女優の今田美桜が主演を務めるNHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の「朝田3姉妹」が三者三様の魅力で視聴者から好評を博している。とくに次女・蘭子役の河合優実の評価が高まっているが、業界内では三女・メイコ役の原菜乃華が「将来の朝ドラヒロイン有力候補」「次世代スター女優」の座に躍り出たと話題になっているようだ。


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『あんぱん』は、漫画家・やなせたかしさんと妻・小松暢さんをモデルに、深い絆で結ばれた2人が戦前から戦後の荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現したヒーロー『アンパンマン』の誕生にたどり着くまでを描く物語。ヒロインで朝田家の長女・のぶを今田、次女・蘭子を河合、三女・メイコを原が演じ、「これ以上はない」というくらいの旬の女優をそろえた「奇跡のキャスティング」で放送前から注目された。

第6週では蘭子にスポットが当たり、河合の繊細な演技に絶賛の嵐が巻き起こった。第7週では、それまであまり目立っていなかったメイコの初恋が描かれ、高橋文哉が演じる健太郎とのラブコメチックなやり取りに多くの視聴者から「朝からキュンキュンした!」「微笑ましくて幸せな気持ちになる」といった称賛の声が湧き起こった。

しっかり者の蘭子、明るく天真爛漫なメイコという対照的なキャラクターがそれぞれ生き生きと描かれており、演じる河合と原に対して「ハマり役」との声が上がっている。

ただ河合については昨年のTBS系ドラマ『不適切にもほどがある!』でブレイクして以来、その演技力の高さやスター性は多くの人が知るところ。今回の蘭子役へのハマり具合も「さすが」と感心することはあっても、すでに実力を広く認知されているのでそれほど驚きはない。

一方、原については「あんぱんで初めてこんないい女優さんだと知った」「初めて知ったけど演技うまい」といった声が目立っており、今作で急激に評価と認知度を高めそうな状況となっている。

また、蘭子は想い人の戦死によって悲劇のヒロインになったのに対し、メイコは自由と希望を象徴した存在として描かれている。蘭子を演じる河合の演技力は圧巻だが、王道ヒロインのイメージはメイコを演じる原のほうが強まっているため、業界内では「原は将来の朝ドラヒロイン有力候補」との声が高まっているようだ。

原は幼少期から子役として活動し、多くのドラマや映画に出演してきたが、最初に大きく注目されたのは「声優」としてだった。新海誠監督のアニメ映画『すずめの戸締まり』のオーディションで1700人を超える応募者の中から主人公役に選ばれ、声優初挑戦ながら見事に演じ切ったことで「時の人」となった。


女優としてもフジテレビ系ドラマ『ミステリと言う勿れ』の劇場版や、人気コミックを実写化したドラマ&映画『【推しの子】』の有馬かな役などで話題を呼び、いずれも難しい役柄であったにもかかわらず原作ファンからの評価が高く、役への理解度の高い好演が評判となった。業界からの信頼も厚くなり、2024年に映画『恋わずらいのエリー』で主演を務め、6月にも主演映画『見える子ちゃん』が公開される。

また、爽やかで明るいキャラクターによってCM人気も高まっており、2023年の契約社数は1社だったが、2024年は出光興産、かんぽ生命保険など大手CMに立て続けに出演し、起用社数を5社にまで伸ばした。出演CMのなかでは、丸亀製麺の「丸亀シェイクうどん」「丸亀うどーなつ」のインパクトがとりわけ強く、原の認知度向上にも大きく影響した。

原の人気の秘密としては、実力の高さのほかに「初々しさを失わない」という点が挙げられる。先述したように彼女は子役時代から多くの作品に出演しており、芸能活動のキャリアは15年以上にわたる。それなのにまったくフレッシュ感が損なわれず、瑞々しいイメージを保ち続けているのだ。人当たりの良さや礼儀正しさは業界でも有名で、それが言動の端々から視聴者に伝わり、ポジティブなイメージにつながっている面もある。

実力やキャリアは十分ありながら、爽やかで初々しいイメージを持ち続けているというのは、まさに「朝ドラヒロイン」にうってつけ。業界内で「将来のヒロイン有力候補」の呼び声が高いのもうなずける。『あんぱん』で幅広い世代に認知され、支持がより高まっていけば、将来的な「朝ドラヒロイン」はもちろん、国民的女優への道も見えてきそうだ。

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