだけに、弟の豊臣秀長が主人公となる『豊臣兄弟!』では多くの場面で登場が予想される。
『豊臣兄弟!』の撮影も、もう少しすれば本格的にはじまっていくだろう。来年、井上がどんな茶々役を見せて、女優として羽ばたいていくのか、注意して見守っていきたいと思う。
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